借金から脱出する方法
記事作成日:2015年5月2日
最終更新日2016年3月27日
借金が膨らんでしまった理由には様々なものがありますが、遊びや無駄遣い、浪費、贅沢のし過ぎ、病気の治療費の増大など支出が大きく増えてしまうか、病気やけが、リストラや減給等によて収入の大きく減少してしまうことが背景にあります。借金の理由は様々ですが、借金を脱出する方法の基本的な考え方について説明しています。特に借金の原因を自力で止められるかどうか、借金の残高が手遅れな水準かどうかで対応方法が変わります。
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借金から脱出するための流れ
借金から脱出する流れは次にようになります。なお、借金の過払い金の請求が可能な場合は、請求した後の状態でどうかということを当てはめてみてください。過払い金の請求だけで借金から脱出できる場合もあります。
- 現実を直視して覚悟を決める
- 借金の現状を把握する
- 借金の原因を理解する
- 借金の原因に対応する
- 借金の返済が可能か見極める
- 手遅れなら債務整理、返済なら家計改善
1.現実を直視して覚悟を決める
借金が膨らんでいっても、借りたお金で返済に回す自転車操業で毎月の支払いが何とかやりくりできるうちはそれほど悲観的にならないかもしれません。しかし、借金が膨らみ続けているといつか支払いができなくなってしまう時が来ます。住宅ローンや自動車ローンが十分な返済計画内で収まっている人以外で借金がある人は金額の多い少ないに関わらず、支払いが回っている回っていないに関わらず、危険な現状を直視しましょう。そして、脱出するんだという強い意志で、腹をくくりましょう。
2.借金の現状を把握する
考えたくないことだとは思いますが、今、自分が何社にいくらの借金があって、金利はいくらで、返済期間はどれくらい残っているかということを書き出して現状を把握しましょう。紙の明細がある場合は明細を見て、ネットで確認できる場合はネットで、ATMで確認できる場合はATMで、それでもわからない場合は借りている先のコールセンターに電話して確認しましょう。もちろん、返済義務がある奨学金、商品の分割払い、クレジットカードの分割払いやリボルビング払い、携帯電話本体の分割払いも借金です。
3.借金の原因を理解する
遊ぶお金などでの浪費、贅沢のし過ぎ、事業の失敗や他人の保証人となったことによる求償、病気やけがなど借金の原因が比較的はっきりしている場合はいいですが、借金の原因がいまひとつはっきりしないと感じるような場合があります。なぜかわからないけど、いつの間にか借金が膨らんでしまったということもあるかもしれません。もちろん、理由もなくいつの間にか借金が膨らむなんてことは本当はないのですが、なぜ借金が膨らんでしまったのか自分では分からないという場合もあります。どうしてそうなってしまったか、自分を見つめなおしてみましょう。ほとんどの場合は生活水準が収入に見合ってない、あるいは収入が低すぎることが原因です。
4.借金の原因に対応する
借金が膨らんでいる原因に対応しないといつまでも借金が膨らみ続けてしまいます。借金を作った原因が解決できる、止められるものなのか、今後も続いてしまうものなのかを見極めます。借金を作ってしまった原因を放置したままでは先に進めません。
借金の原因を止められるかどうか
借金の原因には浪費や贅沢、ギャンブルなど自力で対応や解決が可能なものと、病気やけがなど今後も影響が続いてしまうため公的な援助なしでは対応や解決が困難なものがあります。
借金の原因に自力で対応できる場合
贅沢や浪費、ギャンブルであれば、もうこれからはやめると心に誓います。もちろん、三日坊主で終わっては意味がないので、このままでは生活が破たんする、幸せな人生を送れなくなってしまうということを理解し、借金が続くことの怖さを想像します。そして新たな楽しい、幸せになる目標を立てて頑張ろうという気持ちを作ります。
借金の原因に自力で対応できない場合
一方で、病気やけが、母子家庭や年金生活者、生活保護者など公的な援助を受けないと自力では対応や解決が困難な場合は行政の相談窓口に相談して支援を受けましょう。親族がサポートできる場合もありますが、中長期的に負担が続く場合は、共倒れとなってしまう危険も高いため早めに行政窓口に相談しましょう。
5.借金の返済が可能か見極める
借金の原因が浪費など自分で止められる、解決できる場合でも、既に積み上がった借金を返済できるかどうかは別問題です。要は既に手遅れな状態かそうでないかということです。ここで重要なのは借金を返済するわけですから、多少の努力は必要となります。現状よりも少し頑張った場合でも手遅れかどうかを考えるということです。
借金の原因が自力で対応できない場合でも、行政の支援により返済が可能かどうか考えます。おそらく行政は支援の段階で一緒に考えてくれるはずです。
借金の返済が困難、手遅れの場合
借金の金額が膨らみ過ぎていて利息が毎月相当な金額になっており、借金の返済可能額が金利返済分を下回ると考えられる場合はもう手遅れであると考えられるため、自己破産、任意整理、個人再生などの債務整理を行った方がいいと考えられます。また、金利返済分を返して元本を減らすことができそうな場合でもごくわずかしか返せず、(住宅ローンなど長期ローンを除いて)数年程度では全く完済が見通せない場合も債務整理を検討すべきだと思います。
手遅れでない場合
手遅れではない場合は、自力で返済を継続して完済を目指します。完済のために家計改善に取り組みます。
見極めの目安
返済可能かどうかの見極めについては、住宅ローンや自動車ローンを除いて家計改善をしながら5年程度で完済が可能かどうかが目安になるのではないかと考えられます。長期に及んでしまう場合は人生の貴重な時間を無駄にしてしまうことにもなるので、債務整理を考えてもよいと思います。
6.手遅れなら債務整理、返済なら家計改善
手遅れなら債務整理
返済が無理な場合は、これ以上返済してもますます状況が悪化する可能性が高いため、自己破産、任意整理、個人再生などの債務整理を急いだ方がいいと考えられます。その場合でも、再び借金をしてしまうことがないよう、借金の原因にしっかりと対応し、家計改善にも取り組むことが必要です。債務整理については、早急に弁護士などの専門家に相談することをお勧めします。
ただし、本当に家計改善に取り組みながら返済をしていくことが無理なのかはよく考えてください。債務整理には一定のデメリットもあります。
返済可能なら家計改善で返済継続
返済がなんとかできそうな場合は家計改善に取り組みます。もちろん返済が相当苦しい場合には債務整理を行うことも考えられますが、どちらにしても家計改善が必要となります。家計改善は当サイトで説明している、家計を把握する、支出を減らす、収入を増やすということです。借金を返済するまでは借金の金利は通常年率10%以上ですから資産運用するよりも借金を返済する方が得なので、資産運用で増やすというのは、住宅ローンなど低金利の借金を除いて、借金を完済するまでは行う必要はありません。むしろ、借金返済が資産運用のようなものになります。
借金の返済を進めている間は、新しい借金をしないことが重要です。最悪、資金繰りの面で問題があるため、一部借り入れをしながら返済を目指す場合でも借金総額が毎月継続的に減羅していく必要があります。借金が減っていくペースを毎月ノートなどの紙かパソコンのファイル上に記録して、前進していることを確認しながら意思を保つことが大切です。