借金は家族など誰かに相談・打ち明けるべきか
記事作成日:2016年1月1日
最終更新日:2023年9月7日
借金をしてしまった時に、家族に打ち明けるべきかどうか、相談するべきかどうか悩むことも多いと思います。消費者金融など融資を行う側が、家族にも知られないように配慮をしていることを考えると、借金を隠したいという利用者も多いということになります。利用者のニーズがあるから、バレないように貸すわけです。
しかし、隠し続けるだけでよいのでしょうか。いつか気づかれてしまいばれることもあります。借金を打ち明けるべきかどうか、相談すべきかどうかは、夫あるいは妻(配偶者)、両親、子供、親戚、友人、同僚、専門家など相手や相手との関係性によって変わってきます。
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1人で抱え込むことはあまりよくない
借金で悩んでいる場合には、1人で抱え込むことはあまり良くありません。気持ちの面で自分を追い込んでしまいやすいということと、客観的に状況を把握するが出来なくなり冷静な判断ができなくなってしまうことがあるからです。
もちろん、隠し通した方が良い場合もあるのですが、追い詰められているような場合には、誰かに相談することで事態が好転する場合もあります。家族や友人に話すのが難しければ、弁護士やFPなどの専門家に相談することも考えられます。
また、誰かに打ち明ける、相談することで、自分の監視役のような役割を果たしてもらうこともできます。自分一人で抱えていると危機感が無くて返済を頑張ろうとしていなくても、誰かに見張ってもらえれば必死になれることがあります。。
夫あるいは妻(配偶者)に打ち明けるかどうか
まずは家族のうち、通常は最も身近な存在になると考えられる配偶者に打ち明けるかどうかについてです。
関係が悪い場合を除けば打ち明けるメリットがある
夫や妻(配偶者)の場合には、借金が判明したら離婚する可能性が高いというような場合や夫婦仲が険悪であるというような場合でない限り、基本的に打ち明けたほうが良いと考えられます。
理由は2つあり、借金返済に協力してもらえる可能性があるから、そして、借金を隠すことで信頼を壊す可能性があるからです。
借金返済に協力してもらえる可能性がある
夫あるいは妻の場合は相手の懐具合は自分にも跳ね返ってきますので、生活に強く影響します。相手の状況がどんどん悪くなるよりは、少しでも良くなってくれた方が自分にとってもメリットがあり、利害関係が一致することが多いです。
そのため、借金を打ち明けた時に言い争いになったり、喧嘩になったりしても、ちゃんと理解してもらえれば、借金返済に直接的にあるいは間接的に協力してくれることが多いです。支出を減らすために節約に協力してくれたり、収入を借金返済に回してくれたりすることもあります。
ただし、普段から夫婦間の話し合いが上手くいかない場合は、かえって事態を悪化させる可能性があります。また、借金の理由によっては、打ち明けるべきかどうか慎重に考えた方が良いことがあります。
借金返済を隠すことが信頼を壊す可能性がある
もう1つ、夫あるいは妻に打ち明けた方がいい理由として、隠すことで信頼を壊してしまう可能性が挙げられます。借金を黙って隠したまま、何かのきっかけで判明した場合に、配偶者は借金自体にもショックを受けるのですが、隠していたことにショックを受ける人もいます。隠し事をしていることになるので、隠された配偶者は自分を信用していないと思うことになります。「借金はともかく、隠されていたことがショックだった」というような気持ちです。
借金が何かのきっかけでばれてしまった時に、借金をしていることと、隠したことの2つがショックになってしまうくらいなら、最初から話しておくことでショックを1つ減らすことができます。
両親や子供、親戚などに打ち明けるかどうか
続いて両親や子どもなど配偶者以外の人に打ち明けるかどうかについてです。
家計のやりくりで影響がない親族は資金援助が得られるかどうか
家計のやりくりで影響がない親族は自分との関係で、資金援助をしてくれる可能性があるかどうかが1つの判断要素となります。自分の親や成年している子の場合で、別居しているなど独立した家計になっている場合には、打ち明けることで資金援助が得られるかどうかが現実的に重要となります。
何か援助が受けられるわけでもないのに、自分が借金をしていることを打ち明けると、不必要な干渉を受けたり、お金を貸してくれと言われるのではないかなどと警戒されて悪く思われたりすることがあり、デメリットが大きくなることがあります。
しかし、返済に協力してくる可能性があり、返済に協力して欲しいと思うならば、話してみる価値はあります。ただし、親族との仲、関係性次第の面があります。また、未成年の子には物事の分別が必ずしも身に付いていない場合があること、感情的に受け入れられない場合があることなどの理由から基本的には話さない方が良いと考えられます。
自分の家計に影響がある親族には打ち明けた方が良い場合も
配偶者以外で自分の家計のやりくりに直接影響がある人には、打ち明けることで借金返済がスムーズに進むことがあるため、打ち明けた方が良い場合があります。
例えば配偶者以外で自分が養っている人あるいは自分を養っている人、同じ収入源で生活している人、同じ家計の中で暮らしている人、同じ生活費の支払い単位の中で生活している人は、自分の家計のやりくりに強く影響します。
自分が養っている人が節約に協力してくれれば支出を減らすことができます。自分を養っている人から資金援助が得られれば借金返済が早く終わる可能性があります。同じ家計の中で暮らしている人は節約で協力してくれるかもしれません。
友人や同僚に相談するかどうか
友人や同僚に相談するかどうかについては、基本的に話さない方が良いと考えられます。
友人や同僚は家計にも影響がなく資金援助も難しい
友人や同僚の場合には、別々の家計になるため、自分のやりくりに直接影響することはありません。また、よほど深い関係がない限り、資金援助を受けられるようなことはないでしょう。それに資金援助してもらう理由もありません。仮に資金援助をしてもらえても、人間関係に影響がでるため、できれば避けた方が良いでしょう。
友人や同僚に話してもあまり良いことがない
基本的には友人や同僚など親族でない人に積極的に借金の相談をしてもあまり良いことがないと思います。お金の管理ができない人なんだなと思われたり、お金を貸してと言われるかもしれないと警戒されたり、他の人に言いふらされてしまったりする可能性があるからです。
気持ちの面で助かるかどうか
友人や同僚の場合には自分の家計のやりとりとは無関係で資金援助も得られないため、話すことで気持ちの面で助けになるかが重要になります。例えば、話すことで精神的に楽になれるか、話すことで冷静になれるかどうか、などということです。
借金を抱えて辛い気持ちになっている、返済のプレッシャーで押しつぶされそうだというような時に、友人などが話を聞いてくれるだけで精神的に楽になることがあります。誰かに聞いて欲しい、辛い気持ちを話したいというように少し気分が落ち込んでいるような時に話すとプラスの効果が得られる場合があります。
ただし、友人と自分の関係性が悪化する可能性があることや、親身に相談に乗ってもらえない場合もあるため、友人の性格や自分との仲の良さを踏まえて慎重に考えなければいけません。
専門家に相談するかどうか
最後に専門家に相談するかどうかについてです。自力で解決が難しい場合は、専門家に頼ることも検討する価値があります。
借金に関する専門家
借金に関する専門家は債務整理や過払い金などに関しては弁護士の先生に相談することが考えられます。また、業務範囲に一部制限がありますが、司法書士の先生に相談をする場合もあります。
また、債務整理などは考えていないけれども家計に問題があるため、家計に関するアドバイスを受けたいという場合には、お金の専門家であるFP(ファイナンシャル・プランナー)に相談をする場合があります。
専門家に相談するメリット
専門家に相談することで、自分では気づかなかったような解決策が得られるような場合も多いため、借金返済で苦しんでいる場合には専門家に相談することも考えましょう。知らなかった制度を教えてもらえる可能性があります。家族や友人など誰にも話せなかった場合でも、専門家の人相手なら話しやすい時もあり、専門的なアドバイスを受ける以外にも、話を聞いてもらえることで気持ちが楽になるという効果も期待できます。
専門家を選ぶ場合には
専門家を選ぶ場合には、専門的な知識や経験も重要なのですが、親身に自分の話を聞いてくれるかどうか、自分の意向を尊重してくれるかどうか、など人として信頼できるかどうかも大切になります。ただし、専門家は基本的に仕事として相談を受けているため、対価として料金が発生することに注意が必要です。借金で苦しんでいる場合、家計に余裕がない事が多いからです。
まとめ
- 借金を抱えてしまった場合、夫あるいは妻(配偶者)には打ち明けた方が良いことがあります。返済に協力してくれる可能性が高いこと、隠していてばれた時に関係を損なわなくて済む可能性が高いことが理由です。
- 配偶者以外の親族に話す場合は資金援助が得られるかどうかが1つの判断材料になります。また、友人などに話す場合には精神的に楽になれるかどうかが問題になります。