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高専専攻科とは・特徴やメリットとデメリットや注意点

記事作成日:2018年7月16日

高専(高等専門学校)の専攻科とは、高専の5年の本科(商船系は5.5年)を卒業後に、更に深く学びたいという人のために置かれた課程で、認定された専攻科を修了すると大学卒業と同等な学士の学位を得ることができます。一方で、高専の専攻科の認知度が高くないため、高専専攻科修了と言っても直ちに理解してもらえる場合は少なく、説明が必要となることが多いのがデメリットです。

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高専専攻科の特徴やメリット

高専の認定された専攻科を修了すると大学を卒業しなくても、大学卒業と同等な学士の学位を得ることができます。

高専の認定専攻科を修了すると学士の学位が取得できる

高専の認定された専攻科を修了すると大学卒業と同等な学士の学位を取得できます。大学に編入学しなくても学士の学位を取得することができ、学歴の面では大学卒業と同等と扱われることになります。

なお、高専の本科(5年または5.5年)を卒業すると、準学士という称号を名乗ることができますが、準学士は学位ではなく称号という位置づけで、大学卒業の学士、短期大学卒業の短期大学士とは位置づけが違います。

高専の専攻科の修業年限は基本的に2年

高専専攻科は学校教育法で修業年限が1年以上と定められています。学士の学位を取得できるようにすることとの関係から基本的に2年間となっています。高専の本科から専攻科に進学した場合には、高専の本科5年(商船は5.5年)+専攻科2年=合計7年(7.5年)間高専で学ぶということになります。これは高校3年+大学4年=7年と同じ年数になります。

同じ高専の専攻科であれば同じ環境で7年間過ごすことができる

高専の本科を卒業してそのまま同じ高専の専攻科に進学すると同じ環境で7年間学ぶことになります。環境が大きく変わらないため落ち着いて学べることがメリットです。

同じ高専の専攻科は推薦が得られれば進学しやすい

高専の本科を卒業してそのまま同じ高専の専攻科に進学する場合、推薦入試を実施している場合があり、高専の在学中の学習態度等に問題がなく、推薦が得られる場合には進学しやすい傾向があります。

高校から大学に進学する場合には大学入試をしなければいけませんが、高専の場合は大学入試はなく、専攻科の入試ということになりますが、大学入試よりも学ぶ範囲が狭く、学習時間などが少なくて済むことがあります。

高専の専攻科を修了し学士を取得すると大学院に進学できる

高専の認定専攻科を修了して学士の学位を取得すると、大学院の入学条件を満たすことになるため、大学院入試(院試)に合格することで大学院に進学できるようになります。大学を卒業しなくても、高専の本科→高専の専攻科→大学院というように学ぶことができるのです。

高専専攻科のデメリットや注意点

高専専攻科に進学するデメリットや注意点についてです。高専の本科から専攻科に進学すると7年(商船は7.5年)間同じ高専に通い続けることになりますが、非常に長い年月を掛けることになります。また、専攻科の認知度が高くないことに注意が必要です。

高専の専攻科を修了すると年数がかかる

高専の専攻科を修了するためには基本的に2年間が必要で高専の本科から専攻科に進学すると本科5年(商船は5.5年)+専攻科2年で合計7年(7.5年)となり、結局高校(3年から大学(4年)に進学した場合と同じになります。

7年(7.5年)間環境があまり変わらない

高専を卒業してから同じ高専の専攻科に進むと7年あるいは7.5年間同じ高専に通うことになりますが、教員や同級生などもあまり変わらないことになるため、変化のなさから飽きてくることがあります。視野や考え方が狭くなってしまう恐れもあります。

また、人間関係が変わらないため、人間関係で問題が生じてしまうと非常に居心地が悪いです。途中で合わないと思った場合には、居心地の悪さをずっと感じ続けることになってしまうことがあります。

学士を取得しても学歴は高専専攻科修了になる

高専の認定された専攻科を修了すると大学卒業と同等の学士の学位を得ることができますが、学歴としては高専の専攻科修了ということになり、大学卒業とはなりません。大学を卒業したのではなく、高専専攻科を修了したためです。

高専の専攻科の認知度は高くない

高専専攻科の認知度が高くないため、専攻科の意義や認定された専攻科を卒業すると大学卒業と同等であることがすぐに理解されない場合があります。

就職活動などの場合に、企業の担当者が高専や専攻科についてあまり理解していない場合、高専や専攻科の位置づけの説明をしなければいけないこともあります。

高専の本科と専攻科を通じて学ぶ分野が狭くなる

高専の本科は、通常の高校よりも専門的な分野の内容を多く扱います。また、専攻科では特定の分野について深く学びます。そのため、高専の本科から専攻科に進学した場合には、高校から大学に進学した場合と比べて、学ぶ分野が狭くなってしまい、偏りが生じてしまう場合があります。

高専専攻科に進学する人は一部

高専専攻科の学生数は高専の本科と比べると少なくなっています。文部科学省学校基本調査によると2017年度では高専の本科の学生数は5年(商船系は5.5年)の本科が54,358人、2年の専攻科が3,188人となっていて、1年当たりでみると本科を100%とすると、専攻科は15%程度の人数となっています。

まとめ

  • 高専の認定された専攻科を修了すると、大学卒業と同等の学士の学位を得ることができ、大学院に進学することが可能となります。
  • 高専は本科と専攻科を合わせると7年あるいは7.5年となるため、同じ環境で学ぶことになりますが、メリットと感じる場合もあれば、デメリットと感じる場合もあります。また、高専専攻科の認知度が高くないため、説明しないと理解してもらえない場合があります。

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【高専専攻科とは・特徴やメリットとデメリットや注意点の記事は終わりです】

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