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私立小学校のメリットとデメリット

記事作成日:2018年3月26日

私立小学校のメリットとデメリットについてです。私立小学校の数は少ないため、私立小学校に通う生徒は珍しいといえますが、東京などでは相対的に私立小学校が多く、一部で人気があります。私立小学校では、特色がある教育が行われる、入学時の選抜があるため優秀な子が集まりやすいなどのメリットがありますが、通学時間がかかる、学費の負担が重いなどのデメリットもあります。

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私立小学校のメリット

私立小学校のメリットは、公立小学校と異なり特色ある教育が行われる、入学時の選抜があるため優秀な子が集まりやすい、平均的な学力が公立小学校よりも高いなどを挙げることができます。

先生の異動が少なく固定化され教育方針が安定しやすい

私立小学校は、公立小学校のとは異なり学校間の異動(転勤)がないため、先生の異動が少なく、固定化されやすい傾向があります。そのため、私立小学校は、教育方針が安定しやすく、校風が表れやすいという特徴があります。

特徴がある教育が行われる

私立小学校では、公立小学校と異なり、一定の範囲内で運営者の意向に沿って独自の特徴ある教育を行うことができます。授業内容や行事・イベントなども学校の教育方針に沿って創意工夫による特色あるものとなっていることがあります。

どのような分野に力を入れるかは学校によって異なりますが、習熟度学習や教科担任制などによってきめ細やかな学習指導を行う学校、実験や体験授業などを重視する学校、中学受験に向けたサポートが手厚い学校、独自の行事・イベントが数多くみられる学校、運動・体力向上に力を入れている学校、クラブ活動などが充実している学校、放課後の時間にアフタースクール(課外教育)が行われる学校、宗教教育が行われる学校などがあります。

小学校受験の勉強に学習効果がある

私立小学校に入学するためには、小学校受験をする必要があります。小学校受験、いわゆるお受験は、低年齢のうちからやり過ぎではないかという意見もある一方で、行き過ぎでない教育であれば子どもの能力を引き上げる効果があると考えられます。

ペーパー試験(筆記試験)、個別試験(口頭試験)、行動観察、運動・体操、制作・絵画、面接などを含む小学校受験に合格するために学習をすることになるため、一定の学習効果が期待できます。

子どもたちが試験で選抜されているため似たような子が集まりやすい

私立小学校は公立小学校と異なり、試験によって入学者の選抜を行います。そのため、学校が設けた基準を満たす生徒だけが入学することになるため、似たような環境を背景とする子が集まりやすい傾向があります。教育熱心な家庭環境で育った子が集まりやすいため、学力の面でもある程度近い子たちが集まります。

子どもたちにとっては学校の子と友達付き合いしやすい、学力の水準が近いため一緒に学びやすいというメリットがあります。

入試の選抜により保護者も似たような環境の人が集まりやすい

私立小学校では入学する子どもの選抜が行われますが、これは子どもの選抜を通じて保護者も選ばれることを意味します。そのため、保護者も似たような人が集まりやすくなり、学校の教育方針に合わないような極端な保護者はいないことになります。

保護者にとっても、保護者同士の付き合いがしやすい、変な人が少ないというメリットがあるのです。

教育熱心な家庭で育った子が多く将来の受験に目が向きやすい

小学校の時点から子どもを私立の学校に通わせるということは、やはり教育熱心であるということができます。教育熱心な家庭が多いということは、将来の受験(中学受験など)を意識している家庭が多いということでもあります。

公立小学校と比べると、私立小学校では子どもを将来の受験に目が向きやすくなっており、周りの友達からの影響によって子どもの学習意欲が高まる場合があります。

公立小学校と比べると平均的な学力が高い

文部科学省国立教育政策研究所の学力調査の結果によると、国立小学校及び私立小学校は公立小学校よりも学力が高い傾向が示されています。

私立小学校は公立小学校よりも学習環境が恵まれているからなのか、入学試験で生徒を選抜しているからなのか理由は複数考えられますが、平均的な学力が高いことは私立小学校に通うメリットの1つであると考えられます。

内部進学制度がある

私立小学校には、系列の中学校への内部進学制度がある場合があります。内部進学制度がある場合、基本的に希望すれば系列の中学校に進学することができます。

内部進学制度では、進学可能な系列の中学校の魅力度合いに応じて、大半の生徒がそのまま系列の中学校に進学する場合と、系列の中学校に進学する人と外部の中学校に出る人がどちらも多くみられる場合、大変の生徒が系列の中学校に進学しないで外部の中学校に出る場合で分かれます。

希望する中学校への内部進学制度がある場合、小学校の時点で入学することがメリットとなることがあります。

私立小学校のデメリット

私立小学校のデメリットとして、授業料などの学費負担が重い、通学時間が長くなる、学校に意見を言いづらい雰囲気がある、入学するためのお受験(小学校受験)にお金や時間がかかるなどを挙げることができます。

授業料などの学費負担が重い

私立小学校のデメリットの1つに授業料や教育関連費用の負担が大きいということが挙げられます。私立小学校に1年間通うために必要な学費は授業料のほか、施設費などの諸費用を含めると数十万円~百数十万円程度になります。

また、ママ友同士の交際費、塾や習い事の費用など関連する費用を含めるとさらに負担が増すことになります。公立小学校の場合と比べると私立小学校は学費負担が相当重くなるため、子どもを私立小学校に通わせる場合には、計画的な準備が必要になります。

学校側に意見を言いづらい雰囲気がある

私立小学校は、公立小学校と異なり志願して選抜されて入学することになります。そのため、学校が保護者よりも立場が強くなりやすい傾向があります。そのため、私立小学校の場合には学校の教育方針、担任の行動や振る舞いなどに関して、改めてもらいたいと感じることがあっても意見を言いづらい雰囲気があります。

また、もめ事を起こさないようにしよう、事を荒立てないようにしよう、という空気が醸成されていて、いじめや担任の問題行動などが明らかになっても放置されてしまったり、隠されてしまったりする可能性があります。

もちろん、公立小学校でも同様の事態は起きえますが、私立小学校は保護者が学校に意見が言いづらいことによって生じる問題があることに注意が必要です。学校側との関係が悪くなると保護者は退学・転校を迫られてしまう可能性があるからです。

先生の異動が少ないため望ましくない習慣が維持されやすい

私立小学校は先生の異動が少ないため、教育方針が安定しやすく、特色が出やすいことはメリットもでありますが、望ましくない習慣がある場合にはなかなか改善されず維持されやすいということはデメリットです。

つまり、伝統や過去の積み重ねが重視されてしまい、新しいことが導入されづらかったり、変化を嫌う風潮が出てしまったりすることがあるのです。時代の流れについていけない場合があるのです。

通学時間がかかる

私立小学校までの通学時間は、自宅から学校までの距離が離れていて、電車やバスを利用した通学となることが多いため、一般的に公立小学校よりも長くなる傾向があります。

小学生は体力などが限られるため大人の通勤時間よりも短い傾向がありますが、片道の通学時間が30分から1時間程度になる場合もあります。

通学時間は、歩いているか電車やバスに乗っている時間になるため、なかなか有効活用が難しく、通学時間の分だけ公立小学校よりも自由な時間が減ることになります。

私立小学校に入るためのお受験が大変

私立小学校に入学するためには、入学試験を受けて合格する必要があります。いわゆるお受験と呼ばれるものですが、ペーパー試験、個別試験(口頭試験)、行動観察、運動・体操、制作・絵画、面接などを内容とする小学校受験をする必要があります。

小学校受験は家庭での独学が難しい部分もあるため、幼児教室・塾へ通う必要が出てくることがあります。小学校受験のための教室・塾の授業料は一般的に高額となる傾向があるため、入学前から相当な金銭面での負担が発生するほか、通塾に時間がかかりますし、家庭での生活習慣などの指導も必要になります。私立小学校に入るためにはお受験が大変なのです。

私立小学校は選択肢が少ない

私立小学校は選択肢が少ないこともデメリットの1つです。小学生の間は子どもの体力や判断能力などの問題から行動範囲が限られます。そのため、中学生や高校生よりも通学範囲が狭くなります。

そして、私立小学校自体がそれほど多くないこと、東京都などには比較的多くの私立小学校がありますが存在する地域に偏りがあることから、自宅から通学できる私立小学校がそれほど多くなく、選択肢が少ないのです。

もちろん、引っ越しまで含めて考えれば、どんな私立小学校でも通学範囲内と考えることもできますが、仕事の都合などから誰でも簡単に引っ越しができるわけではありません。

塾に通うのが大変になる場合がある

私立小学校の場合、通学時間が長いため、受験などを控えて塾に通う場合、習い事をする場合、時間の面で大変になる場合があります。通学時間が長い分、家に帰ってくるのが遅くなるため、塾に通うと時間のゆとりがなくなってしまうことがあります。

また、私立小学校によっては、通常考えられるよりも多くの宿題が出る場合があり、宿題をする時間に追われて、塾の予習・復習が思うようにできず、学習効果が得られない場合があります。

優秀な子が集まる場合には勉強で一番になりづらい

私立小学校の場合は、入試によって選抜が行われる場合には学力の面で優秀な子が集まる傾向があります。そのため、入学してから勉強を頑張っても、周りの子供たちが優秀であるためなかなか勉強で一番がとれないことがあります。

公立小学校の子を含めた同じ学年の子全体で見れば高い学力を有している場合でも、同じ私立小学校の中の子と比較すると相対的に学力が低いという場合もあるのです。

私立小学校の場合は優秀な子どもたちが集まるために、子どもにとって自信がつきづらい、自己肯定感が得づらい場合があるのです。

温室育ちとなってしまい揉まれない場合がある

私立小学校は学費の負担が重いこと、入学するために選抜試験が行われることから、比較的恵まれた家庭環境の子が集まり、いわゆる極端な問題行動を起こすような子が少ない場合があります。学校の環境が恵まれてしまうために、温室育ちとなって、色々な子の間で揉まれずに育ってしまう場合があります。

揉まれないことで、ストレスへの体制や我慢強さ、粘り強さが養われない可能性があります。

放課後地域で遊べない・同じ地域の友達ができない

公立小学校は同じ地域の子どもたちが集まりますが、私立小学校は比較的広範囲の地域から生徒が集まります。そのため、私立小学校の場合には自宅近くに住んでいる学校の友達がいないということも少なくなく、近くの公園に出かけても誰も知り合いがいない、近くに一緒に遊ぶ友達がいないということがあります。

遊ぶことは子どもにとって重要なことですが、学校が終わった放課後に気軽に遊べる友達がいないということは大きなデメリットとなる場合があります。

防犯防災や交通安全対策が重要になる

私立小学校は、一般的に自宅からの距離が公立小学校の場合よりも遠くなってしまい、通学時間が伸びる傾向にあります。そのため、通学中の防犯対策、交通安全対策がより重要になります。

また、学校が自宅から離れているため、地震などの災害が発生した場合に、交通機関などが麻痺した場合にはすぐに迎えに行けないことも想定されます。

そのため、公立小学校に通う場合よりも、防犯対策、防災対策、交通安全対策、事故防止がより重要になり、親も神経を使わなければいけなくなります。

転校が大変

私立小学校に通っている生徒が何らかの事情で転校しなければいけなくなった場合には、別の公立小学校か私立小学校に転校することになります。しかし、公立小学校は私立小学校と校風などが大きく異なる場合があり適応に苦労する場合があります。

別の私立小学校に転校するにしても、定員に空きがなく入学ができない場合、転入(編入)試験に受からない場合などは転校できない場合があります。

内部進学制度があると外部に出づらい

私立小学校は系列の中学校に内部進学できる制度があります。内部進学制度はメリットとなる場合もありますが、別の中学校に通いたいという考えになった場合に、外部に出づらくなりデメリットとなることがあります。

大半の人がそのまま系列の中学校に内部進学する場合、中学受験への配慮がされないため、受験勉強がしづらい場合があります。また先生や周りの友達に話しづらくなる、気まずくなる、話が合わなくなる、などの問題が生じる場合があります。

お金持ちが多い学校は合わせるのが大変

私立小学校によっては、お金持ちの家庭が多い場合があります。自分も家計面で周りの家庭と変わらない場合は問題がないのですが、家計の状況が周りの家庭と大きく異なる場合、親同士だけでなく、子ども同士の付き合いも難しくなってしまう場合があります。

あまりに家庭環境が違うと、話が合わないことがあるため、友人関係を築きづらい、仲間外れにされやすくなってしまうということが起こる場合もあります。

家庭の宗教と学校の宗教が合わない場合がある

私立小学校では何らかの宗教に基づいた教育が行われる場合があります。家庭の宗教と学校の宗教が合わない場合は、通うのが難しくなる場合もあります。学校によって、宗教教育の導入の有無や、宗教教育の濃さは異なっていますが、何らかの宗教教育を行っている私立小学校も多いため、宗教に関して家庭の考え方がある場合は注意が必要です。

男子校・女子校に入学すると異性との人間関係が構築しづらくなる

私立小学校には、男子校・女子校があり、男子しかいない、あるいは女子しかいない学校があるます。異性がいない学校では、異性と接する機会がほとんどなくなるため、同性との人間関係は構築できても、異性との人間関係が構築できず、人付き合いが苦手になってしまう場合があります。特に小学校から高校まで男子校、または女子校で過ごすと12年間同性だけの環境となります。

まとめ

  • 私立小学校のメリットには、公立小学校と異なり特色ある教育が行われる、入学時の選抜があるため優秀な子が集まりやすい、平均的な学力が公立小学校よりも高いなどがあります。
  • 一方で、私立小学校のデメリットとして、授業料などの学費負担が重い、通学時間が長くなる、学校に意見を言いづらい雰囲気がある、入学するためのお受験(小学校受験)が大変、防犯や事故防止による配慮する必要がある、などを挙げることができます。

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【私立小学校のメリットとデメリットの記事は終わりです】

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