公立中学校のメリットとデメリット
記事作成日:2018年4月23日
公立中学校に通わせるメリットとデメリットについてです。公立中学校のメリットとして、中学受験をしなくてよい、地元の友達と関係を続けることができる、自宅から通いやすい、学費負担が少ない、などがあります。一方、デメリットには、高校受験が必要になる、生徒の学力の幅があるため授業の学習効果が低いことがある、中学受験が盛んな地域では優秀な生徒がいなくなる、などがあります。
なお、ここでの公立中学校とは入学者の選抜が行われる公立の中等教育学校や併設型の中学校・高等学校を除いた中学校(連携型の中学校・高等学校を含む)を意味します。
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公立中学校のメリット
公立中学校のメリットについては、中学受験の必要がない、地元の友達と疎遠にならずに済む、自宅から通いやすい、教育などの金銭的負担が少ないなどを挙げることができます。
中学受験の必要がない
公立中学校は義務教育の時期なので中学受験をしなくても入学することが可能です。中学受験のために小学校の中学年から高学年にかけて塾通いなどをしなくても良いのです。中学受験のためのお金や時間を浮かせることができ、習い事など他のことに時間を充てることができます。
地元の友達と疎遠にならずに済む
公立中学校に通う場合、地元の公立中学校に通うため小学校からの地元の友達と離れることがないため、疎遠にならず友達のままで居られます。私立中学校などに通うと、地元の公立小学校からの友達とは疎遠になりやすく、仲が良かった場合心残りとなってしまうこともあります。地元の高等学校に進めば、関係を続けることができる場合もあります。
自宅から近く通いやすい
公立中学校は自宅から近い公立中学校に通うことになるため、人口が少ない地域や特殊な交通事情にある地域でなければ、それほど時間をかけることなく通うことができます。通学時間が短くなるため、生活全般にゆとりが出ます。毎日数十分から1時間程度通学時間が長くなると、中学校3年間の累積ではかなりの時間を通学に充てることになります。
多様な生徒がいるため揉まれて忍耐強くなる
公立中学校は義務教育を行う学校で、多様な家庭環境・性格の子が入学することになります。公立中学校は多様な生徒がいるため社会の縮図ともいえる状態となり、公立中学校で学生生活を送ることにより、揉まれて、忍耐強くなることができると考えられています。
教育費の負担が少ない
公立中学校は義務教育であるため、授業料は無料となり、家計にかかる教育費負担がかなり軽くなります。中学受験をしなければ中学受験で必要な塾通いなどのお金も必要なくなります。ただし、高校受験は必要となるため、中学校で思うような教育が受けられない場合は中学の時点で塾の授業料の負担が発生することもあります。
生徒の学力の幅が広いため良好な成績を取りやすい
公立中学校は多様な生徒が入学し、生徒の学力の幅も広いため、勉強が得意な子もいれば、不得意な子もいます。私立中学校などでは入学試験の選抜によって優秀な生徒が集められているため、学校で良い成績をとるのは難しいですが、公立中学校では相対的な比較で良い成績を取りやすい傾向があります。そのため、勉強で自信をつけることが比較的容易なのです。
中学受験に失敗しても通える
公立中学校は義務教育を実施する学校なので、中学受験に失敗して国立の附属中学校、公立の中等教育学校や併設型の中学校、私立中学校に入学できなかった場合でも入学することができます。
公立中学校のデメリット
公立中学校のデメリットについては、高校受験が必要になる、生徒の学力の幅があり学習効果を得づらい、中学受験が盛んな地域では優秀な生徒が抜けてしまうなどが挙げられます。
高校受験が必要になる
公立中学校は中学受験の必要がない代わりに高校受験が必要となります。高校受験のために中学校生活の後半は慌ただしくなってしまうことがあります。また、高校受験のために塾に通う必要が出てくると、通塾のための時間がお金が必要になります。
生徒の学力の幅が広いため優秀な子には物足りない
公立中学校は多様な生徒が入学し、勉強ができる子がいれば、勉強が苦手な子もいます。公立中学校は優秀な生徒に合わせた授業を行う訳ではないため、勉強が得意で優秀な生徒にとっては公立中学校の勉強は物足りないと感じてしまうことがあります。
国立の附属中学校、公立の中等教育学校や併設型の中学校、私立中学校では、大学受験を見据えた中高一貫教育が行われることが多いですが、公立中学校では中高一貫教育は行われていません(連携型を除く)。
中学受験が盛んな地域では優秀な生徒がいなくなる
中学受験が盛んな地域では、地域の優秀な生徒が国立の附属中学校、公立の中等教育学校や併設型の中学校、私立中学校に進学してしまうため、優秀な生徒が大量にいなくなってしまう場合があります。中学受験をしないで、あるいは中学受験に失敗して、地元の公立中学校に進学した人たちは複雑な感情を持つことになる場合もあります。
学校が荒れている場合がある
公立中学校では、学校が荒れていることが問題となる場合があります。もちろん、どのような学校でも荒れる可能性はありますが、国立の附属中学校、公立の中等教育学校や併設型の中学校、私立中学校などは入学者を選抜しているため、素行不良な生徒、問題がある生徒が入学する可能性が下がるため、公立中学校の方が荒れる危険性が相対的が高いと言えます。
まとめ
- 公立中学校のメリットには、中学受験がない、地元の友達と関係が続く、自宅から通いやすい、学費の負担が少ない、などがあります。
- 公立中学校のデメリットには、高校受験が必要、生徒の学力の幅がある、中学受験が盛んな地域では優秀な生徒がいなくなる、などがあります。