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住宅ローンの変動金利の特徴とメリット・デメリット

記事作成日:2016年4月7日
最終更新日:2022年7月23日

住宅ローンの変動金利の特徴とメリット・デメリット

住宅ローンの金利には大きく分けて変動金利型と固定金利型の2つのタイプがありますが、変動金利の特徴と、メリットやデメリットについて説明しています。変動金利は固定金利よりも金利は低いことがメリットですが、金利が変化するので金利が上昇すると利息負担が増えてしまうということがデメリットです。

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変動金利の特徴

住宅ローンの変動金利タイプの特徴です。

変動金利は年に2回見直し

住宅ローンでは通常変動金利は半年に1回、年2回見直しが行われます。ただし、急激な金利変化があった場合には半年経たなくても金利が上がってしまう場合があります。

いわゆる5年ルールが適用される

通常の住宅ローンの変動金利の場合には、適用される金利は半年に1回見直されても、基本的に毎月の返済金額は5年間変わらないという、いわゆる5年ルールが適用されます。金利が変わると利息負担が変わるため、毎月の返済金額が変わらなくても、元本返済相当分と利息返済相当分の内訳の金額は変化します。

1.25倍ルール(125%ルール)が適用される

通常の住宅ローンの変動金利の場合には、金利が上昇した時に急激に毎月の返済金額が増えてしまうことがないように、毎月の返済金額が増加する場合でもこれまでの1.25倍までにしかならないという、いわゆる1.25倍ルールがあります。125%ルールという場合もあります。急に住宅ローン返済金額が増えて家計が危機的状況に陥ることを防ぐ役割があります。

5年ルールや1.25倍ルールがないものも

金融機関によっては5年ルールや1.25倍ルールの適用がない変動金利の住宅ローンを提供している場合があります。金利の見直しによって毎月の支払金額が大きく増える可能性がありますが、元本の減りが著しく遅くなったり、未払い利息が発生したりすることはなくなります。

金利に上限があるタイプも

変動金利には金利が上昇した場合でも上限が定められている場合があります。上限付きとかキャップ付きといったような呼び方になりますが、政策金利が大きく上昇しても上限金利以上に適用金利が上昇しないため、利息に上限を付けることができます。ただし、通常の変動金利よりも上限付きの変動金利は高めに設定されます。

変動金利のメリットとデメリット

住宅ローンで変動金利型を選ぶメリットとデメリットについてです。

変動金利のメリット

変動金利のメリットには次のようなものがあります。

  • 金利が低い
  • 金利が下がると有利に
  • 金利の変化が分かりやすい

金利が低い

変動金利の最大のメリットは固定金利と比べると通常金利が低いということになります。金利が低いということは毎月の返済額が低いということになりますし、利息の負担も少なくなります。

固定金利は金利上昇リスクを回避することができますが、借入期間中金利がほとんど上がらなかった場合、固定金利を選ぶと結果的に損をしてしまう場合もあります。

金利が下がると有利に

変動金利は金利が変動するため、金利が下がることがあります。金利が下がれば、毎月の返済金額が変わらないとすると利息返済部分が少なくなり、元本返済部分が多くなるため、返済が早く進むことになります。

固定金利の場合は金利が固定されている期間は金利が変動しないため、借り手に有利な金利変動も起きなくなってしまいます。

政策金利に連動するタイプのもの金利の変化が分かりやすい

日本の住宅ローンの変動金利は、多くの場合短期プライムレートに連動し、短期プライムレートは政策金利に連動しています。つまり、政策金利が変動すると住宅ローンの変動金利が変動する仕組みを持つものが多いです。

政策金利は市場金利とは異なり毎日変化するわけではありません。また、政策金利の動向は投資家の需給や金融政策、海外の金利動向など複雑な要素が絡み合う市場金利よりは動きが分かりやすいと考えられます。

変動金利のデメリット

住宅ローンで変動金利を選ぶデメリットとして次のようなものがあります。

  • 金利が上がると不利に
  • 毎月の返済額や返済総額が確定しない
  • 元本が減らないリスクがある
  • 未払い利息が発生するリスクがある

金利が上がると不利に

変動金利は金利が変動するため、金利が上がることがあります。金利が上がれば、利息負担が増えることになります。5年ルールが適用される場合には、毎月の返済金額はすぐには増えなくても、5年に1度行われる毎月返済金額の見直しでは返済額が増加する可能性が高くなります。

毎月の返済額や返済総額が確定しない

変動金利は、金利が変動するため借りた時点では最終的な返済総額が確定しません。毎月の返済金額は5年ルールで最初の5年間の返済金額は確定しますが、6年目以降は、1.25倍ルール(125%ルール)によって上限は分かっても、実際いくらになるかは分かりません。そのため、家計の計画を立てづらいという部分があります。

元本が思ったように減らないリスクがある

5年ルールや1.25倍ルールは一見借り手の保護に役立っているように見えますが、実はリスクでもあります。変動金利で適用される金利が上がっても毎月の返済金額が5年間変わらないままだと、金利上昇で利息返済相当分が増えますが、毎月の返済金額の多くが利息の返済に充てられてしまうため、元本返済相当分が少なくなり元本の減りが遅くなります。

思ったように元本が減っていかないと、基本的には次の毎月の返済金額の見直し時点で返済金額が増えることになります。5年ルールは毎月の返済金額が急に増えないので良さそうに思えますが、逆に問題を先送りすることにもつながるのです。1.25倍ルールも同様で本来はもっと毎月返済金額が増えないと元本が減らないのに、1.25倍ルールで返済金額が増えないままだと元本の減りが遅くなってしまいます。

予定通り返済を続けても未払い利息が発生するリスクがある

変動金利型の住宅ローンでは、極端な事例となりますが、予定通り返済を続けていても金利変動次第では未払い利息が発生するリスクがあります。

未払い利息の取り扱いは金融機関によって変わってきます。毎月の返済金額は基本的に優先的に利息の返済に充てられます。既に発生している未払い利息に充てるか、毎月発生する通常の利息に充てるかは金融機関によって規定が微妙に違っていますが、どちらにしても毎月返済金額が利息の返済に足りない場合は、翌月以降に払えなかった利息が繰り延べられていきます。

未払い利息はどうやって返済・解消するのか

5年ルールと1.25倍ルールがある場合、毎月返済金額が増加しても増加する限界があるため、最後の回の返済まで未払利息が解消していない場合があります。

約定していた最後の返済までに利息が払いきれない場合は、一括で返済を求められる場合が多いようですが、金融機関によっては期間の延長や分割返済に応じてくれる場合もあるようですので、借りている金融機関にあらかじめ確認しておくことが重要です。

一括返済をしなければいけない場合には金利が大きく上昇すると、多くの金額を最後に支払わなければならなくなる可能性があります。

まとめ

  • 住宅ローンの変動金利は、固定金利よりも金利は低いことがメリットです。
  • 住宅ローンの変動金利は、金利が変化するので金利が上昇すると利息負担が増えてしまうということがデメリットです。また、元本が減るのがとても遅くなるリスクなどがあることがデメリットです。

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【住宅ローンの変動金利の特徴とメリット・デメリットの記事は終わりです】

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