電子マネー利用時の家計簿のつけ方
記事作成日:2015年6月15日
電子マネーにチャージ(入金)した場合や電子マネーを利用した場合の家計簿のつけ方を説明しています。あくまで家計簿をつける時のやり方なので、企業会計の方法に沿った内容ではありませんのでご注意ください。電子マネーは、入金(チャージ)と支払時が違うということをどう処理するかがポイントです。また、現金以外でチャージすると複雑になります。
スポンサーリンク
電子マネーもお金の流れが分かりやすいように
月のやりくりについてはお金の流れに合うように家計簿をつけること、資産と負債については月の締め日に1度把握することをお勧めしています。電子マネーもなるべくお金の流れに合うように家計簿をつけて、電子マネーも資産として把握すると家計簿が分かりやすくなります。
電子マネーと家計簿
電子マネーには入金(チャージ)する場面と利用する場面があります。この2つの場面で家計簿のつけ方が問題となります。
電子マネーのチャージ方法(入金方法)
入金についてはレジやチャージをする機械で現金を使って行う場合、銀行口座からチャージする場合、クレジットカードからチャージする場合、携帯電話の請求を経由してチャージする場合、ポイントでチャージする場合などがあります。
- 現金からチャージする場合
- 銀行口座からチャージする場合
- クレジットカードからチャージする場合
- 携帯電話の請求を経由してチャージする場合
- ポイントでチャージする場合
現金からチャージ(入金)する場合
レジやチャージをする機械を利用して現金を使ってチャージする場合には、お財布の現金が電子マネーに移動します。
このとき現金も電子マネーも自分の資産(お金)であることには変わりないので、この時点では自分の資産の中でお金が動いているだけです。例えばA銀行の口座からB銀行の口座へお金を移すのと似ています。そのためこの時点では支出としては把握しないということになります。
- 現金→電子マネーは資産内のお金の移動です
- 支出はしていないと考えます
電子マネーへのチャージを買い物とした場合
ただし、電子マネーにお金を入れることはお金を使うことだと考えて、電子マネーにお金を入れた時点で支出だと考えることもできます。この場合は電子マネーは資産としてはカウントしないこと、電子マネーから買い物をした時は、チャージ時に既に支出として認識しているので改めて支出とは認識しないことになります。電子マネーの使用用途は記録の必要がなく、記録をしたい場合は家計の支出とは別にメモを残す形となります。
- 電子マネーへの入金はお金を使ったとみなします
- 電子マネーのお金は資産としません
銀行口座からチャージする場合
銀行口座も現金と同じ考え方になります。銀行口座も電子マネーも自分の資産だと考えて、自分の資産の中で電子マネーが動いているだけなので、チャージした時点では支出とはしません。
- 現金→電子マネーと同じように考えます
- 支出はしていないと考えます
クレジットカードからチャージする場合
クレジットカードで普通に買い物をした場合には、クレジットカード利用時の家計簿のつけ方のとおり家計に合った形でクレジットカードの支出をつけることになります。
しかし、クレジットカードで電子マネーに入金した場合は買い物をしているわけではなく、クレジットカードの1回払い(負債)が増え、同額の電子マネー(資産)が増えます。資産-負債=純資産には変化がありません。
そのため電子マネーにクレジットカードで入金した場合の家計簿のつけ方は2通りあります。
- 現金や銀行口座の場合と同じように支出としない方法
- クレジットカードで買い物をしたと考える方法
現金や銀行口座の場合と同じように支出としない方法
クレジットカードで電子マネーにチャージすると、最初はクレジットカードの1回払い(負債)が増えて、電子マネー(資産)が増えます。その後クレジットカードの請求を受けて利用分を支払うのでクレジットカードの1回払いの残高(負債)が減って、現金(資産)が減ります。
取引全体で見ると、現金から電子マネーにお金が動いただけなので支出はしなかったと考えることができます。ただし、実際にはクレジットカードからの請求があるため、実際のお金の流れと一致しなくなるので、お金の流れと一致させたい場合は、家計簿上クレジットカードからの請求金額分の支払いはなかったという調整が必要となります。その場合、クレジットカードの支払い漏れが起きないように注意する必要があります。
- 結局お金の流れは現金→電子マネーになることを重視します
- クレジットカードのチャージ分の支払いはなかったことにします
クレジットカードで買い物をしたと考える方法
クレジットカードで電子マネーにチャージすると、結果的には現金から電子マネーにお金が動いたという形になります。しかし、クレジットカードからの請求で現金の支払いが発生するため、何も支出がなかったと考えるとお金の流れと家計簿が一致しなくなります。
そこで、クレジットカードでチャージ分の買い物をしたと考えることができます。ただし、電子マネーで何かを買った支出も家計簿に計上すると2重計上になり収支が合わなくなります。
そのため、クレジットカードでチャージをした時に買い物をしたとして処理し、同時に同額の収入があったとすれば収支があいます。電子マネーを使った時は普通に利用分を支出として家計簿につけます。
- クレジットカードのチャージ分は普通の買い物と同じように扱います
- チャージ時点でチャージ分の収入があったことにします
電子マネーへのチャージを買い物とした場合
電子マネーへのチャージを買い物とみなす場合にはクレジットカードでチャージをした場合の処理は簡単です。クレジットカードでチャージしたことはクレジットカードで普通の買い物をした時と同じになります。電子マネーの使い道や残高は記録の必要はありません。記録をしても良いのですが、家計簿とは切り離してメモします。
- 電子マネーへの入金はお金を使ったとみなします
- 普通にクレジットカードを使った時と同じで、電子マネーは資産としません
携帯電話の請求を経由してチャージする場合
携帯電話の請求を経由してチャージする場合は携帯電話からの請求を負債だと考えると、クレジットカードと似たような感じになります。しかし、クレジットカードと同じように考えられない場合は、携帯電話への支払いは負債とカウントしないで、チャージをした時点でチャージ額だけ収入があったと考えて、携帯電話会社からの請求は電子マネー分を含めて支出とすれば収支が合います。
- 携帯電話の請求が負債だと考えるとクレジットカードの時と同じように考えられます
- チャージ時点でチャージ分の収入があったとして、携帯電話代の請求は普通の支出とすることもできます
ポイントでチャージする場合
ポイントは通常買い物の割引などに使いますが、電子マネーにチャージした場合、家計簿をつけるという点では収入と扱うと収支があいすっきりと処理がしやすいです。というのもポイントを資産として管理しているならもっと厳密な方法もあるのですが、ポイントまで資産と管理するのはちょっと行き過ぎて、ポイント残高メモを家計簿の本体とは別にメモしておくくらいが良いからです。
- ポイントによる電子マネーへのチャージは収入があったと考えます
- ポイントまで資産として管理するのは大変です
電子マネーを使った時の家計簿のつけ方
電子マネーを資産として扱っている場合
電子マネーを使って買い物をした場合は、普通に現金で買い物をした時と同じようにレシートをもらい利用分を支出として家計簿に記録します。レシートが出ない場合は利用履歴からメモを取るか、使った時にスマートフォンや手帳に記録します。
- 電子マネーを使った時は、普通に現金の時と同じように支出をしたと家計簿に記録します
電子マネーへのチャージを買い物とした場合
電子マネーで買い物をした分については家計簿には支出としては記入しません。ただし本体とは別に電子マネー用のメモを残しておくことは問題がありません。
- 電子マネーへのチャージを買い物とした場合は、電子マネーで買い物をしても支出として既にカウントしているので、カウントはしません
まとめ
- 電子マネーは現金以外でチャージした時にどうやって家計簿でつけるか問題となります。
- 電子マネーを利用した時やチャージした時の家計簿のつけ方はたくさんあるので自分にあった方法を選びましょう。