公立幼稚園のメリットとデメリット
記事作成日:2018年4月8日
公立幼稚園に通うメリットとデメリットについてです。公立幼稚園は地方自治体が運営する幼稚園で、保育料などの教育関係費用の負担が安く抑えられることから家計に優しいということがメリットとして挙げられます。一方で公立幼稚園は、3年保育や園バス・給食がないことがある、私立幼稚園と比較すると特色ある教育を行っている場合が少ないなどがデメリットとして挙げられます。
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公立幼稚園のメリット
公立幼稚園に通うことのメリットについてです。
保育料などの教育費負担が少ない
公立幼稚園は私立幼稚園と比較すると、入園料、保育料、制服費、学用品費、給食費などの教育関連費用の負担が少ない傾向があります。
家計への教育費負担が抑えられる点は公立幼稚園の大きなメリットとなります。
先生の勤務時間が短くゆとりがある
公立幼稚園は、先生が地方公務員である、園バスがない、行事やイベントが簡素というようなこともあり、私立幼稚園よりも全般的に勤務時間が短い傾向があります。
そのため、先生が疲れ切っておらず、精神的にもゆとりがあることが多く、退職者も私立よりは少ないとみられ、預ける側にとっては先生の待遇が恵まれているということは、安定した保育・教育環境が得られるということでもあり、メリットになります。
先生の勤続年数が長くなりやすい
公立幼稚園は先生が地方公務員となるため、一定の給与水準が保障されており、勤続年数が長くなると比較的安定的に昇給していくため、待遇面でも恵まれていると言えます。
そのため、退職が少なくなり、経験年数が長いベテランの先生が増えるため、指導経験豊かな先生に巡り合える確率が高まります。
規模が小さく1人1人に目が届きやすい
公立幼稚園は1つの園当たりの在園者数が私立幼稚園と比較して規模が小さい傾向があります。文部科学省学校基本調査によると、国立幼稚園・公立幼稚園・私立幼稚園について在園者数を園数(学校数)で割る(在園者が0人の在園者のいない幼稚園を除く)と平成29年度は国立幼稚園が約108人、公立幼稚園が約55人、私立幼稚園が約160人となっています。
大規模な幼稚園と比較すると1人1人にスポットライトが当たりやすい、目が届きやすいなどのメリットがあります。ただし、教員数や職員数と在園児数との関係にもより、規模が小さくても目が届いていないこともあります。
公立幼稚園のデメリット
公立幼稚園に通うことのデメリットについてです。
行事・イベントが簡素な傾向
公立幼稚園の場合、行事やイベントが私立幼稚園と比較すると、簡素な傾向があります。どうとらえるかは考え方次第ですが、物足りないと感じる場合もあるでしょうし、親の出番やかかわりが少ない場合には親の負担が少ないと考えることもできます。
親の行事・イベントへの出番は幼稚園の方針によっても変わるため、公立・私立の違いでどちらが多いとも言い難い場合があります。
2年保育の場合がある
公立幼稚園の場合、3歳児の年少から5歳児の年長までの3年保育を実施しておらず、4歳児の年中から5歳児の年長までの2年保育しか実施していない場合があります。
園バスがない場合が多い
公立幼稚園の場合、園バスがない場合が多いため、毎日送迎する負担が重くなる場合があります。私立幼稚園でも円バスがないこともありますが、公立幼稚園の方が園バスがない場合が多いです。
園の数が少なく近くにないことがある
公立幼稚園は私立幼稚園よりも数が少ないため、自宅周辺になくそもそも選択肢に入らない場合があります。文部科学省学校基本調査によると、平成29年度では在園者が0人の在園者のいない幼稚園を除くと、公立幼稚園は3,714校、私立幼稚園は6,648校となっています。
給食がない場合がある
公立幼稚園の場合、給食が実施されていないことがあり、毎日お弁当ということがあります。私立幼稚園でも同様な場合がありますが、公立の方がお弁当となる傾向があります。
延長保育・預かり保育がない場合がある
公立幼稚園の場合、正課の保育時間終了後に延長保育を実施していないか、実施していても時間が短い場合があります。また、夏休み期間中などに預かり保育を行っていない場合があります。私立幼稚園でも同様の場合があります。
予算の制約から園舎や設備が古くなりがち
公立幼稚園は地方自治体によって運営されているため、地方財政上の問題があると予算の制約から園舎や設備にお金が回りづらくなることがあります。そのため、園舎や設備が古くなりがちであるという問題が生じることがあります。
もちろん、安全面で問題があれば教育施設なので優先的に対応されるはずなので、安全面に問題があるということは少ないとみられますが、古いと感じる園舎や設備である場合があります。
ベテランの先生が多い場合は体力面で不安
公立幼稚園は先生の待遇が恵まれているため、先生の退職が少なくベテランの先生が多くなる傾向があります。指導経験が豊富という面はメリットなのですが、体力面で子どもについていけなくなるような場合があります。また、指導も昔ながらの古風な指導となる場合があります。
規模が小さいためクラス替えが困難
公立幼稚園の場合、規模が小さく、1学年の学級数が1つという場合も珍しくありません。そのため、クラス替えが難しく、色んな子と仲良くなる、学年(年少・年中・年長)が変わるたびに環境を新しくして対応力を高める、などの指導が困難となります。メンバーが固定されがちとなるのです。
自由保育が中心となり特色が薄い
公立幼稚園は、地方自治体が運営する公立であることもあって、教育の特色が薄い傾向があります。幼稚園教育要領を踏まえ、公立幼稚園で大きな差が出ないような教育となりがちです。
また、公立幼稚園は自由保育が中心となるため、幼稚園で様々な教育を行うこと期待している保護者にとっては物足りない場合があります。
まとめ
- 公立幼稚園は保育料が安く抑えられる、先生に時間的なゆとりがあるため良質な保育・教育環境が期待できるなどがメリットとなります。
- 一方で、公立幼稚園は私立幼稚園と比較すると教育の特色が薄く、3年保育や園バス・給食がないことがある、行事・イベントが簡素な傾向であるなどのデメリットがあります。