高い金利の借金をする怖さ
記事作成日:2015年12月13日
最終更新日:2023年1月13日
借金をする時に、金利がいくらかということはほとんどの人が気にしていると思いますが、高金利の怖さを自覚していない場合があります。例えば消費者金融で年率18%で50万円を借りると、1年で18%ならそれほど高くないなと思うかもしれません。しかし、そんなことはありません。とても高い金利なのです。
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高い金利の借金は利息の負担が重い
高金利の場合に問題なのは利息負担が大きいということです。お金が足りないからお金を借りていることがほとんどだと考えられますが、お金が足りない時に利息の負担が重くなってしまうとますます収支のバランスが崩れてしまってお金が足りなくなってしまうことがあります。状況をより悪化させてしまう可能性があります。
高い金利で借りると元本を減らしづらい
高い金利の借金は元本を減らしづらいと言えます。毎月の返済額が一定となる元利均等返済か、毎月の元金の返済額が一定となり利息は毎月変わる元金均等返済かで違いがありますが、繰り上げ返済のしやすさなども含めて考えると、元本を減らしづらいことは共通しています。
元利均等返済の場合、毎月の返済額が決まっていて、その中からまず発生している利息を支払い、残った金額が元本の返済に充てられます。そのため、金利が高くなるほど、返済額に占める利息の割合が高くなり、元本の減りが遅くなります。例えば、年率18%で50万円を借り入れたとします。単純計算のため1か月当たりの利息は年率18%を月数の12で割った金利で計算し、50万円×18%÷12=7,500円となります。1か月の利息にするとそれほど高額には思えないかもしれませんが、毎月の返済金額が仮に1万円とすると10,000(返済金額)-7,500(利息返済額)=2,500(元本返済額)となり、1万円を返済しても、元本は2,500円しか減らないことにあります。
高金利で借りている場合には、毎月の返済金額を高めにしないと、毎月返済額のうち多くの部分を利息が占めるという状態が続いてしまうため借金返済は長期化し、その分利息も長い期間支払わなければならなくなります。
元金均等返済では毎月返済する元金は決まっていますが、毎月返済する元金を最初に設定できる場合、利息が高いため元金の支払いを抑えてしまいがちです。また、返済が始まってからしばらくは借入残高が多いため利息負担が大きくなります。そのため追加で繰り上げ返済をする余裕がなく、元本を減らしづらいと言えます。高い利息で家計が圧迫された場合、追加で借金をしてしまうリスクさえあり、元本が増えてしまう恐れすらあります。
借金は法律の規制の上限の金利の場合も多い
消費者金融やカードローンなどでお金を借りる場合には、利息制限法の規制によって上限の金利が定められています。金利の上限は元本10万円未満であれば年20%、元本10万円以上100万円未満であれば年18%、元本100万円以上であれば年15%となっています。
消費者金融やカードローンの金利は利息制限法の上限金利以下で設定されるのですが、多くの場合は上限金利か上限金利にかなり近い水準に設定されています。お金を借りる場合は10万円以上の場合が多いはずなので、上限金利は年15%や年18%となる場合が多いですが、年15%や年18%は低い金利ではなく、高い金利となります。
また、別の2つの貸金業者からお金を50万ずつ借りた場合には、50万円が2つで合計すると100万円になっていても、それぞれの借り入れは10万円以上100万円未満となり上弦は年率18%となってしまい、年18%の50万円の借り入れが2つあるということになってしまいます。利息制限法では、別の業者であればそれぞれの金額で上限金利が適用され、合算はされないため、借り方も負担を減らすためには重要となります。どうしても借りなければいけないなら、金利を抑えるという意味ではできるだけまとめて借りることが重要です。
高い金利の怖さを知っておく
10%を超えるような金利はかなり高いです。数%でも高いと言えます。金利が抑えられた住宅ローンのように0%~2%台であれば低い金利と考えて良いでしょう。高金利の場合、利息負担が重いため、元利均等返済では返済額のかなりの部分が利息の返済に充てられてしまい、元本がなかなか減っていきません。元金均等返済でも利息負担で余裕ができづらくなります。5%位でも高いと思っておくような慎重な考え方の方が借金で苦しむ可能性が少なくなります。借金の金利には敏感になることが大切です。
まとめ
- 高い借り入れ金利で借金をすると、利息負担が重くなってしまい、家計の収支のバランスがさらに崩れてしまう可能性があります。余裕がなくなれば、繰り上げ返済も難しくなりますし、追加で借金をしてしまうかもしれず、元本が減りづらくなることがあります。
- 高い金利の怖さを意識し、借金の金利には敏感になることが大切です。