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ネット銀行のデメリット

記事作成日:2016年9月16日

ネット銀行というと、インターネット専業の銀行を指す場合と、普通の銀行などが提供しているオンラインバンキングなども含めてインターネットを利用した銀行取引全般を指す場合があります。現在ではインターネットを利用した取引はほとんどの銀行で実施していますが、ここではネット銀行を中心にデメリットについて整理しています。本記事ではネット銀行はいわゆるインターネット専業銀行を指します。ただし、インターネット専業銀行でも実店舗を構えることがあるため、実店舗があってもインターネットが取引の中心である銀行を指します。

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インターネットが使えない時には利用できない

ネット銀行の最大の問題点は、インターネットが使えなくなると利用できなくなるということです。利用者側あるいは銀行側の問題でインターネットを利用したオンラインサービスが利用できなくなった時には使えなくなる自体になる可能性があります。

利用者側の原因でインターネットが使えなくなる場合

利用者側の問題としては、パソコン端末やスマートフォンが故障してしまった、通信の状況が悪くなってしまった、お金を支払い忘れてインターネット通信を止められてしまったなどが考えられます。また、IDやパスワードを忘れてしまった、紛失や不正利用の疑いでインターネット取引を止めているといった場合にも、取引ができなくなる恐れがあります。

また、最近ではワンタイムパスワードを利用することによってセキュリティを高める場合がありますが、ワンタイムパスワードを生成する機械やアプリで異常が発生し、ログインは出来ても振り込みができなくなるといったこともあり得ます。

銀行側の問題でインターネットが使えなくなる場合

銀行側の問題としては、サーバーやシステムの異常、メンテナンス、サイバー攻撃、通信の集中などが考えられます。

IDとパスワード管理が煩雑

インターネットを通じた銀行取引ではIDとパスワード管理が必要になります。IDやパスワードはネット銀行だけではなく、インターネットを利用した様々な取引で必要になりますが、多数のID・パスワードの管理が必要となるため面倒です。

IDやパスワードを忘れてしまう、IDやパスワードを記載した書類を紛失してしまう、パスワードの誤入力でログインできずにロックされてしまうなどの問題が発生する可能性があります。

不正利用による引き出しや振り込みのリスク

インターネットバンキングで怖いのが不正利用による引き出し・振り込みです。インターネット取引でログインするためのIDやパスワードがいつの間にか流出してしまって、他人に不正利用されることがあります。

IDやパスワードを不正に入手するための方法は巧妙化しているため、知らず知らずのうちに不正利用の被害に遭ってしまうことがあります。セキュリティの対策をしていても、不正との闘いはいたちごっこになるため、完全に防ぐためにはインターネット取引を一切できないようにするということになってしまいます。

インターネットバンクの不正利用に遭ってしまったら

なお、インターネットバンキングで不正利用の被害を受けた場合は、利用者側に過失がなければ通常は被害が補償されることになっています。全国銀行協会は2008年2月19日付の「預金等の不正な払戻しへの対応について」という文章の中で、銀行が無過失でも利用者の責任がなく遭った被害は全額補償するとしています。過失や重過失がある場合には、個別に対応するとしています。

不正利用の被害で全額の補償が受けられない可能性がある事例

補償が受けられないか、減額される可能性があるケースとしては、銀行が繰り返し注意喚起していた手口に騙されてしまった場合、警察や銀行を騙る者に安易にIDやパスワードを教えてしまった場合、不注意でIDやパスワードを記載したメモや入力した携帯端末を紛失してしまった場合、身に覚えがない残高の異動があったのに銀行に連絡せず放置した場合、パソコンなどがウイルス感染し不正利用される可能性があることを認識したのに銀行に連絡せず放置した場合、などが事例として挙げられています。

実店舗がない

インターネットが取引の中心になっているネット銀行は実店舗がないか、あっても限られた数しかありません。困ったことがあった時の相談手段は電話やメールになるため、対面の相談ではない部分で不安を感じる事があるかもしれません。ただし、実際に対面でも、電話でも、メールでも問題が解決すれば問題ないので、大きなデメリットではないと考えられます。

ただし、インターネット取引が何らかの理由で利用できなくなった場合には実店舗がないと不便だと感じるかもしれません。

提携ATMが近くに無い場合がある

ネット銀行に限ったことではありませんが、ネット銀行では利用できるATMと利用できないATMがあります。最近では取引可能なATMが増えているため困ることは少なくなっていますが、自分の行動範囲に利用できるATMがないか、少ない場合にはネット銀行の利便性は落ちてしまいます。

通帳がない

ネット銀行は基本的に通帳がありません。取引履歴が紙の形で残っていないので、手元に証拠として残しておくのが難しいという問題があります。銀行の取引記録はセキュリティによって守られていて、バックアップも取られているのですが、シスエムエラーなどがあった場合の取引は正しく処理されたか不安になる可能性があります。

口座引き落としに対応していないことがある

ネット銀行は各種料金の支払口座として対応してもらえない場合があります。もちろん、ネット銀行に限らず、銀行・信用金庫・信用組合でも同様に各種料金の支払口座として対応してもらえない場合があります。

給与振り込み口座として会社が渋ることも

会社によっては給与振込口座として、ネット銀行の口座を受け付けていない場合があります。メガバンクの口座や地域で有力な地方銀行などは大丈夫な場合も多いのですが、ネット銀行の口座だと渋られてしまう場合があります。ただし会社によります。

経営危機の時には救済されづらい可能性がある

2008年の世界金融危機の際には、「大き過ぎてつぶせない」ということが話題となりましたが、巨大な金融機関は経営危機に陥ると金融システム全体への影響が大きいため、金融当局によって経営状況が厳しく監視されているだけではなく、いざという時には何らかの救済が行われる可能性が大きくなります。

一方で、個人の小口の取引が中心の金融機関、規模が大きくない金融機関は、経営危機が発生した場合に救済されづらいと考えられます。もちろん預金保険制度によって預金は一定の保護を受けますが、メガバンクには公的な支援が行われても、ネット銀行には公的な支援が行われないという事態が発生する可能性がないとは言えないのです。

ただし、預金保険制度の枠内で利用する限りは銀行によって保護の度合いに差が出る可能性は小さいため、日常生活でネット銀行を利用する分にはあまり気にする必要はありません。

まとめ

  • 自宅からいつでも気軽に取引ができるネット銀行は便利ですが、メリットばかりではありません。
  • インターネット環境が使えなくなると取引ができなくなる場合がある、不正利用のリスクがある、オンラインバンキングを利用するためのIDやパスワードの管理が煩雑といったデメリットがあります。

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【ネット銀行のデメリットの記事は終わりです】

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