離婚の前に別居するメリットとデメリット
記事作成日:2017年11月15日
離婚を考えるようになった時に、離婚か別居かと悩むことがあるかもしれません。離婚ではなく、とりあえず離婚をする前に別居を選ぶ場合のメリット・デメリットについて感情面・生活面を中心にまとめています。別居によって冷静になれる、離婚には至らないためやり直しもできるというメリットがあります。一方で別居によって亀裂が決定的になる可能性がある、2人が別々に生活するため非効率になるなどのデメリットがあります。
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別居のメリット
別居により離婚しないで様子見ができる
離婚ではなく一旦別居というステップを踏むことで、後戻りが難しくなる離婚をする前に様子見ができるということが別居のメリットの1つとして挙げられます。
離婚してしまうと戸籍にも影響がありなかなかやり直すことが難しくなってしまうこともありますが、別居はとりあえず保留の段階でもあるため、関係の再構築を行い、引き返す、やり直すこともできるのです。
別居で冷静な話し合いが可能になることがある
別居することで、顔を合わせることがなくなるため、喧嘩によるストレスが緩和されて冷静になれることがあります。お互いがいったん離れることによって、お互いの存在の大切さに気付くような場合もあります。
冷静になることができたら、話し合いによって関係悪化の原因を解消できる可能性もあります。もちろん、やはり離婚するということも考えられます。
別居は経済的な関係を切らないこともできる
離婚してしまえば他人に戻ってしまいますが、別居により離婚しないで夫婦のままでいる場合には経済的な関係を切らないこともできます。まだ夫婦関係が続いているため、生活費のやりとりを残すことも可能なのです。
別居は相手に離婚の意思を伝えることができる
離婚を真剣に考えている場合には家庭内別居ではなく、物理的に家庭外で別居することによって離婚を真剣に考えているんだということを相手に伝えることができます。
離婚の意思が相手に伝わることで、相手が関係の修復を真剣に考えるようになるかもしれませんし、離婚するしかないかと思うようになるかもしれません。
別居のデメリット
別居は子どもがいると悪影響を及ぼす可能性がある
子どもを連れて別居する場合、子どもを置いて別居する場合、いずれの場合も子どもは生活環境が大きく変わることになるため悪影響を与える可能性があります。
また、別居してから今後どうなるかということがはっきりしていない場合、子どもは仲直りするのか、このまま喧嘩別れになるのか、先行きが不透明なまま不安に駆られる可能性があります。
別居で関係の修復が困難になることもある
離婚前に別居をすると冷却期間となり関係修復につながることもありますが、別居に至る経緯によっては逆に夫婦の亀裂を決定的なものとしてしまい、そのまま関係の修復が困難になってしまう場合があります。
関係の修復の可能性を模索する場合には、喧嘩して家を飛び出すような別居ではなく、落ち着くための期間となるような形での別居、期間を決めた上での別居の方が望ましい場合があります。
別居は完全に関係を切ることは出来ない
離婚をすれば子どもがいる場合を除き完全に関係を断ち切ることができますが、別居の場合はまだ一応夫婦となります。そのため、相手と関係が完全に切れることはありません。
完全に相手との関係を切ってしまいたいと思っている時は、別居を途中に挟むかどうかはありますが、離婚することを目指すことになります。
別居は夫と妻で別々の生活になるため生活費が増える
夫婦が同居している場合には1つ屋根の下で2人が暮らすことになるため、単純に2人分の生活費がかかるというわけではなく抑えられる費用があります。しかし、夫婦が別々に生活する場合には、2人分の生活費がかかってくるため家計を圧迫してしまうことがあります。特に収入の問題が夫婦の関係悪化につながっている場合には、更に状況を悪くする可能性があります。
また、家事などの日常生活についても夫婦2人であれば効率化して2人分よりも減らせていた部分が、2人分発生してしまうことになります。
別居は他人の目を意識してしまうことがある
別居をすると住む場所が変更となり、住所変更などの手続きを行えば、周囲にも別居が明らかになってしまうことがあります。親族には別居していることはいずれ伝わるでしょうし、仕事をしている場合には職場でばれてしまう可能性もあります。
別居をすることで世間体、他人の目を意識してしまい、居心地の悪さを感じてしまう場合があります。
別居は住所変更などの手続きが必要になる
別居期間をどうするのか、いずれ離婚になるのかなどによっても異なってきますが、長期間の別居が想定される場合には、住民票を移す手続き、電気・ガス・水道などの手続き、金融機関・クレジットカードなどの住所変更の手続きが必要になります。
別居することで様々な手続きが発生するのは手間になるため、離婚を必ずしも前提としない場合には面倒と感じるかもしれません。
まとめ
- 離婚に踏み切る前に別居をすることで、夫婦の関係を冷静に見つめ直すことができる可能性がある、関係を再構築しやり直すことができる場合があるということが別居のメリットです。
- 一方で別居は子どもがいる場合には悪影響を与えてしまう可能性がありますし、夫婦の亀裂を深めてしまう可能性もあります。また、夫と妻が別々に生活するため非効率な部分も出てきます。