クレジットカードが借金地獄の入り口になることも
記事作成日:2015年12月12日
最終更新日:2022年9月18日
クレジットカードは上手に使えば、ポイントなどの還元により安く買い物ができる大変便利なものです。また、クレジットカードはオンラインのショッピングなどでは決済手段として欠かせません。電子マネーやコード決済など他のキャッシュレス決済との連動でも重要性が増しています。
しかし、便利なクレジットカードも使い方を間違えてしまうと借金地獄への入り口となってしまいます。クレジットカードの一括払いは通常は単なる後払いであって借金とは考えませんが、クレジットカードの使い過ぎが借金につながってしまうことがあります。多重債務に陥るきっかけがクレジットカードという場合もあります。
スポンサーリンク
クレジットカードの一括払いは借金とは考えない
クレジットカードの一括払いは借金と考えないのが一般的な考え方です。クレジットカードの一括払いはその場ではお金を支払わず、支払いを先送りするため、借金の側面が全くないという訳ではないのですが、普通は借金とは扱いません。
しかし、利用限度額の範囲内で買い物ができてしまうため、手元に支払うだけのお金がなくても多額の買い物をしてしまい、使い過ぎてしまうことがあります。
クレジットカードを使い過ぎると借金につながることがある
クレジットカードを使い過ぎてしまった場合、なんとか支払い日までに貯金を崩すなどしてお金を自力で準備できればよいのですが、お金が足りず自力では用意できない場合があります、クレジットカードの支払い日までにお金が用意できなってしまうと、カードローンやキャッシングでお金を借りて支払おうとしたり、一括払いを後から分割払いやリボ払いに変更したりして、切り抜けようとしてしまうことがあります。
クレジットカードは心理的ハードルが低い
クレジットカードは大変便利で誰もが当たり前のように使っています。消費者金融とかカードローンとかというとさすがに心理的なハードルが上がってしまいますが、クレジットカードを使うことの心理的な抵抗は消費者金融やカードローンよりも低いと考えられます。
しかし、クレジットカードも信用に基づくもので、持っているお金以上の金額の買い物ができるため、消費者金融やカードローンを借りるのと同じように計画的に使う必要があります。
また、新たに消費者金融やカードローンを借りるのは抵抗があっても、誰もが当たり前のように使っているクレジットカードにキャッシングやカードローンの機能が付いていると、比較的抵抗感なく簡単に利用してしまうことがあります。
クレジットカードのキャッシング機能
クレジットカードでは多くの場合、お金を借りることができるキャッシングやカードローンの機能を付帯することができます。もちろん、申し込みが必要なので自らの意思に基づいて利用するものなのですが、クレジットカードを最初に申し込む時に深く考えずに一緒に申し込んでいて使える状態になっていることも多いです。そのため、クレジットカードを持っている人はクレジットカードでキャッシング機能を利用できる場合が多いです。
わざわざ消費者金融などのATMや窓口に出向いたり、オンラインで申し込みをしたりしてお金を借りることには抵抗があっても、クレジットカードにお金を借りる機能がついていたらクレジットカードを持つ以上に特別な行動が必要ないため、使う心理的ハードルが低いため、お金が足りない時に気軽に使ってしまうことがあります。
クレジットカードの分割払いやリボ払い
通常、クレジットカードでは分割払いやリボ払いの機能もあります。クレジットカードを普通のショッピングで1回払いをするのと同じ感覚で、気軽に2回払いや3回払いといった分割払いや、毎月の支払額を一定額にするリボルビング払い、リボ払いを気軽に使ってしまうのです。
しかもこの分割払いやリボ払いは通常特別な申し込みをしなくても一括払いと同様に使え、一括払いの買い物を一定の期間内であれば後から分割払いやリボ払いに変更することができます。そのため、一括払いで買い物をし過ぎてしまった時に、支払いが苦しくなると後から分割払いやリボ払いに変えてしまうことがあります。
分割払いやリボ払いは支払いが苦しいため何回かに支払いを分け、通常は利息に相当する手数料が発生し、借金をするのと同じ状態となります。
クレジットカードで苦しくなると他で借金することも
クレジットカードのキャッシング機能や分割払い、リボ払いを利用して家計の収支が苦しくなってくると、他の借金に手を出してしまうことがあります。また、クレジットカードの一括払いを利用しすぎてしまい支払いが難しくなってしまった場合に、クレジットカードのキャッシングや分割払い、リボ払いではなく、他の借金に手を出すことがあります。
クレジットカードで借金が膨らんで家計が苦しきなった時点で気が付いて自制できればよいのですが、家計の改善を図らないまま他の借り入れを初めて泥沼にはまってしまうことがあります。
クレジットカードが借金地獄の入り口になることも
クレジットカードは便利な決済方法です。しかし、使い方を間違えるとクレジットカードの利用が借金地獄の入り口になってしまうことがあります。
クレジットカードがあれば、手元にお金が無くても高額の買い物ができてしまいます。もし、一括払いでの支払いが苦しいと、キャッシング機能でお金を借りて乗り切ろうとしたり、後から分割払いやリボ払いに変更して支払いの大部分を先送りしたり、クレジットカード以外で借金をしたりすることになってしまいます。
そして、お金の使い方を改めることができないと、手数料や利子などによって益々家計が苦しくなってしまい、借金地獄に至ってしまうことがあるのです。
クレジットカードの正しい使い方を学ぶことが重要
クレジットカードの使い方などお金に関する知識は、社会で幸せに生きていくため最も重要な知識の1つです。学校教育の中でも、金融教育は行われていて、クレジットカードの使い方や問題点などについても学校教育中で触れられています。
しかし、お金に関する知識は、通常高校や大学の入試で問われる知識ではなく、成人するまでは実感が伴わないことがあります。そのため、自分のこととしては身に付かず、勉強したこと自体記憶にほとんど残らないこともあります。
クレジットカードの使い方を誤った時の本当の怖さを知らずに、何とかなるさとか、次のボーナスや給料で返せるとか、安易な気持ちで使ってしまうことは問題です。クレジットカードや家計についての十分な知識を持って、慎重な判断を行えば多重債務には陥らないはずなのですがお金の使い方をちゃんと理解していない場合も多いのが現状です。
クレジットカードを利用する上で最低限理解しておかなければいけないことは、支払える範囲内で使うということです。クレジットカードでもカードローンでも、借金全てに共通することですが、返せる当てがないなら借りないことが大原則です。支払う当てがないのに、楽観的な返済計画を考えてはいけません。なんとか返せるだろうと思っていても思うとおりに行かないのが借金返済です。
お金が無いなら欲しいものを諦める
クレジットカードやカードローンなどは、期間の長短の違いはありますが、将来の自分の収入を前借りして今使うという行為でもあります。しかし、今お金が無いなら、基本的に欲しいものは諦めることが大切です。もちろん今お金を使わないと意味がないこともありますが、大抵の物欲は今でなくてもいいものですし、後から振り返れば無駄遣いだったと思うものもたくさんあるはずです。
クレジットカードは支払える範囲内で利用し、支払うお金がないなら欲しいものを一旦諦めるようにすることが大切です。もちろん、カードローンでお金を借りるのも控えることが大切です。
まとめ
- クレジットカードは便利ですが、支払いできる範囲を超えて使い過ぎてしまうと、借金と実質的に変わらない分割払いやリボ払いをするようになったり、付帯するキャッシング機能を利用したり、他の借金をしたりしてしまうことがあります。
- クレジットカードは支払いができる範囲内で利用し、支払うお金が無いならクレジットカードを使って買うのではなく、買うこと自体を諦めることが重要です。