大学を休学するメリットとデメリット
記事作成日:2017年11月23日
大学を休学するメリットとデメリットについてです。大学を休学することで中退と同様に自分の時間を得ることができます。一方で中退とは異なり大学を辞めないので復学することもできます。ただし、休学せずに通い続ける場合と違って、同級生からは進級・卒業の時期が遅れてしまうことになるため、居心地が悪くなったり、就職活動が遅れてしまったりするなどのデメリットもあります。
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大学を休学するメリット
大学を休学することで自分の自由な時間を手にすることができます。一方で休学は大学を完全に辞めることにはならないので、大学に在籍した状態を維持することができます。大学を休学することで自分を見つめ直すことが出来れば、意欲ややる気が戻ってくることもありますし、将来やりたいことが見えてくることもあります。
大学を休学することで時間ができる
大学を休学することで大学に通っていた時間を自由にすることができます。やりたいことがあれば自由にやることができます。大学を続けるのか退学するのか決める前に、やりたいこと、調べておきたいことがある場合には、休学している間の時間を使ってすることができます。
アルバイトやインターンなどによって働くこともできますし、ボランティア活動、社会貢献活動をすることもできます。海外に留学することもできます。
大学生活は人生の間でも比較的自由な時間ですが、休学によって得られる時間は更に自由な時間となります。自律的な時間の使い方ができるのであれば、他の時期には得難いような貴重な経験をすることも可能です。
大学を休学することで意欲・やる気が戻ることがある
失って初めて分かることもあります。休学は退学とは異なるため完全に大学から離れてしまうわけではありませんが、休学によって大学から離れることで、大学の面白さやありがたさが分かる場合があります。やっぱりまだ続けたいなと思うことがあるのです。
また、大学生活に肉体的あるいは精神的に疲れていた場合は、純粋に休みを取ることで気持ちが前向きになることがあります。疲れは人間を追い込んでしまうことがあるので、休学によって時間を取ることで、身体を休め、気持ちを整理して、精神的にゆとりができることでまた歩き出すことができるようになるのです。
休学なら大学生という身分を完全には捨てなくてもいい
大学を中退してしまうと大学生ではなくなります。しかし、休学であれば大学に籍は残るので、戻りたいと思えば復学することもできます。今後の道に迷いがあるけれど、考えが十分にまとまっていない場合には、いったん休学することで立ち止まることができるのです。
退学するのと同じように自分の時間が持てる一方で、戻ろうと思えば大学に戻ることができる状態というのは、今後の人生に悩んでいる場合には、考える時間を得るための丁度良い制度であるとも言えます。
大学を休学すると授業料の負担を抑えられる
大学を休学する場合には、大学に通い続ける場合と同じ授業料が発生することはほとんどありません。国立大学や公立大学の場合は休学の手続きすることで、休学期間や手続きの時期にもよりますが授業料が免除されて負担が全くなくなることもあります。
私立大学の場合も、完全には負担がなくらないことも多いですが、基本的に休学をすれば授業料は減額されます。
休学の手続きをしないまま大学に行かなくなるのであるならば、手続きをちゃんとして休学した方が学費を支払わなくても済むため経済的なメリットがあります。
大学を休学するデメリット
大学を休学することによって同級生から進級・卒業の時期が遅れることになってしまいます。就職活動の時期も遅れることになります。人間関係にも影響が出てきます。また、大学を休学した時間を有効活用できなければ時間の無駄になってしまいます。
大学を休学している間の生活費の問題がある
大学に通うために多くの場合は親から何らかの経済的な支援を受けています。大学を休学するために、大学に通わないことについて親を説得しなければいけない場合があります。
両親は大学を通うために学費や生活費を出してくれているため、休学に反対する場合があります。親が生活費を出してくれないことになったら、自分で休学の間の生活費を稼がなければいけないことになります。
また、親が生活費を出してくれる場合でも、親に休学の間、負担をかけてしまうことになります。
大学の休学は就職活動で不利になる可能性がある
大学を休学することで就職活動が不利になる可能性があります。休学していた期間だけ大学を卒業するまでの期間が延びてしまうため、4年(一部学部は6年)よりも長い期間がかかってしまうことになります。
就職活動をする時の年齢が上がってしまいますし、書類選考や面接での印象が悪くなってしまう可能性があります。採用する側は応募者に何か問題があるのではないかと疑問を抱く可能性があり、見る目が厳しくなることが考えられます。
休学にちゃんとした理由があり、納得できる説明が出来れば必ずしも不利にはならないのですが、書類上だけで判断されてしまうと説明の機会すら得られないこともあります。
休学の印象は必ずしも良いとは言えないため、就職活動をすることを想定している場合には、休学の就職活動への影響も意識する必要があります。
大学の休学で同級生から遅れてしまう
大学の休学は一旦大学に通うのをお休みする制度です。そのため大学を休学していた期間だけ遅れてしまいます。同級生から遅れてしまうことになるため、人間関係に影響が出てくることもあります。同級生よりも進級や卒業が遅れてしまうことになりますし、就職活動も1年以上遅れてしまう可能性があるのです。
大学に通い続ける前提で休学を考えるのであれば、休学していた期間だけ遅れてしまうことになるため、休学をする場合には休学によって遅れが出ることも意識しておく必要があります。
学年が1つ下になってしまうと寂しい気持ちになってしまう、居心地が悪くなってしまうことがあります。
大学の休学は時間を無駄にしてしまう可能性がある
大学の休学は有効に使えば意義がある時間となります。しかし、人生の20歳前後の時間を半年から1年程度休学に使うことになるため貴重な時間を無駄にしてしまう恐れがあります。
休学で大学を休むことで単にダラダラと日々を過ごしてしまう恐れがあります。休学中に遊んでしまったり、何となくアルバイトをしたりしただけで終わってしまい、休学する前とあまり状況が変わらないこともあります。それくらいなら休学しなかった方が良いということもあります。
また休学は大学で学び続けるか、中退(退学)するか、いったん保留する、決断を先送りする制度です。人生の決断に迷ってしまって先送りを続けることで、時間を無駄にしてしまっている可能性があります。悩むくらいなら決めてしまって前に進んだ方が良い場合もあります。
大学の休学は授業料の負担が少し発生することがある
大学を休学することで国立大学や公立大学の場合には授業料の負担が全くなくなることもあります。しかし、私立大学の場合は授業料が減額されますが、一定の負担が発生する場合があります。
休学によって大学に通い続ける必要はなくなりますが、在籍しておくためにお金を支払わなければいけない場合があるため、退学の可能性が高い場合には休学の学費が無駄となってしまうことがあります。
大学の休学はいつまでもできるわけではない
休学は大学を続けるか中退するか中途半端な状態であっていつまでも続けられるものでもありません。大学を続けるのか、退学するのかいつか決めなければいけません。
また、大学の休学は休学できる期間が決まっている場合があります。一定期間が経過すると復学するのでなければ退学となってしまうことがあります。
人生においてもいつまでも中途半端な休学の状態を続けていることは良くないことがあります。大学を続けるのか退学をするのか決めなければいけない時期はいつかやってくるのです。
休学中は奨学金も休止する必要がある
原則として大学を休学する場合には、奨学金の受取も休止することになります。奨学金に生活のかなりの部分を依存していた場合には、生活が苦しくなってしまう可能性があります。
生活のためにアルバイトをして忙しくなったり、疲れてしまったりした場合には、休学した意味がなくなってしまうこともあります。奨学金をもらっている場合、借りている場合には、休学中の奨学金の扱いや休止できる期間に注意が必要です。
大学の休学の期間とは別に、奨学金の休止の期間やルールについても確認しておく必要があります。
大学を休学する理由を見つめ直し本当に休学する必要があるか考える
大学を休学したいと考える場合には、大学を休学する理由について見つめ直し、本当に休学の必要があるのかを考えましょう。大学に通いながらではできない事なのか、本当に今やりたいことがあるのか、ただ怠けたいから、休みたいかではないのか、自分に問い直すことが必要です。
休学することによって自由な時間を得ることができますが、人生の貴重な若い時期を休学に投じることになるため、休学することによって何が得られるかをしっかりと考えておくことが大切です。
また、休学は一時的な措置ですので、大学に復学して卒業を目指すのか、ゆくゆく退学する可能性があるのかもいつか決めなければいけません。
まとめ
- 大学を休学するメリットには自分の自由な時間ができること、大学に在籍したままにできることなどが挙げられます。
- 大学を休学するデメリットには、同級生から進級・卒業の時期が遅れる、就職活動などで印象が悪くなる可能性がある、などが挙げられます。また休学の期間を有効活用できなければ時間の無駄になってしまいます。