クレジットカードの枚数を減らすメリットとデメリット
記事作成日:2018年2月23日
最終更新日:2022年8月29日
クレジットカードの枚数を減らすメリットとデメリット、少ない枚数しかクレジットカードを持たないことのメリットとデメリットについてです。クレジットカードの枚数を減らせば毎月の支払(返済)の管理が楽になる、紛失や盗難のリスクを減らせるなどのメリットがあります。一方で、1枚しか持たないような場合には予備のカードがないため、その1枚のカードが何らかの理由で使えなくなった場合にクレジットカードでの支払いが一切できなくなってしまうことなどがデメリットです。
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クレジットカードの枚数を減らすメリット
保有しているクレジットカード枚数を減らすメリット、少ない枚数しかクレジットカードを持たないメリットについてです。クレジットカードの枚数は少ない方が支払いの管理は楽になります。また利用状況も把握しやすいため、意識すれば使い過ぎを防ぎやすくなります。
支払いの管理がしやすく残高不足となりづらい
クレジットカードを保有している枚数が少なければ、毎月のクレジットカードの支払日も少なくなるため、利用金額・支払金額の確認、預金口座の残高確認などの手間も少なくなります。
そのため残高不足で支払いが遅れるというようなリスクを減らすことができます。クレジットカードの枚数が多いと支払い管理が難しくなるため、クレジットカードの枚数を減らした方が支払い管理をしやすくなります。
不正利用や盗難・紛失に気付きやすくなる
クレジットカードの枚数を減らせば不正利用の発生やクレジットカードの盗難・紛失に気付きやすくなります。何枚もクレジットカードがあると、紙の利用明細やオンライン上でウェブサイトの利用明細を確認するのが面倒になりますし、見落とす可能性が高まります。また、クレジットカードがたくさんあると1枚くらいなくなっても分からないかもしれません。
普段使わないようなクレジットカードがある場合には、存在を忘れてしまうことすら考えられます。
クレジットカードの枚数が少ないと物理的にも管理しやすい
クレジットカードの枚数が1枚や2枚といったように少ないと物理的に管理しやすくなります。何枚もあると、財布に一緒に入れて持ち歩くのは紛失や盗難のリスクがあるため危険ですし、財布がかさばってしまいます。クレジットカードの枚数が少なければ物理的な管理も楽になります。
クレジットカードの使い過ぎを防ぎやすい
クレジットカードの枚数が増えると、どのくらい使っているかという管理が大変になります。クレジットカードの保有が1枚の場合に利用金額がいくらかを把握するのと、保有が10枚の場合に利用金額がいくらかを把握をするのでは、1枚の方が断然楽です。枚数が増えると利用状況の管理が面倒になって、つい使い過ぎてしまうことがあるのです。
暗証番号を覚えやすい
クレジットカードの枚数が少なければ暗証番号を覚えておくことも比較的容易です。何枚もクレジットカードがあると、各クレジットカードの暗証番号を混同してしまったり、忘れてしまったりする可能性が高まります。1枚や2枚であればクレジットカードの暗証番号を覚えておきやすいといえます。
ポイントやマイルなどが分散されなくなる
クレジットカードを数多く持っていると、同じ利用金額の場合、各カードに貯まるポイントやマイルが分散されてしまいます。クレジットカードの枚数が少なければ、同じクレジットカードを集中して利用することになり、ポイントやマイルなどが貯まりやすくなります。ポイントが分散するとポイントの管理も煩雑になってしまって大変です。
年会費があまりかからない
クレジットカードには年会費が無料のカードと有料のカードがあります。無料のカードだけを保有するという場合なら年会費の面ではあまり問題がありませんが、年会費が有料のカードをたくさん持つと年会費の負担が出てきます。
クレジットカードの年会費はゴールドカードなどでなければ、年間千円程度となることがほとんどなのでそれほど大きな負担ではないと思うかもしれませんが保有年数や保有枚数によってはちょっとした負担となってきます。
他の融資・与信などへの影響を抑えられる
住宅ローンなどの融資を受ける場合には、他の借り入れ状況が審査の対象となります。クレジットカードの1回払いは他の借り入れとは基本的にみなされませんが、クレジットカードで利用できる分割払いやリボ払いは借り入れとみなされる場合があります。また、クレジットカードにキャッシング枠がある場合、カードローンが利用できる場合は基本的に借り入れとみなされます。
利用残高がある場合はもちろんですが、利用限度額が設定されて枠があるだけで実際に利用していない場合でも、いつでも使おうと思えば使えるため、審査で影響が出る場合が考えられます。
必要のないクレジットカードを解約して枚数を減らしておくことで、他の融資・与信への影響を抑えることができます。
リボ払いにしても毎月の支払額が膨らみづらい
クレジットカードではリボルビング払い(リボ払い)を利用できますが、同じ金額をリボ払いにする場合でも、クレジットカードの枚数が多い方が毎月の支払額が膨らみやすい傾向があります。
同じカードであれば利用金額が増えても残高スライド方式では支払金額がそれほど増えないように設定されていることが多い一方、別のカードにすると毎月の最低の支払金額が利用金額に対して高めとなることがあるためです。
具体的には20万円のリボ払いをする事例を想定します。クレジットカードAとクレジットカードBで各10万円ずつのリボ払いをするとして、AとBは共に元利均等で毎月の最低支払金額が1万円と仮定すると、支払金額はクレジットカードAで毎月1万円、クレジットカードBで毎月1万円となって、毎月の支払いは2万円となります。
一方で、クレジットカードAだけで20万円のリボ払いをした場合を想定し、Aはリボ払いの残高10万円までは毎月1万円、以降10万円増加ごとに2千円支払いが増加する残高スライド方式(元利合計)と仮定します。
クレジットカードAだけでリボ払いを20万円すると、毎月の支払金額は1万2千円となり、支払金額は2枚のカードでリボ払いにするより、1つのカードでリボ払いの方が少なくなります。
なお、毎月の支払金額(返済金額)が多い方が結果的にはリボ払いの利息(手数料)が少なくなり、完済も早くなるのですが、毎月の支払金額が多いと家計の負担が大きくなり、リボ払いを繰り返す悪循環に陥るリスクがあるため要注意なのです。
クレジットカードの枚数を減らすデメリット
持っているクレジットカードの枚数を減らすデメリット、少ない枚数しかクレジットカードを持たないデメリットについてです。あまりデメリットはないのですが、1枚しかもっていない場合は予備がないためその1枚が何らかの事情で使えなくなった場合に困ることがあります。
利用するお店に合わせた最適なカードの選択が難しくなる
クレジットカードは利用するお店によってポイントやマイルなどの還元率が変わることがあります。特定のお店での支払いに利用した場合には還元率が通常の2倍、3倍になってお得ということがあるのです。しかし、クレジットカードの枚数が少ないとお得に使える店舗の数が限られてしまって、一番良い条件での還元率の適用が行われないことがあるのです。
クレジットカードが利用できなくなった時に予備がないと困る
クレジットカードを1枚だけにしてしまうと、そのカードが何らかの事情で使えなくなってしまった場合、クレジットカード決済が全くできなくなってしまいます。自分の事情だけではなく、クレジットカード側の事情やお店の事情で使えなくなることもあるため注意が必要です。
クレジットカード決済ができなくなると、基本的にクレジットカードで支払いをすることが想定されているものは一時的に買えなくなってしまうことになります。
人生は何が起こるかわからないので、いざという時に困らないように予備のカードだけは持っておいたほうが良いと考えられます。
異なる国際ブランドを持てなくなる
クレジットカードには国際ブランドが設定されていて、お店によって支払いに利用できる国際ブランドの種類が異なります。もし支払いをしようとするお店の国際ブランドのクレジットカードを持っていない場合はクレジットカードでの支払いができない場合があります。
特にクレジットカードを1枚だけにしてしまうと、そのカードが対応していないお店ではクレジットカードでの支払いができなくなってしまうのです。
1枚当たりの利用限度額が増えると高額な買い物をしてしまう
クレジットカードの枚数を減らすと、他に借り入れがない場合、高く評価されて1枚当たりの利用限度額が引き上げられる場合があります。1枚当たりの利用限度額が大きくなると、つい気が大きくなって高額の買い物をしてしまうことがあります。利用限度額があれば使ってみたくなるという心理です。ただ、これは枚数が少ない時だけに起こるわけではありません。
まとめ
- クレジットカードの枚数を減らすことで、毎月の支払い管理が楽になる、不正利用や盗難・紛失のリスクを減らすことができるなどのメリットがあります。
- クレジットカードの枚数を減らすデメリットはあまりありませんが、1枚しかクレジットカードを持っていないとその1枚が使えなくなった場合に予備がないため、支払いで困ることがあるなどがデメリットとなります。