幼小連携・接続とは(幼保小・保幼小の連携・接続とは)
記事作成日:2018年4月2日
幼稚園・保育所(保育園)・認定こども園の幼児教育の段階と小学校の段階の接続・連携に関する取組を幼稚園や保育所(保育園)、小学校の頭文字をとって、幼小連携、幼小接続、幼保小連携、幼保小接続、保幼小連携、保幼小接続などといいます。
幼稚園などの幼児教育と小学校では、遊びを中心とする総合的な教育と座学や教科教育を中心とする教育といったような違いがあるため、子どもが適応できず、小学校に入学した生徒が席に座っていられない、先生の話を聞けないなどの小1プロブレムを引き起こすことがあります。
小1プロブレムの解消を狙い、幼児教育から小学校教育への円滑な移行を目指す取り組みが、幼小連携、幼小接続、幼保小連携、幼保小接続、保幼小連携、保幼小接続なのです。
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幼小連携・接続(幼保小・保幼小の連携・接続)の取り組み事例
幼小連携・接続(幼保小または保幼小連携・接続)とは、幼児教育から小学校教育に子どもが円滑に移行できるように、幼稚園・保育所(保育園)・認定こども園と小学校の間で行われる連携・接続に関する様々な取り組みのことをいいます。小1プロブレムを解消し、小学校入学後に子どもが速やかに学校生活になじむことを目的としています。
幼小連携、幼小接続、幼保小連携、幼保小接続、保幼小連携、保幼小接続には、教職員同士の交流・連携、子ども同士の交流、幼稚園・保育所(保育園)・認定こども園における教育上の工夫、小学校における教育上の工夫、保護者と教職員の連携、保護者同士の交流・連携などの取り組みがあります。
教職員同士の交流・連携
幼稚園・保育所(保育園)・認定こども園と小学校の教職員同士が交流・連携する取組です。具体例として、相互に教育現場を参観し教育上の課題について理解を深める取組、教職員同士が子どもの様子などについて意見交換の場を設ける取組などがあります。
教職員同士の交流・連携により、お互いの段階でどのような教育上の工夫ができるかなどについて理解を深めることができ、幼稚園・保育所(保育園)・認定こども園と小学校の円滑な移行を促すことができるようになります。
子ども同士の交流
幼稚園・保育所(保育園)・認定こども園と小学校の園児・児童が交流する取組です。具体例として、幼稚園・保育所(保育園)・認定こども園の園児が小学校の授業や生活を体験する取組、幼稚園・保育所(保育園)・認定こども園と小学校で共同の行事を行う取組などがあります。
子どもが小学校での授業や生活を体験することで、小学校に対する不安を和らげ、小学校への親しみや期待感を醸成することができます。また、小学校の生徒にとっても新しい入学者を迎えやすくなります。
幼稚園・保育所(保育園)・認定こども園における教育上の工夫
幼稚園・保育所(保育園)・認定こども園の年長(5歳児)後半(いわゆる3学期の時期が中心)に、小学校の教育を意識した教育活動を増やすことで、小学校への円滑な移行を促す取組です。具体例として、小学校生活に向けた生活指導、規律ある集団行動の実践、小学校の授業を意識した活動(一定時間席に座って活動をする)などの取り組みを挙げることができます。
幼稚園・保育所(保育園)・認定こども園の年長後半における教育を小学校の教育に近づけていくことで幼児教育と小学校教育の段差を少なくすることができます。
小学校における教育上の工夫
幼児教育の段階から子どもを迎え入れる小学校側での1年生において幼児教育を意識した教育活動を取り入れる取組です。
具体例として、小学1年生の生活科で学校生活への適応のため合科的な指導を行う取組、小学1年生の国語科、音楽科、図画工作科では幼稚園教育における教育内容との関連性を考慮して指導を行う取組、幼児教育における遊びや生活を通じた学びと育ちを基礎として小学校での学習に円滑に移行するためのスタートカリキュラムの導入の取組などが挙げられます。
幼児教育に近い教育活動を小学校でも取り入れることで、幼児教育と小学校教育の段差を和らる効果があります。
保護者と教職員の連携
小1プロブレムを解消するため、保護者と教職員が連携する取組です。具体例として、保護者と教職員が意見交換の場を設けて家庭での指導などで協力を要請する取組などが挙げられます。
幼稚園・保育所(保育園)・認定こども園、小学校の取組にとどまらず、家庭での取組を促すことで、家庭と学校が一体となって、小1プロブレムの解消を目指す狙いがあります。
保護者同士の交流・連携
保護者同士の交流・連携によって保護者同士の情報交換を促す取組です。小学校などに関係した地域の活動、PTA活動、学校の諸活動などを通じて保護者同士の交流・連携の機会を設け、保護者同士が情報交換を行い、家庭での教育に役立てらもらいます。
小学校教育に対する保護者の理解が深まれば、教職員と保護者の連携、保護者による家庭での指導が円滑に行われるようになるという効果が期待できます。
まとめ
- 幼稚園・保育所(保育園)・認定こども園の幼児教育の段階と小学校の段階の接続・連携に関する取組を、幼小連携、幼小接続、幼保小連携、幼保小接続、保幼小連携、保幼小接続などといいます。
- 幼児教育と小学校教育は異なる部分があるため、子どもが円滑に移行できない場合があるため、教職員同士の交流・連携、子ども同士の交流、幼稚園・保育所(保育園)・認定こども園における教育上の工夫、小学校における教育上の工夫、保護者と教職員の連携、保護者同士の交流・連携などの取組を通じて、幼児教育から小学校教育への円滑な移行を促します。