40代の借金の平均額・借金理由
記事作成日:2016年10月8日
40代で借金がある人の割合や40代の人の借金額の平均値や中央値、40代の人の借金理由について紹介しています。公的な借金の統計では総務省が実施している全国消費実態調査と金融広報中央委員会が実施している家計の金融行動に関する世論調査のデータがあるため、両調査を基に40代の借金のデータを紹介しますが、全国消費実態調査の数値を中心に説明します。
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40代で借金している人の割合
40代の人で借金がある世帯の比率についてのデータです。30代と傾向が似ていて住宅ローンを抱える人が多く総世帯で見ると約6割が何らかの借金を抱えていることになります。
全国消費実態調査による40代で借金がある人の割合
40歳代 | 借金あり | 借金なし | ||
---|---|---|---|---|
住宅ローン あり | 住宅ローン なし | |||
総世帯 | 47.4% | 12.2% | 40.4% | |
単身世帯 | 男性 | 28.1% | 10.6% | 61.3% |
女性 | 26.2% | 16.5% | 57.3% | |
2人以上世帯 | 51.8% | 12.2% | 36.0% |
(注)2014年11月末時点の調査です。ここでの住宅ローンとは住宅の購入・建築・増改築、土地の購入に関する借入を広く意味しています。項目は分かりやすさの観点から、調査の表現から別の表現に言い換えているものがあります。四捨五入の関係から各項目の合計と全体の合計が一致しない場合があります。
(出典)総務省統計局「平成26年全国消費実態調査」を加工して当サイトが作成
40代の借金の有無の特徴
40代の人で借金がある世帯は総務省統計局の「平成26年全国消費実態調査」によると、総世帯で59.6%となります。30代で住宅を取得した人がローンを引き続き抱えているほか、40代でも新たに住宅を取得した人が加わって住宅ローンなどの借金を借りている人が多くなります。
30代と大きく異なっているのが、単身世帯でも住宅を取得する人が増えるという点です。20代や30代の単身世帯では女性で住宅ローンを抱えている人はかなり少ないという特徴があるのですが、40代では約26%の人が住宅関連のローンを借りています。40代になると女性でも住宅ローンを借りて住宅を取得する人が増えるということになります。
(参考)家計の金融行動に関する世論調査による40代で借金がある人の割合
40歳代 | 借金あり | 借金なし | |
---|---|---|---|
住宅ローン あり | 住宅ローン なし | ||
単身世帯 | 7.3% | 15.6% | 77.1% |
2人以上世帯 | 50.7% | 12.8% | 36.5% |
(注)2015年6月から7月時点の調査です。住宅ローンの有無については、借入金有無を回答した世帯のうち借入金額が無回答だった世帯を除いた上で、住宅ローン残高について0と回答した世帯と無回答の世帯を住宅ローンがない世帯とみなして推計して作成しています。項目は分かりやすさの観点から、調査の表現から別の表現に言い換えているものがあります。四捨五入の関係から各項目の合計と全体の合計が一致しない場合があります。
(出典)金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査] 平成27年調査結果」、「家計の金融行動に関する世論調査[単身世帯調査] 平成27年調査結果」を加工して当サイトが作成
40代の借金額の平均値
40代の人の借金額の平均値のデータです。平均値だけだと極端な数値によってデータが偏る可能性があるため、一部中央値も併せて紹介しています。
全国消費実態調査による40代の借金額の平均値
40歳代 | 借金額 | 内訳 | |||
---|---|---|---|---|---|
住宅 | 住宅以外 | 分割払い | |||
総世帯 | 854 | 798 | 29 | 27 | |
単身世帯 | 男性 | 277 | 253 | 6 | 17 |
女性 | 380 | 357 | 13 | 10 | |
2人以上世帯 | 976 | 913 | 33 | 30 |
(注)2014年11月末時点の調査です。ここでの住宅とは住宅の購入・建築・増改築、土地の購入に関する借入を広く意味しています。項目は分かりやすさの観点から、調査の表現から別の表現に言い換えているものがあります。分割払いとは乗用車や電化製品などの耐久所費財や衣類などを月賦(月ごとの分割払い)や年賦(年ごとの分割払い)で購入した場合の未払い残高を指しています。住宅以外には住宅の購入・建築・増改築、土地の購入、分割払い以外の借金の残高で生活資金のほか、事業の開業や運転に必要な資金の借金が含まれています。四捨五入の関係から各項目の合計と全体の合計が一致しない場合があります。
(出典)総務省統計局「平成26年全国消費実態調査」を加工して当サイトが作成
40代の借金額の特徴
40代の借金額は総世帯で約850万円となっていますが、借金のうち約800万円が住宅関連で残りが住宅以外の借り入れや分割払いの未払金になっています。30代からは借金額が若干減っています。借金が最も多いのが2人以上世帯で平均で約980万円となっています。続いて単身世帯の女性で約360万円となっていて、単身世帯の男性は約280万円となっています。30代の単身世帯の女性の借金額は非常に少なくなっていましたが、40代の女性は借金額が増えるという傾向があります。単身世帯の男性は教育費など家族関連の費用負担がないため、30代から40代にかけて借金を減らしやすい、借金をしづらい家計にあるため、借金が増えづらくなっているとみられます。
住宅関連以外のローンについては、2人以上世帯で多くなっています。家計のやりくりが苦しくなり借金を利用する人が増えやすい時期だと考えられます。
(参考)家計の金融行動に関する世論調査による40代の借金額の平均値
40歳代 | 全体 | 借金ありの人だけ | ||
---|---|---|---|---|
平均値 | 平均値 | 中央値 | ||
単身世帯 | 134 | 608 | 155 | |
2人以上世帯 | 955 | 1,585 | 1,475 |
(注)2015年6月から7月時点の調査です。借金ありの人だけは借金がある人だけで集計した結果です。結果は中央値と記載がないものは全て平均値です。項目は分かりやすさの観点から、調査の表現から別の表現に言い換えているものがあります。四捨五入の関係から各項目の合計と貯蓄合計は一致しない場合があります。
(出典)金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査] 平成27年調査結果」、「家計の金融行動に関する世論調査[単身世帯調査] 平成27年調査結果」を加工して当サイトが作成
40代の借金の目的
家計の金融行動に関する世論調査による40代の人の借金の目的・理由・使い道に関するデータです。
家計の金融行動に関する世論調査による40代の借金の目的のデータ
借金の目的・理由 | 単身世帯 | 2人以上世帯 |
---|---|---|
医療費・災害復旧 | 9.1% | 1.0% |
子どもの教育・結婚 | 1.1% | 10.2% |
住宅取得・増改築 | 29.5% | 72.7% |
生活費 | 38.6% | 8.0% |
耐久消費財購入 | 17.0% | 21.7% |
旅行・レジャー | 14.8% | 2.4% |
金融資産投資 | 3.4% | 0.0% |
実物資産投資 | 1.1% | 3.9% |
相続税対策 | 1.1% | 0.2% |
その他 | 25.0% | 6.8% |
(注)2015年6月から7月時点の調査です。3つまでの複数回答で無回答も含まれた割合です。項目は分かりやすさの観点から、調査の表現から別の表現に言い換えているものがあります。
(出典)金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査] 平成27年調査結果」、「家計の金融行動に関する世論調査[単身世帯調査] 平成27年調査結果」を加工して当サイトが作成
40代の借金理由の特徴
40代の借金理由は単身世帯と2人以上世帯では異なっていますが、20代や30代と比較すると住宅を目的とする借金が単身世帯でも増えていることが特徴です。単身世帯で最も多いのは生活費で続いて住宅取得となっています。40代になると単身世帯では男性も女性もともに住宅取得に踏み切る人が増えるということになります。
2人以上世帯では住宅取得など住宅のための借り入れが圧倒的に多く、続いて耐久消費財購入となっています。また、子供の教育・結婚という理由も約1割程度ありますが、子供の教育費などが家計を圧迫し始める時期になっています。
全国消費実態調査と家計の金融行動に関する世論調査の貯金データの違いについて
全国消費実態調査と家計の金融行動に関する世論調査では調査対象数や調査方法が異なっているため、必ずしも同じ結果となっていません。そのため、調査の結果については幅を持ってみる必要があります。
まとめ
- 総務省統計局の「平成26年全国消費実態調査」によると、分割払いも含めて40代で借金があるのは総世帯のうち59.6%となります。また、40代の借金額の平均は854万円(世帯ベース)となっています。
- 金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査] 平成27年調査結果」、「家計の金融行動に関する世論調査[単身世帯調査] 平成27年調査結果」によると、40代が借金をしている理由として単身世帯では生活費や住宅取得という理由が多く、2人の世帯では住宅取得の理由が圧倒的に多く、その他には自動車や家具家電など耐久消費財購入、子供の教育・結婚資金のためという理由が多くなっています。