40代の貯金額の平均
記事作成日:2016年1月13日
40代の貯金の平均額や中央値について紹介しています。日本の貯金のデータには公的な調査と民間の調査がありますが、ここでは総務省が実施している全国消費実態調査と金融広報中央委員会が実施している家計の金融行動に関する世論調査のデータを基に作成した40代の貯金の平均額のデータを紹介します。
スポンサーリンク
40代の貯金の平均額や中央値
40代は仕事の面では管理職になる人が増えて、年収がかなり伸びる人も出てくる時期です。一方で年収は同年代との差がかなり開いてくる時期でもあります。支出の面では子供がいる家庭では教育費の負担が重くなる時期で、塾や大学進学費用など教育費用の負担が家計に重くのしかかる時期です。貯金の面では、20代、30代と働いている期間が長くなるため、貯金の金額も増加します。
全国消費実態調査による40代の貯金の平均額
世帯種類 | 全世帯 | 1人の世帯 (独身など) | 2人以上の世帯 (夫婦など) | |
---|---|---|---|---|
男性 | 女性 | |||
貯蓄合計 | 915 | 796 | 959 | 930 |
普通預金 | 246 | 235 | 265 | 246 |
定期預金 | 303 | 301 | 365 | 299 |
生命保険等 | 241 | 120 | 201 | 263 |
株式等 | 62 | 99 | 37 | 59 |
債券等 | 13 | - | 15 | 14 |
信託商品 | 3 | 4 | 0 | 3 |
その他 | 46 | 36 | 75 | 46 |
世帯種類 | 全世帯 | 1人の世帯 (独身など) | 2人以上の世帯 (夫婦など) | |
---|---|---|---|---|
男性 | 女性 | |||
預金合計 | 549 | 536 | 630 | 545 |
(注)2014年11月末時点の調査です。項目は分かりやすさの観点から、調査の表現から別の表現に言い換えているものがあります。預金での貯金額は普通預金と定期預金を単純に合計したもので当サイトによる計算値です。普通預金には普通貯金を、定期預金には定期貯金等を、株式等は株式投資信託を、債券等は公社債投資信託を含み、信託商品は貸付信託と金銭信託を指しています。四捨五入の関係から各項目の合計と貯蓄合計は一致しない場合があります。
(出典)総務省統計局「平成26年全国消費実態調査」を加工して当サイトが作成
40代の貯蓄額の平均
総務省統計局の「平成26年全国消費実態調査」によると、40代の貯蓄額の平均は全体で915万円と1,000万円に迫る金額になります。1人の世帯(独身世帯など)の男性で796万円、女性で959万円と一人暮らしで比較すると女性の方が多くなります。30代の結果では男性の方が多かったのですが、40代では逆転しています。30代から40代にかけては女性の方がお金を貯めやすいようです。2人以上の世帯では930万円となっています。世帯別でみると、1人の世帯の男性の貯蓄が最も少なくなります。
40代の預金での貯金額の平均
貯金額として普通預金・普通貯金と定期預金・定期貯金の預金に限った金額の平均額をみると40代の貯金額の平均は全世帯で549万円、1人の世帯の男性で536万円、女性で630万円、2人以上の世帯で545万円となっています。
40代の貯蓄額の内訳の特徴
貯蓄の内訳の特徴をみると、貯蓄のうちの半分以上は預金によるものですが、他の金額も増加しています。特に1人の世帯の女性や2人以上の世帯で生命保険等が増加しています。保険商品を活用して将来への備えを行っているようです。1人の世帯の男性では、株式等の金額が多くなっています。
家計の金融行動に関する世論調査による40代の貯金の平均額
世帯種類 | 1人の世帯 | 2人以上の世帯 |
---|---|---|
金融資産 | 901 | 594 |
普通預貯金 | 239 | 159 |
定期預貯金 | 185 | 125 |
財形貯蓄 | 36 | 32 |
生命保険 | 69 | 136 |
損害保険 | 8 | 13 |
個人年金保険 | 52 | 46 |
株式 | 196 | 35 |
債券 | 27 | 2 |
投資信託 | 59 | 28 |
信託商品 | 2 | 6 |
その他 | 28 | 12 |
世帯種類 | 1人の世帯 | 2人以上の世帯 |
---|---|---|
預金合計 | 460 | 316 |
世帯種類 | 1人の世帯 | 2人以上の世帯 |
---|---|---|
金融資産中央値 | 110 | 200 |
(注)2015年6月から7月時点の調査です。結果は中央値と記載がないものは全て平均額。普通預貯金は預貯金全体から定期預貯金の控除した当サイトによる推計値です。項目は分かりやすさの観点から、調査の表現から別の表現に言い換えているものがあります。四捨五入の関係から各項目の合計と貯蓄合計は一致しない場合があります。預金での貯金額は普通預貯金と定期預貯金、財形貯蓄を単純に合計したもので当サイトによる計算値です。信託商品は貸付信託と金銭信託を指していて投資信託は含まれていません。
(出典)金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査] 平成27年調査結果」、「家計の金融行動に関する世論調査[単身世帯調査] 平成27年調査結果」を加工して当サイトが作成
40代の金融資産保有額の平均
金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査] 平成27年調査結果」、「家計の金融行動に関する世論調査[単身世帯調査] 平成27年調査結果」によると、40代の金融資産の平均は1人の世帯で901万円、2人以上の世帯で594万円となっています。全国消費実態調査と比較するとちょっと傾向が違っています。
40代の金融資産保有額の中央値
中央値とはデータを少ないものから多いものまで順番に並べたちょうど真ん中に位置する人のデータを意味します。順位がちょうど真ん中の金額です。40代の金融資産保有額の中央値は1人の世帯で110万円、2人以上の世帯で200万円となっています。平均値で見ると1人の世帯の方が金融資産が多いのですが、中央値では2人以上の世帯の人が多くなります。1人の世帯では一部の人が高額の金融資産を保有していて平均値を押し上げている可能性があり、持っている人と持っていない人で差が大きくなっている可能性があります。
40代の預金での貯金額の平均
貯金額として普通預貯金と定期貯金、財形貯蓄の預金だけに限った金額の平均額をみると30代の貯金額の平均は1人世帯(単身世帯)で460万円、2人以上世帯で316万円となっています。
40代の金融資産の内訳の特徴
金融資産の内訳の特徴をみると、預金が中心ですが、1人の世帯では株式、2人以上の世帯では生命保険の金額が多くなっています。
40代で貯蓄(貯金)や金融資産を持たない比率
40代で貯蓄や金融資産を持っていない世帯の比率についてのデータです。
全国消費実態調査のデータ
世帯種類 | 全世帯 | 1人の世帯 (独身など) | 2人以上の世帯 (夫婦など) | |
---|---|---|---|---|
男性 | 女性 | |||
貯蓄がない | 6.5 | 6.8 | 8.0 | 6.3 |
普通預金がない | 15.3 | 13.6 | 17.1 | 15.4 |
定期預金がない | 39.0 | 57.5 | 34.7 | 36.5 |
生命保険等がない | 38.5 | 61.5 | 31.8 | 35.4 |
有価証券がない | 82.3 | 85.3 | 84.4 | 81.6 |
(注)2014年11月末時点の調査です。項目は分かりやすさの観点から、調査の表現から別の表現に言い換えているものがあります。非保有率は保有率から当サイトが計算した数値です。有価証券は、株式、債券、投資信託、貸付信託、金銭信託が含まれます。
(出典)総務省統計局「平成26年全国消費実態調査」を加工して当サイトが作成
貯蓄が全くない世帯は少ない
40代で貯蓄や金融資産を持っていない世帯の比率について、総務省統計局の「平成26年全国消費実態調査」によると、全体で6.5%、1人世帯(単身世帯)の男性で6.8%、女性で8.0%、2人以上世帯で6.3%が貯蓄がない世帯となっています。
定期預金がない世帯は多い
内訳を詳しく見ると普通貯金がないという比率は世帯の種類によっても異なりますが全世帯では15.3%で、定期預金になると39.0%となっていてかなりの世帯が定期預金がないという結果になっています。生命保険でも38.5%となっています。
家計の金融行動に関する世論調査のデータ
世帯種類 | 1人の世帯 | 2人以上の世帯 |
---|---|---|
金融資産非保有率 | 44.9 | 35.7 |
(注)2015年6月から7月時点の調査です。項目は分かりやすさの観点から、調査の表現から別の表現に言い換えているものがあります。
(出典)金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査] 平成27年調査結果」、「家計の金融行動に関する世論調査[単身世帯調査] 平成27年調査結果」
金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査] 平成27年調査結果」、「家計の金融行動に関する世論調査[単身世帯調査] 平成27年調査結果」によると、40代で金融資産を持っていない世帯の比率について、1人の世帯で44.9%、2人以上世帯で35.7%となっています。金融資産を持っていない世帯は持っていないということになり、持っている世帯との間で差が広がっているとみられます。
全国消費実態調査と家計の金融行動に関する世論調査の貯金データの違いの原因について
全国消費実態調査と家計の金融行動に関する世論調査では、家計の金融行動に関する世論調査の方が平均値が低めで、貯蓄・金融資産を持っていないとする比率が高いという特徴があります。
家計の金融行動に関する世論調査では「貯蓄」ではなく「金融資産」と聞いていること、日常的な出し入れや引き出しに備えている部分を除くとしていること、事業用資産を含まないことなどが影響しているとみられます。
家計の金融行動に関する世論調査では運用や将来に備えた貯金として調査しており、貯金の実感としては近いのではないかと当サイトでは判断しています。
まとめ
- 総務省統計局の「平成26年全国消費実態調査」によると、40代の貯蓄額の平均は全世帯で915万円となっています。
- 金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査] 平成27年調査結果」、「家計の金融行動に関する世論調査[単身世帯調査] 平成27年調査結果」によると、40代の金融資産の平均は1人の世帯で901万円、2人以上の世帯で594万円となっています。