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70代以上の貯金額の平均

記事作成日:2016年1月17日

70代以上の貯金の平均額や中央値のデータについてです。70代は基本的に年金生活となっているため、収入の柱は年金になり、貯金は60代から減少することになります。総務省が実施している全国消費実態調査と金融広報中央委員会が実施している家計の金融行動に関する世論調査のデータから70代以上の貯金について紹介します。

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70代の貯金の平均額と中央値

70代では現役を引退し、年金が収入の中心となります。金融資産がある場合には、資産運用による収入が多くなる場合があります。70代以上の貯金については、生活などのために取り崩すことになるため、60代から少し減少しています。

70代以上の貯金の平均額(全国消費実態調査)

70代の貯金額の平均額
(単位:万円)
世帯種類全世帯1人の世帯
(独身など)
2人以上の世帯
(夫婦など)
男性女性
貯蓄合計1824150114322072
普通預金376420314396
定期預金831575676954
生命保険等277136190345
株式等233273165257
債券等81567291
信託商品22391322
その他5227
70代以上の預金での貯金額
(単位:万円)
世帯種類全世帯1人の世帯
(独身など)
2人以上の世帯
(夫婦など)
男性女性
預金合計12079959901350

(注)2014年11月末時点の調査です。項目は分かりやすさの観点から、調査の表現から別の表現に言い換えているものがあります。預金での貯金額は普通預金と定期預金を単純に合計したもので当サイトによる計算値です。普通預金には普通貯金を、定期預金には定期貯金等を、株式等は株式投資信託を、債券等は公社債投資信託を含み、信託商品は貸付信託と金銭信託を指しています。四捨五入の関係から各項目の合計と貯蓄合計は一致しない場合があります。

(出典)総務省統計局「平成26年全国消費実態調査」を加工して当サイトが作成

70代以上の貯蓄額の平均

70代以上の貯蓄額の平均は、総務省統計局の「平成26年全国消費実態調査」によると全世帯で1,824万円となっていますが、60代の1,991万円と比較すると減っています。年金が収入の中心となりますが、年金では足りない部分を貯蓄の取り崩しによって補っているとみられます。世帯の種類別にみると、1人の世帯(独身世帯など)の男性で1,501万円、女性で1,432万円となっている一方、2人以上の世帯では2,072万円となっています。2人以上の世帯の方が多くなっています。

70代以上の預金での貯金額の平均

貯金額として普通預金・普通貯金と定期預金・定期貯金の預金に限った金額の平均額をみると70代以上の貯金額の平均は全世帯で1,207万円、1人の世帯の男性で995万円、女性で990万円、2人以上の世帯で1,350万円となっていていますが、60代と比較するとそれほど減少していません。

70代以上の貯蓄額の内訳の特徴

貯蓄の内訳の特徴をみると、預金が多い傾向は他の年代と変わらないほか、生命保険の金額が60代から低下しています。これは満期を迎えたり、解約されたりして生命保険が減少しているためと考えられます。

70代以上の貯金の平均額と中央値(家計の金融行動に関する世論調査)

家計の金融行動に関する世論調査では2人以上の世帯について70歳以上のデータがあり、単身では掲載がないため2人以上の世帯のみの結果になります。

70代以上の貯金額の平均額
(単位:万円)
世帯種類2人以上の世帯
金融資産1618
普通預貯金347
定期預貯金626
財形貯蓄7
生命保険188
損害保険32
個人年金保険45
株式170
債券47
投資信託126
信託商品19
その他11
70代以上の預金での貯金額
(単位:万円)
世帯種類2人以上の世帯
預金合計980
70代以上の貯金額の中央値
(単位:万円)
世帯種類2人以上の世帯
金融資産中央値590

(注)2015年6月から7月時点の調査です。結果は中央値と記載がないものは全て平均額。普通預貯金は預貯金全体から定期預貯金の控除した当サイトによる推計値です。項目は分かりやすさの観点から、調査の表現から別の表現に言い換えているものがあります。四捨五入の関係から各項目の合計と貯蓄合計は一致しない場合があります。預金での貯金額は普通預貯金と定期預貯金、財形貯蓄を単純に合計したもので当サイトによる計算値です。信託商品は貸付信託と金銭信託を指していて投資信託は含まれていません。

(出典)金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査] 平成27年調査結果」を加工して当サイトが作成

70代以上の金融資産保有額の平均

70代以上の金融資産の平均は、金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査] 平成27年調査結果」によると、2人以上の世帯で1,618万円と60代の1,664万円から少し減少していますが1,600万円を超えています。

70代以上の金融資産保有額の中央値

70代以上の金融資産の保有額をデータの真ん中の値を示す中央値でみると、2人以上の世帯で590万円となっていますが、60代の770万円からは大きく減少しています。60代と70代以上の金融資産の保有額を比較すると平均値では小幅の減少となった一方で、中央値は大きく減っているため、70代以上でも金融資産を増やした人がいる一方で、減らした人がいるとみられ、格差が生じているとみられます。

70代以上の預金での貯金額の平均

貯金額として普通預貯金と定期貯金、財形貯蓄の預金だけに限った金額の平均額をみると70代の貯金額の平均は2人以上世帯で980万円となっていて、60代の933万円からは増加しています。

70代以上の金融資産の内訳の特徴

金融資産の内訳の特徴をみると、預金が中心ですが、生命保険や個人年金保険は減少しています。生命保険や個人年金保険から保険金や給付金、年金などを得ることで金額が減少しているとみられます。

70代以上で貯蓄(貯金)や金融資産を持たない比率

70代以上で貯蓄や金融資産を持っていない世帯の比率についてのデータです。

全国消費実態調査のデータ

70代以上の貯蓄の非保有率
(単位:%)
世帯種類全世帯1人の世帯
(独身など)
2人以上の世帯
(夫婦など)
男性女性
貯蓄がない6.911.58.75.0
普通預金がない14.718.417.412.6
定期預金がない24.331.929.320.4
生命保険等がない49.069.854.942.2
有価証券がない72.573.178.569.6

(注)2014年11月末時点の調査です。項目は分かりやすさの観点から、調査の表現から別の表現に言い換えているものがあります。非保有率は保有率から当サイトが計算した数値です。有価証券は、株式、債券、投資信託、貸付信託、金銭信託が含まれます。

(出典)総務省統計局「平成26年全国消費実態調査」を加工して当サイトが作成

60代と比較すると貯蓄がない比率はやや高い

70代以上で貯蓄や金融資産を持っていない世帯の比率について、総務省統計局の「平成26年全国消費実態調査」によると、全体で6.9%、1人の世帯の男性で11.5%、女性で8.7%、2人以上の世帯で5.0%が貯蓄がない世帯となっていて、60代と比較すると総じてやや高くなっています。

定期預金がないのは4分の1程度

世帯別に見ると、総じて1人の世帯の方が2人以上の世帯よりも貯蓄などを持たない世帯の比率が高くなっています。

家計の金融行動に関する世論調査のデータ

70代以上の金融資産の非保有率
(単位:%)
世帯種類2人以上の世帯
金融資産非保有率28.6

(注)2015年6月から7月時点の調査です。項目は分かりやすさの観点から、調査の表現から別の表現に言い換えているものがあります。

(出典)金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査] 平成27年調査結果」

70代以上で金融資産を持っていない世帯は、金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査] 平成27年調査結果」によると、2人以上の世帯で28.6%となっています。70代以上になると、収入面での改善は期待しづらいため、収入が少なく、貯蓄も少ないとなると、生活が苦しくなったら場合、親族からの援助か生活保護ということになってきます。

全国消費実態調査と家計の金融行動に関する世論調査の貯金データの違いの原因について

全国消費実態調査と家計の金融行動に関する世論調査では、家計の金融行動に関する世論調査の方が平均値が低めで、貯蓄・金融資産を持っていないとする比率が高いという特徴があります。

家計の金融行動に関する世論調査では「貯蓄」ではなく「金融資産」と聞いていること、日常的な出し入れや引き出しに備えている部分を除くとしていること、事業用資産を含まないことなどが影響しているとみられます。

家計の金融行動に関する世論調査では運用や将来に備えた貯金として調査しており、貯金の実感としては近いのではないかと当サイトでは判断しています。

まとめ

  • 総務省統計局の「平成26年全国消費実態調査」によると、70代以上の貯蓄額の平均は全世帯で1,824万円となっていて60代からはやや減少しています。
  • 金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査] 平成27年調査結果」によると、70代以上の金融資産の平均は2人以上の世帯で1,618万円となっています。

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【70代以上の貯金額の平均の記事は終わりです】

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