クレジットカードの利用は借金と同じなのか違うのか
記事作成日:2016年7月19日
最終更新日:2022年9月13日
クレジットカードを利用することは借金と同じなのか、違うのかについてです。クレジットカードと一口に言っても、一括払い(1回払い)、ボーナス払い、分割払い、リボ払いなど多様な支払い方法があるため、利用状況別に分けて考える必要があります。クレジットカードの一括払いは借金ではないという考えが一般的ですが、他の支払い方法は借金をしているのと同じような状態になっていると考えられます。また、一括払いであっても後から分割払いやリボ払いに変更できるため、借金と同じになってしまう場合があります。
クレジットカードは日本語にすると信用(Credit)カードということになります。クレジットカードを利用すると、買い物の代金の支払いをクレジットカード会社が立て替えて払ってくれるので、しばらく支払いが猶予されることになります。クレジットカードは正しく使えばとても便利なのですが、一歩間違えると借金をするカードになってしまうことを自ら戒めておくことが大切です。
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クレジットカードは借金と同じ扱いになるのか
クレジットカードは借金なのか、借金ではないのかということについてです。一括払いは借金ではないと一般的に考えられていますが、借金をする時と同じように支払日に支払えるかどうか注意することが重要です。
クレジットカードの一括払いは借金かどうか
締め日までの購入代金を次の支払日に全額支払う一括払い(1回払い)は、単に支払いを後に行う後払い、あるいは現金ではなくキャッシュレスの決済を行うための支払い方法と考えると借金ではないと考えるができます。一般的にも一括払いを借金扱いすることはそれほどありません。
しかし、信用(クレジット)があるから支払いを猶予されていると考えると、クレジットカード会社に借金をしているのと同じような状態だと考えることも可能です。実際に支払うお金がなくても、クレジットカードを使えば購入できてしまうことを重視すると、実質的に借金になると考えることもできます。どちらにしても、支払うことができないのに、信用を宛てにして買い過ぎてしまうと支払日に支払いができない事態となってしまいます。
また、一括払いは後からリボ払いや分割払いにすることもできるため、そうなると借金と同じことになってしまいます。
クレジットカードのボーナス払いは借金と同じか
ボーナス払いは一括払い、二回払いがありますが、ボーナス一括払いは一括払いの支払い期間が更に先に延びたものと考えると一括払いと同じように借金ではないと考えることができるかもしれませんが、支払いを待ってもらう期間が長いため一括払いと比べると借金の性質を強く帯びることになります。
また、二回払いは一括で払えないから二回に分割しているため、借金と同じようなものだと考えることができます。
クレジットカードの分割払いは借金になるかどうか
分割払いは、2回払い、3回払い、6回払い、12回払い、24回払いなどがありますが、1回では払いきれないので分割して支払いを待ってもらうという点で借金と同じことだと言えます。分割払いは支払いを何回かに分けているだけという思いから借金だという気持ちが持ちづらいですが、借金とやっていることはそれほど変わらないのです。
特に2回払いは通常、分割手数料が発生しない扱いとなっているため、一括払いと同じような感覚で使われることがありますが、1回で支払うのが苦しくて2回払いにしているのであれば借金と同じ状態になっていることに注意が必要です。3回以上の分割払いは分割手数料(利息と同じ)が発生するため、家計の負担になるという点も気をつけなければいけません。
「分割払い=借金」というイメージが持ちづらいこと、リボ払いより分割払いの方が安全のように感じる気持ちから、一括払いがきつくなってくると、後から分割払いにしたり、最初から分割払いにしたりしてしまうことがあります。支払いがきついから分割払いという発想は非常に危険です。
クレジットカードのリボ払いは借金と同じ
リボ払いは利用金額に関わらず毎月の支払いが一定となり、支払いが終わっていない利用金額は翌月以降に繰り越されて支払いを続ける支払い方法です。リボ払いは、利用金額だけの一部分を支払い、残りを繰り延べていくので借金と同じ状態となります。先にお金を借りるか、お金を使ってから支払いを先延ばししていくかの違いはありますが、借金とやっていることは同じです。
そのため、リボ払いは借金だと考えなければいけません。リボ払いは毎月の支払い金額が抑えられる分、利用残高が減りづらいため分割払いよりも深刻な事態に陥りやすく注意が必要です。
リボ払いはクレジットカードのショッピングなどを使い過ぎてしまっても、毎回の返済金額がそれほど増えていかないので負担を感じづらいという特徴があります。リボ払いにすると、支払いが出来る状態が続くので、ついついクレジットカードを使い過ぎてしまい、そのうちリボ払いも苦しくなっていくということになります。
また、一括払いで支払いが苦しいと思ったら、後からリボ払いに変えることができる場合がありますが、クレジットカードを使い過ぎてしまいやすいので注意が必要です。
一括払い(1回払い)も後から分割払いやリボ払いにできるので危険
クレジットカードは一括払い(1回払い)が原則です。ただ、一括払い(1回払い)だから大丈夫かといえば、そうでもありません。クレジットカードを使い過ぎてしまって、支払いが苦しいということになってしまうと、後から分割払いやリボ払いに変更することができてしまい、ついつい分割払いやリボ払いに変更してしまうのです。
私は一括払い(1回払い)しか使わないから分割払いやリボ払い関係ないと思っていても、実際の支払日にお金が足りなければ大変なことになってしまうので、切羽詰まって追い詰められてしまうと、安易に分割払いやリボ払いに手を出してしまうことがあります。
クレジットカードのキャッシングは借金
クレジットカードにはキャッシング機能やカードローン機能がついていることがありますが、「キャッシング」というとなんか借金というイメージが和らぎますが、短期間お金を借りることで借金そのものです。「借金をする」よりも「キャッシングをする」ほうが言葉のイメージが良く、危機感を持ちづらくなってしまうことがありますが、単なる借金なので注意が必要です。カードローンはもちろん借金です。
クレジットカードは借金扱いか
金融機関の各種ローンの審査などでは、クレジットカードの一括払い(1回払い)が借金とみなされて審査に影響することは基本的にほとんどないと考えられます。しかし、リボ払いや分割払いの残高がある場合、借金と同じようなものとして扱われて、審査に影響する場合があります。ただし、審査上の扱いは金融機関や希望するローンなどによって大きく異なります。
クレジットカードは大切な節約手段でも間違えると家計の負担に
クレジットカードを利用すると、ポイントが付いたり、支払い時に割引されたり、キャッシュバックされたりするなど利用金額に対して一定の率で還元があるため、普通に現金で買い物するよりもお得で、大切な節約手段となります。
クレジットカードは支払いの無理がない範囲内で使えば何の問題もないのですが、使い過ぎなど一歩間違えると、利用残高が膨らんでしまい家計の負担になってしまう恐れがあることに注意が必要です。
クレジットカードの鉄則は、支払い方法は一括払い(1回払い)で、利用した金額は支払口座に入金し支払日まで使わないようにしておくことです。
クレジットカードは借金ができるカードと考える
クレジットカードは一括払い(1回払い)や2回払い、ボーナス一括払い(1回払い)であれば、通常分割手数料(利息)は発生せず、買い物の代金だけを支払うことになりますが(一部例外があります)、使い方によっては借金をしているのと変わらない状態に陥ってしまうことがあります。
また、分割払いやリボ払いは、支払い切れない分を先送りし、手数料(利息)が発生することから、実態は借金と変わらないものとなります。クレジットカードのショッピング利用というと聞こえはいいですが、クレジットカードは借金ができるカードだということを意識するようにしないと、危険なものであるという意識が薄くなってしまいます。
クレジットカード、ショッピング、分割払い、リボ払い、キャッシングなどと言うと、きれいな言葉のように思えてしまい、借金だという意識が薄れてしまうかもしれませんが、実態は借金と変わらないことがあるため、言葉の印象に惑わされてはいけません。
「クレジットカードで買った(実はリボ払い)」というのと「借金して買った」というのでは、クレジットカードの方は自然な感じですが、借金の方は聞こえがすごく悪くなります。同じような事なのに、クレジットカードというか、借金というかで響きが全然違います。他人が聴くのはもちろんそうなのですが、自分の中でも「クレジットカードの利用」と「借金」とでは「借金」の方が危機感は強いはずですが、「クレジットカードの利用」でも借金に繋がる可能性があると考えて、使い過ぎないよう危機意識を持つことが重要です。
まとめ
- クレジットカードの一括払い(1回払い)は、通常は単なる後払いであって借金ではないと考えられます。また、現金を使わないキャッシュレス決済であって借金ではないと考えることもできます。
- しかし、一括払いでも使い過ぎてしまえば支払いが難しくなりますし、後からリボ払いや分割払いに変更してしまうと実態は借金と同じになってしまうことがあり、クレジットカードの利用は一歩間違えれば借金をしているのと同じ状態になってしまうということに注意が必要です。