借金から脱出する方法
記事作成日:2015年5月2日
最終更新日:2023年12月26日
借金から脱出する方法についてです。借金から解放されるためにはどうしたらよいかについてです。借金が膨らむ理由には様々なものがありますが、遊びや無駄遣い、浪費、贅沢のし過ぎなど自分の行動を変えることが出来れば改善できる可能性がある理由もあれば、病気やけがの治療費の負担が大きくなってしまう、リストラや減給等によって収入の減少してしまう、病気やけがなどが原因で働くことが困難になってしまうなど、止むを得ぬ事情がある場合もあります。借金から脱出する方法を考える上では、借金の原因を自力で止められるかどうか、借金の残高が手遅れな水準かどうかで対応方法が変わってきます。
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借金から脱出するための流れ
借金から脱出する流れは次にようになります。なお、借金の過払い金の請求が可能な場合は、請求した後の状態でどうなるかを考える必要があります。ただ、過払い金の請求だけで借金から脱出できる場合もあります。
- 現実を直視して覚悟を決める
- 借金の現状を把握する
- 借金の原因を突き止める
- 借金の原因に対応する
- 借金の返済が可能か見極める
- 手遅れなら債務整理、返済なら家計改善
現実を直視して覚悟を決める
まず、気持ちの上で借金と向き合うことが重要です。借金が膨らんでいっても、借りたお金で返済に回す自転車操業で毎月の支払いが何とかやりくりできるうちはそれほど悲観的にならないかもしれません。しかし、借金が膨らみ続けているといつか支払いができなくなってしまう時が来てしまいます。住宅ローンや自動車ローンが十分な返済計画内で収まっている人以外で借金がある人は金額の多い少ないに関わらず、支払いが回っている回っていないに関わらず、危険な現状を直視する必要があります。そして、借金の状態から脱出するという覚悟が必要になります。
借金の現状を把握する
借金の事を考えると暗くなってしまうため、借金のことを考えたくないことだとは思いますが、今、自分が何社にいくらの借金があって、金利はいくらで、返済期間はどれくらい残っているかということを正確に把握する必要があります。表などに書き出して、現状を把握することが重要です。ネットや紙などの明細から残高が確認できる場合は明細で、ATMなどで残高を確認する必要がある場合はATMで、それでも分からない場合は、借入先のコールセンターに電話して確認することになります。カードローン、ショッピングなどは当然借金ですが、返済義務がある奨学金、商品の分割払い、クレジットカードの分割払いやリボルビング払い、携帯電話本体の分割払いも借金であることに注意が必要です。
借金の原因を突き止める
お金が足りないから借金をするのですが、なぜお金が足りなくなったのかを突き止める必要があります。
また、遊ぶお金などでの浪費、贅沢のし過ぎ、事業の失敗や他人の保証人となったことによる求償、病気やけがなど、借金の原因がはっきりしている場合は把握しやすいですが、借金の原因が今一つはっきりしないというような場合もあります。なぜかわからないけど、いつの間にか借金が膨らんでしまったということも考えられます。もちろん、理由もなくいつの間にか借金が膨らむことは本当はないのですが、なぜ借金が膨らんでしまったのか自分では分からないという場合があります。特に贅沢をしているわけではないのにお金が足りなくなるという場合は、自分が気が付いていないところで使い過ぎているか、収入が少なすぎる可能性があります。働き方を含めて見直す必要がある場合もあります。
借金の原因に対応する
借金から抜け出すためには借金に陥った原因を解消する必要があります。借金の原因に対処しないままでいると、借金が増え続けてしまいますし、もし返済できても、また借りなければいけなくなる恐れもあります。
借金を作った原因が自分の力で解決できる、止められるものなのか、自分の力ではどうにもならず今後も続いてしまうものなのかを見極めます。借金を作ってしまった原因を放置したままでは先に進めません。
借金の原因を止められるかどうか
借金の原因には浪費や贅沢、ギャンブルなど自力で対応や解決が可能なものと、病気やけがなど今後も影響が続いてしまうため公的な援助なしでは対応や解決が困難なものがあります。
借金の原因に自力で対応できる場合
贅沢や浪費、ギャンブルであれば、やめる必要があります。もちろん、三日坊主で終わっては意味がないので、このままでは生活が破たんする、幸せな人生を送れなくなってしまうということを理解し、借金が続くことの怖さを想像します。そして新たな楽しい、幸せになる目標を立てて頑張ろうという気持ちを作ります。
もし、自分の意志だけではやめられない場合、問題解決のため専門家に相談したほうが良い場合があります。気持ちの問題ではない場合もあるためです。
借金の原因に自力で対応できない場合
病気やけが、母子家庭や年金生活者、生活保護者など公的な援助を受けないと自力では対応や解決が困難な場合は、行政の相談窓口に相談して支援を受けた方がよい場合もあります。親族がサポートできる場合もありますが、中長期的に負担が続く場合は、共倒れとなってしまう危険も高いため早めに行政窓口に相談した方が良い結果につながりやすいと考えられます。
借金の返済が可能か見極める
借金の原因が浪費など自分で止められる、解決できる場合でも、既に積み上がった借金を返済できるかどうかは別問題です。つまり、既に手遅れな状態かそうでないかということです。もちろん、借金を返済するわけですから、多少の努力は必要となります。現状よりも少し頑張った場合でも手遅れかどうかを考えるということになります。
借金の返済が困難、手遅れの場合
借金の金額が膨らみ過ぎていて利息が毎月相当な金額になっており、金利分でさえ支払うことが難しくなっている場合はもはや手遅れである可能性が高いと考えられます。自力での返済が難しいと考えられる場合は、専門家と自己破産、任意整理、個人再生などの債務整理について相談をした方がよい場合があると考えられます。また、毎月金利返済分を返して元本を減らすことができそうな場合でもごくわずかしか返せず、(住宅ローンなど長期ローンを除いて)数年程度では全く完済が見通せない場合も債務整理を検討した方が良い場合もあります。
手遅れでない場合
自力での借金返済が見通せる場合、自力でのて完済を目指すことになります。そのためには家計改善に取り組む必要があります。
見極めの目安
返済可能かどうかの見極めについては、住宅ローンや自動車ローンを除いて家計改善をしながら5年程度で完済が可能かどうかが目安になるのではないかと考えられます。長期に及んでしまう場合は人生の貴重な時間を無駄にしてしまうことにもなるので、債務整理を考えてもよい場合があります。
手遅れなら債務整理、返済なら家計改善
借金について誰かに相談することには抵抗感があるかもしれません。しかし、返済が困難な状況に陥っている場合、悩み続けるよりも専門家に相談し、解決を目指した方が人生の貴重な時間を無駄にしなくて済む場合があります。
手遅れなら債務整理
返済が難しいと考えられる場合、これ以上返済を続けようとしてもますます状況が悪化する可能性が高いため、自己破産、任意整理、個人再生などの債務整理を急いだ方がいい場合があります。その場合でも、再び借金をしてしまうことがないよう、借金の原因にしっかりと対応し、家計改善にも取り組むことが必要です。債務整理については、早めに弁護士などの専門家に相談することが重要です。
ただし、本当に家計改善に取り組みながら返済をしていくことが無理なのかはよく考える必要があります。債務整理にはメリットもありますが、デメリットもあります。
返済可能なら家計改善で返済を継続
自力返済が可能と見込まれる場合、家計の改善に取り組みながら返済を続け完済を目指します。もちろん、返済が相当苦しい場合には債務整理を行うことも考えた方がよいのですが、どちらにしても家計の改善は重要です。家計改善は、家計を把握した上で、支出を減らす、収入を増やすということを徹底的に行うことが重要です。
なお、カードローンやキャッシングなどの借金の金利は通常年率10%以上であるため、資産運用を考えるよりも借金を返済する方がリスクが小さく、中途半端な資産運用を行うよりも金銭的に得になる場合もあると考えられるため、投資よりも借金返済を優先した方がよい場合が多いと考えられます。
資産運用を考えるのは、住宅ローンなど低金利の借金だけを抱えている場合で、借金をしている場合は、通常借金を完済するまでは資産運用を行う必要性は小さいと考えられます。むしろ、借金返済が最終的な自分の資産を増やすためには重要になります。
借金の返済を進めている間は、新しい借金をしないことが重要です。最悪、資金繰りの面で問題があるため、一部借り入れをしながら返済を目指す場合でも、借金総額が毎月継続的に減羅していく必要があります。借金が減っていくペースを毎月ノートなどの紙かパソコンのファイル上に記録して、前進していることを確認しながら意思を保つことが大切です。
まとめ
- 借金から抜け出す方法の基本は、まず現実を直視して気持ちの上で覚悟を決める、借金の現状を把握する、借金の原因を突き止める、借金の原因に対応する、借金の返済が可能か見極める、手遅れなら債務整理、返済なら家計改善、という流れになります。
- もし、自力での返済が困難と考えられる場合は、専門家に相談することも検討した方が良いと考えられます。