70代の借金の平均額・借金理由

記事作成日：2016年10月8日

70代で借金がある人の割合や70代の人の借金額の平均値や中央値、70代の人の借金理由について紹介しています。公的な借金の統計では総務省が実施している全国消費実態調査と金融広報中央委員会が実施している家計の金融行動に関する世論調査のデータがあるため、両調査を基に70代の借金のデータを紹介しますが、全国消費実態調査の数値を中心に説明します。

70代で借金している人の割合

70代の人で借金がある世帯の比率についてのデータです。借金がある人は少なくなりますが、それでも借金を抱えている人はいます。

全国消費実態調査による70代で借金がある人の割合

（注）2014年11月末時点の調査です。ここでの住宅ローンとは住宅の購入・建築・増改築、土地の購入に関する借入を広く意味しています。項目は分かりやすさの観点から、調査の表現から別の表現に言い換えているものがあります。四捨五入の関係から各項目の合計と全体の合計が一致しない場合があります。調査では70歳以上とされていますが、70代が中心であるとみられるため便宜的に70代とみなしています。

（出典）総務省統計局「平成２６年全国消費実態調査」を加工して当サイトが作成

70代の借金の有無の特徴

70代の人で借金がある世帯は総務省統計局の「平成２６年全国消費実態調査」によると、総世帯で12.9％となり60代から低下しますが何らかの借金を抱えている世帯は1割を超えていることがわかります。住宅ローンの返済が残っている世帯があることや、住宅ローン以外の借金があることが背景です。

（参考）家計の金融行動に関する世論調査による70代で借金がある人の割合

（注）2015年6月から7月時点の調査です。住宅ローンの有無については、借入金有無を回答した世帯のうち借入金額が無回答だった世帯を除いた上で、住宅ローン残高について０と回答した世帯と無回答の世帯を住宅ローンがない世帯とみなして推計して作成しています。項目は分かりやすさの観点から、調査の表現から別の表現に言い換えているものがあります。四捨五入の関係から各項目の合計と全体の合計が一致しない場合があります。調査では70歳以上とされていますが、70代が中心であるとみられるため便宜的に70代とみなしています。

（出典）金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査［二人以上世帯調査］ 平成27年調査結果」、「家計の金融行動に関する世論調査［単身世帯調査］ 平成27年調査結果」を加工して当サイトが作成

70代の借金額の平均値

70代の人の借金額の平均値のデータです。平均値だけだと極端な数値によってデータが偏る可能性があるため、一部中央値も併せて紹介しています。

全国消費実態調査による70代の借金額の平均値

（注）2014年11月末時点の調査です。ここでの住宅とは住宅の購入・建築・増改築、土地の購入に関する借入を広く意味しています。項目は分かりやすさの観点から、調査の表現から別の表現に言い換えているものがあります。分割払いとは乗用車や電化製品などの耐久所費財や衣類などを月賦（月ごとの分割払い）や年賦（年ごとの分割払い）で購入した場合の未払い残高を指しています。住宅以外には住宅の購入・建築・増改築、土地の購入、分割払い以外の借金の残高で生活資金のほか、事業の開業や運転に必要な資金の借金が含まれています。四捨五入の関係から各項目の合計と全体の合計が一致しない場合があります。調査では70歳以上とされていますが、70代が中心であるとみられるため便宜的に70代とみなしています。

（出典）総務省統計局「平成２６年全国消費実態調査」を加工して当サイトが作成

70代の借金額の特徴

70代の借金額は総世帯で約90万円となっていて60代と比較すると大幅に少なくなっています。住宅関連の借金も約50万円とわずかになっています。住宅ローンの返済は進み、返し終わっていない人の分が一部で残っているという状況とみられます。

ただし、２人以上の世帯では分割払いを除いた住宅関連以外のローンが約40万円となっており、やや多くなっていることも特徴です。70代でも借金の負担を抱えている人がいるのです。

（参考）家計の金融行動に関する世論調査による70代の借金額の平均値

（注）2015年6月から7月時点の調査です。借金ありの人だけは借金がある人だけで集計した結果です。結果は中央値と記載がないものは全て平均値です。項目は分かりやすさの観点から、調査の表現から別の表現に言い換えているものがあります。四捨五入の関係から各項目の合計と貯蓄合計は一致しない場合があります。調査では70歳以上とされていますが、70代が中心であるとみられるため便宜的に70代とみなしています。

（出典）金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査［二人以上世帯調査］ 平成27年調査結果」、「家計の金融行動に関する世論調査［単身世帯調査］ 平成27年調査結果」を加工して当サイトが作成

70代の借金の目的

家計の金融行動に関する世論調査による70代の人の借金の目的・理由・使い道に関するデータです。

家計の金融行動に関する世論調査による70代の借金の目的のデータ

（注）2015年6月から7月時点の調査です。３つまでの複数回答で無回答も含まれた割合です。項目は分かりやすさの観点から、調査の表現から別の表現に言い換えているものがあります。調査では70歳以上とされていますが、70代が中心であるとみられるため便宜的に70代とみなしています。

（出典）金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査［二人以上世帯調査］ 平成27年調査結果」、「家計の金融行動に関する世論調査［単身世帯調査］ 平成27年調査結果」を加工して当サイトが作成

70代の借金理由の特徴

70代は単身世帯の借金理由の調査の結果がないため、２人以上世帯のみとなりますが、住宅取得の割合が多く、続いて耐久消費財購入が多くなっています。70代の住宅取得は現役時に購入した住宅ローンの返済が続いているためとみられます。また、実物資産投資も１割ありますが、不動産などへの投資とみられます。

全国消費実態調査と家計の金融行動に関する世論調査の貯金データの違いについて

全国消費実態調査と家計の金融行動に関する世論調査では調査対象数や調査方法が異なっているため、必ずしも同じ結果となっていません。そのため、調査の結果については幅を持ってみる必要があります。

まとめ

• 総務省統計局の「平成２６年全国消費実態調査」によると、分割払いも含めて70代以上で借金があるのは総世帯のうち12.9％となります。また、70代以上の借金額の平均は約90万円（世帯ベース）となっています。
• 金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査［二人以上世帯調査］ 平成27年調査結果」、「家計の金融行動に関する世論調査［単身世帯調査］ 平成27年調査結果」によると、70代以上が借金をしている理由として２人の世帯では住宅取得や耐久消費財購入という理由が多くなっています。