目的別ローン・多目的ローン・フリーローンの違いと使い分け
記事作成日:2017年4月12日
最終更新日:2022年7月6日
目的別ローン・多目的ローン・フリーローンの違いと使い分け方についてです。目的別ローンとは特定の資金用途のためのローンです。多目的ローンとは、目的別ローンの一種で資金用途が多目的になっているローンです。フリーローンとは、資金用途が原則自由なローンです。ただし、多目的ローンとフリーローンは金融機関によって同じローンと位置付けている場合と違うローンと位置付けている場合があり注意が必要です。
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目的別ローン・多目的ローン・フリーローンの違い
目的別ローン・多目的ローン・フリーローンの主な違いは次のようになります。
項目 | 資金用途 | 金利 |
---|---|---|
目的別ローン | 特定の目的 | 低め |
多目的ローン | 広い | やや高め |
フリーローン | かなり広い | 高め |
(注)基本的な場合を中心に記載してあり、例外もあります。会社によっては上記と違う場合があることに注意が必要です。目的別ローンは多目的ローンを除いたものをイメージして記載しています。
目的別ローンとは(多目的ローンを除く)
目的別ローン(多目的ローンを除く)とは、個人向けローンの一種で、資金用途(お金の使いみち)が特定の目的に限定されたローン商品です。
資金用途を限定することで、金融機関は返済不能となるリスクを細かく見積もりことができ、リスクが低い融資は金利を低く抑えやすくなる特徴があるとみられます。
フリーローンやカードローンよりは審査が厳しくなる傾向があり、かつ審査期間も長くなる傾向があります。審査のために用意しなければいけない書類も、資金用途を証明するための書類が求められるため、多くなり煩雑となります。ただし、金利はフリーローンやカードローンよりも低くなる傾向があります。
多目的ローンとは
多目的ローンとは、個人向けローンの一種である目的別ローンの一形態で、資金用途(お金の使いみち)がある程度多目的となっているローン商品です。金融機関によっては「多目的ローン=フリーローン」となっている場合もありますし、別の商品と位置付けられている場合もあります。
教育ローンとか自動車ローンなどのように目的別ローンがない場合に、それ以外の使い道のローンとして位置付けられていることが多いです。個別の目的別ローンではカバーしきれないような資金用途がある場合には多目的ローンで借りるということになります。
資金用途が広い分、教育ローンとか自動車ローンといったような個別の目的別ローンよりは金利が高く設定される傾向があります。ただし、完全に自由という訳でもないこともあり、その場合にはカードローンよりは金利が低くなる傾向があります。
フリーローンとは
フリーローンとは、個人向けローン商品で、資金用途(お金の使いみち)がフリー、つまり自由なローンです。原則資金用途は自由ですが、完全に自由というわけではなく、通常は事業のための資金や投資のための資金としては使うことができないことになっています。また、資金用途は自由でも、使いみちは何か聞かれることが多いです。通常は使い道を説明するための資料も提出しなければいけません。
フリーローンは多目的ローンと同じような意味で用いられることもありますが、別のローンと位置付けられることもあります。多目的ローン≠フリーローンではない場合、フリーローンは目的別ローン・多目的ローンよりは資金用途が広いため、金利は高くなる傾向があります。一方で、目的別ローンや多目的ローンと比較すると、審査期間は短い傾向があります。
目的別ローン・多目的ローン・フリーローンの違い
目的別ローン・多目的ローン・フリーローンの主な違いは、資金用途と金利です。
目的別ローン・多目的ローン・フリーローンの資金用途
目的別ローン(多目的ローンを除く)は特定の資金用途(お金の使いみち)のためのローンで、目的に合わない場合には利用できません。目的別ローン・多目的ローン・フリーローンの中では最も資金用途が狭くなります。とは言っても様々な目的別ローンが用意されていてありがちな支出には使えることも多いです。
次に資金用途が広いのが多目的ローンです。多目的ローン=フリーローンの場合もありますが、そうでない場合には、目的別ローンよりは資金用途が広く、フリーローンよりは資金用途が狭くなります。
最も資金用途が広いのがフリーローンです、多目的ローン=フリーローンではない場合には、多目的ローンよりも広い資金用途に利用することができます。
目的別ローン・多目的ローン・フリーローンの金利
目的別ローン・多目的ローン・フリーローンでは金利水準が違ってきます。目的別ローン(多目的ローンを除く)は最も金利が低い傾向があり、多目的ローン=フリーローンではない場合には、目的別ローン(多目的ローンを除く)に続いて、多目的ローンの金利が低く、一番高いのがフリーローンということになることが多いです。
目的別ローン・多目的ローン・フリーローンの使い分け
目的別ローン・多目的ローン・フリーローンの使い分けについてです。目的別ローン、多目的ローン、フリーローンの順番に検討していきます。これは金利がこの順番に低い傾向があるからです。この順番でなくても、金利水準が低いものがあれば金利が低いものを優先します。
まずは目的別ローン(多目的ローン以外)
目的別ローン・多目的ローン・フリーローンは、基本的に目的別ローンの金利が一番低い傾向があるので、自分の資金の目的にあった目的別ローンがあれば検討するようにしましょう。ただし、ローンによるため、他のローンとの金利の比較は重要です。
目的別ローンがなければ多目的ローン
目的別ローンでは自分の資金目的にあったものがない場合には、続いて多目的ローンを借りられないか検討しましょう。ただし、金融機関によっては多目的ローンとフリーローンが同一の扱いとなっている場合がありますので注意しましょう。
多目的ローンで合わない場合フリーローン
多目的ローンでは場合によっては自分の資金用途に利用できない場合があります。その場合にはフリーローンを検討することになります。
まとめ
- 目的別ローン・多目的ローン・フリーローンの違いは資金用途が挙げられます。目的別ローンは特定の目的に、多目的ローンは広い目的に、フリーローンは基本的にほぼ自由に借りたお金を使うことができます。
- 目的別ローン・多目的ローン・フリーローンの使い分けは、目的別ローン→多目的ローン→フリーローンの順番に検討していきます。基本的にこの順番に金利が低いからです。