ゴールドカードの不要論と必要性について
記事作成日:2018年4月7日
最終更新日:2022年9月6日
クレジットカードのゴールドカードは必要ない、不要だ、いらないという考え方があります。一方でゴールドカードには利用限度額が大きい、海外旅行保険が充実しているなどのメリットもあり、特定の条件に当てはまる人にとってはゴールドカードの必要性があると考えられます。ただし、大半の人は大きな利用限度額は必要がないため、ゴールドカードは不要であると考えられます。
スポンサーリンク
ゴールドカードを持つ意義やメリット
ゴールドカードを持つ意義やメリットについてです。
ゴールドカードの重要なメリットは利用限度額が大きいこと
ゴールドカードの重要なメリットとして利用限度額が大きいことが挙げられます。ゴールドカードは一般カード(シルバーカード)よりも利用限度額が高額に設定されることが多いため、クレジットカードの利用金額が大きい人にとってはメリットが大きいカードです。
一般カード(シルバーカード)では利用限度額は100万円程度が上限となる場合もあるため、100万円を超えて利用限度額の設定が必要な場合には、ゴールドカードやあるいはさらに上級のプラチナカードやブラックカードの方が適していることがあります。
ゴールドカードのもう1つの重要なメリットは海外旅行保険
ゴールドカードのもう1つの重要なメリットとして海外旅行保険を挙げることができます。ゴールドカードは一般カードよりも海外旅行保険が充実している傾向があります。
ゴールドカードでは、利用が多いとみられる傷害治療費用・疾病治療費用などの保険金額が一般カードよりも金額が大きくなる、クレジットカードの利用を前提としない自動付帯による補償や家族特約などによる家族に対する補償も充実する傾向がある、など補償が充実します。
ゴールドカードの必要性が高い人
ゴールドカードの必要性が高いと考えられるのは、年収が高い人、支払いの大半がクレジットカードの人、家族も含め海外旅行に頻繁に行く人などが考えられます。
- 年収が高い人
- 大半をクレジットカードで支払う人
- 本人や家族が頻繁に海外旅行に行く人
年収が高くクレジットカードの利用金額が多い人
年収が高いため、毎月の支出額が多く、クレジットカードの利用も多い人はゴールドカードの必要性があると考えられます。
分割払いやリボルビング払いを使わないで一括払い(1回払い)のみを使用すると考えると、利用限度額は毎月の利用限度額の3か月分もあれば十分と考えられます。
利用状況の差によりますが、少なくとも年収700万円はないと100万円を超える利用限度額が常時必要になることはそれほど無いと考えられます。クレジットカードの利用が極端に多くなければ、年収1,000万円程度でも利用限度額は100万円もあれば困らないことも多く、一般カードでも十分対応可能であると考えられます。
そのため、ゴールドカードの必要性が出てくるのは少なくとも年収700万円を超えてからで、年収1,000万円前後から人によっては必要性が高くなるというような状況だと考えられます。
大半の支払いをクレジットカードで行い利用金額が多い人
年収が高くなくても生活の支払いの大半をクレジットカードで行うため、毎月の利用金額が多い人もゴールドカードが必要な場合があります。最近は日本でも、クレジットカード、電子マネー、コード決済などによるキャッシュレス化が進んでるため、現金払いや口座からの支払いをほとんどしないという人はゴールドカードが有用な場合があります。
クレジットカードの一回払いは大体翌月に支払いの時期となるため、余裕を見て利用限度額は毎月の平均利用金額の3か月分必要と想定します。一般カードの利用限度額の上限のとりあえず目安となる100万円で足りない場合は、100÷3=33.3…ですので、毎月平均して30万円以上クレジットカードで支払いを行っている人ということになります。後はボーナス払い、分割払い、リボ払いなどを利用する人です。もし、利用限度額が足りない場合はゴールドカードを検討しても良いかもしれません。
ただし、敢えて年会費負担が発生するゴールドカードではなく、一般カードをもう1枚準備し、一般カード2枚で毎月の支払いを行うということも考えられます。
家族なども含めて海外旅行に頻繁にいく人
毎月の利用金額の多い少ないにかかわらず、クレジットカード契約者本人や家族が頻繁に海外旅行に行く場合には、ゴールドカードの必要性は高いと言えます。
海外旅行保険は案外高く、家族まで含めると安くない額となります。そのため、海外旅行に頻繁にいくのであれば、その都度海外旅行保険の保険料を支払うよりも、クレジットカードの海外旅行保険を利用した方が得なのです。
ゴールドカードであれば、補償内容も充実するため海外旅行保険の利便性が高まるとみられます。
多くの人にゴールドカードの不要論は当てはまる
クレジットカードのゴールドカードがあった方が便利な人もいますが、大半の人にとってゴールドカード不要論は当てはまると考えられます。
大きな利用限度額は必要ない
ゴールドカードの重要なメリットは、大きな利用限度額と海外旅行保険ですが、100万円を超える利用限度額が常時必要となるのは年収700万円を超える収入の人と考えられます。クレジットカードの1回払いは大体翌月に支払い時期となるため、余裕を見て毎月の平均利用額の3か月分が必要と考えると、利用限度額100万円は100÷3≒33のため毎月33万円はクレジットカードで支払いを済ませる人にとって妥当な枠と考えられます。しかし、毎月の利用金額が平均して30万円を超える人は現状ではそれほど多くないとみられます。
分割払いやリボ払い、ボーナス払いを多用しているような状況などでなければ、100万円を超えるクレジットカードの利用限度額が必要な人はそれほど多くないと考えられます。
利用限度額だけなら一般カードを複数持てば解決する
もし利用限度額が足りないという問題であるならば、年会費が高めのゴールドカードを利用しなくても、一般カードを2枚利用すればよいという話になります。
クレジットカードの管理の煩雑さが増しますが、2枚までなら1枚が何らかの事情で使えなくなる事態への備え、予備という意味でも有益だと考えられます。一般カード1枚なら利用限度額が100万円までであっても、2枚あれば合計の利用限度額が100万円を超えることも難しくないと考えられます。
利用限度額が多いと使い過ぎのリスクがある
ゴールドカードは一般カードよりも利用限度額が多くなりますが、利用限度額が多くなると使い過ぎてしまうリスクも高まります。
ゴールドカードを利用できるような人は、年収も高いとみられ、支払いに困るような状況に追い込まれる可能性は高くないかもしれませんが、クレジットカードの利用限度額が大きくなると、金遣いが荒くなってしまうリスクもあり、注意が必要です。
不必要に枠が多いと不正利用などの心配も
利用限度額を不必要に多く設定していると不正利用などの際に被害が大きくなる可能性があります。不正利用があっても何らかの救済があって実質的な被害はほとんど生じない場合も多いかと思いますが、不正利用のリスクを軽減するためにも利用限度額は必要な分だけにとどめておくのが良いと考えられます。
見栄えを気にしても仕方がない
ゴールドカードは信頼の証といったようなことが言われるため、ゴールドカードを持つこと自体がステータスになるというような表現がなされますが、本当に必要なわけでないならば、クレジットカードで見栄をはっても意味が無いと考えられます。
自分がゴールドカードを利用している場面を他の人が見て凄い、羨ましいと感じた場合でも、表面的なものにだけ関心が高い人に評価されているだけになってしまう恐れがあります。見栄のために高い年会費を払う必要性は乏しいと考えられます。
ゴールドカードは年会費が高め
ゴールドカードの種類にもよりますが、一般カードよりも年会費が高いことがデメリットです。ゴールドカードの中には年会費を低く抑えたものもありますが、年会費の負担が比較的重いものもあります。
一般カードで事足りるのであれば、敢えてゴールドカードを持つ必要はなく、年会費が抑えられた一般カードで問題ありません。
海外旅行に頻繁にいかないなら必要な時は海外旅行保険を
海外旅行に多くても年1回程度ということであれば、その都度必要な海外旅行保険を契約して利用しても、付帯する海外旅行保険のための年会費負担と比較して保険料にそれほど大きな差は生じないと考えられます。
使うかどうかわからないゴールドカードの海外旅行保険を利用するために高めの年会費を払うより、必要になった時に必要な補償内容を選んで契約するほうが無駄がないと考えられます。
まとめ
- クレジットカードのゴールドカードは一般カードと比較して利用限度額が大きい、海外旅行保険が充実しているなどの特徴があります。クレジットカードの毎月の利用金額が多い人、海外旅行に頻繁にいく人などはゴールドカードは持つ意義があると考えられます。
- 一方で、大半の人にとっては高額な利用限度額は必要がなく、年会費が高いことも考慮すると、ゴールドカードは必要性が高くないと考えられます。