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中高一貫教育・中高一貫校とは何か・メリットとデメリット

記事作成日:2018年4月23日

中高一貫教育・中高一貫校とは何かということと、中高一貫教育・中高一貫校のメリットとデメリットについてです。中高一貫教育とは、中学校と高等学校の6年間一貫で行われる体系的・継続的な教育のことで、中高一貫教育を行う学校を中高一貫校といいます。中高一貫教育・中高一貫校の制度上の形態として中等教育学校、併設型の中学校・高等学校、連携型の中学校・高等学校があります。制度に基づかない実質的な中高一貫教育・中高一貫校もあります。

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中高一貫教育とは

中高一貫教育とは、中学校(前期中等教育の期間)と高等学校(後期中等教育の期間)の6年間で行われる一貫した体系的・継続的な教育のことを指します。中学校から高等学校への進学において試験などの選抜が基本的には行われないこと、6年間で継続的・計画的な教育カリキュラムが編成されること、6年間学習環境が安定することなどが特徴です。

中高一貫校とは

中高一貫校とは、制度上あるいは事実上中高一貫教育を実施している学校を指します。

制度上の中高一貫教育

日本では1999年4月から中高一貫教育・中高一貫校が制度化されました。制度上の中高一貫教育制度の実施形態には、中等教育学校、同一の設置者による併設型の中学校・高等学校、異なる設置者間による連携型の中学校・高等学校の3つがあります。

  • 中等教育学校(中学校と高等学校を1つの学校に)
  • 併設型の中学校・高等学校(同一設置者の学校)
  • 連携型の中学校・高等学校(別の設置者の学校)

中等教育学校

中等教育学校は、前期中等教育の中学校と後期中等教育の高等学校を同じ1つ学校としたものです。中等教育を実施する学校なので中等教育学校と名づけられました。中学校に相当する前半3年間を前期課程、高等学校に相当する後半3年間を後期課程といい、前期課程を修了すると中学校を卒業したことになります。

中等教育学校では、中学校と高等学校の教育内容をお互いに移行したり入れ替えたりすること、中学校段階(前期課程)の特定の学年の指導内容を他の学年の指導内容に移行することができます。また、中学校段階(前期課程)での選択教科の授業時数を増やしたり、高等学校段階(後期課程)の普通科の学校設定教科・科目の単位数を拡大したりすることができます。

前期中等教育(中学校)と後期中等教育(高等学校)が一体となっているので、途中で入学試験のようなものは行われません。後期課程から編入学を受け入れる場合もありますが、例外を除いて基本的に途中(前期課程から後期課程になる段階)で外部から学生を受け入れることはしていません。

併設型の中学校・高等学校

併設型の中学校・高等学校は、同じ設置者による中学校と高等学校が同じ学校にならないで別々の学校のまま中高一貫教育を行うものです。

併設型の中学校・高等学校では、中学校と高等学校の教育内容をお互いに移行したり入れ替えたりすること、中学校の特定の学年の指導内容を他の学年の指導内容に移行することができます。また、中学校での選択教科の授業時数を増やしたり、高等学校の普通科の学校設定教科・科目の単位数を拡大したりすることができます。

併設型の中学校から同じ併設型の高等学校への進学においては入学試験などによって入学者の選抜は行われず、内部進学することができます(エスカレーター式、エレベーター式)。

高等学校は一応別の学校なので、高等学校が外部からの生徒の募集(入試)を行うこともありますが、募集人数は通常中学校の段階の募集よりも大幅に少なくなります。また、高等学校では外部からの生徒の募集を行わないこともあります。

連携型の中学校・高等学校

連携型の中学校・高等学校は、中学校と高等学校の設置者が異なる場合に、設置者が異なるまま中高一貫教育を行うものです。公立の中学校、高等学校の場合に設置した市区町村が異なる場合でも中高一貫教育が実施できるように制度化されました。

中等教育学校や併設型よりも緩やかな中高一貫教育となりますが、中学校から高等学校への進学が円滑に進むような教育が行われるよう配慮されます。

連携型の中学校・高等学校では中学校と高等学校の教育内容をお互いに移行したり入れ替えたりはできませんが、中学校の選択教科の授業時数増加や学校設定教科・科目の単位数拡大は可能です。

連携型の中学校から同じ連携型の高等学校への進学については、入学者の選抜が行われますが通常の選抜とは異なり、調査書及び学力検査の成績以外の資料によって行うことが可能とされています。

なお、公立の連携型の中学校については義務教育を行う学校として就学指定の対象となります。

事実上・実質的な中高一貫教育・中高一貫校

制度上の中高一貫教育・中高一貫校が導入される前から、私立中学校・高等学校を中心に、中学校から高等学校への無試験での内部進学(エスカレーター式・エレベーター式)、中学校と高等学校が連携した計画的・継続的なカリキュラム・指導などによる事実上・実質的な中高一貫教育が実施されてきました。

ただし、中高一貫教育制度に基づかない実質的な中高一貫校の場合は、中高一貫教育制度で認められている中学校と高等学校の教育内容の入れ替えなどはできません。

中学校学習指導要領・高等学校学習指導要領の範囲内で中高一貫教育を実施する場合には、制度上の中高一貫教育(中等教育学校、併設型の中学校・高等学校、連携型の中学校・高等学校)に移行する必要はありませんが、中高一貫教育制度の特例を活用したい場合には制度上の中高一貫教育に移行する必要があります。

現在でも制度上の中高一貫教育(中等教育学校、併設型の中学校・高等学校、連携型の中学校・高等学校)の枠外で事実上の、実質的な中高一貫教育を実施している中高一貫校がありますが、制度上の中高一貫教育・中高一貫校への移行が進んでいます。

中高一貫教育・中高一貫校のメリット

中高一貫教育・中高一貫校のメリットとして、独自のカリキュラム・教材で高度な授業が行われること、大学への進学実績が良いことなど、学力の面でメリットがあると考えられます。ただし、連携型の中高一貫教育の場合は中高一貫教育・中高一貫校のメリットが薄れることがあります。

高校受験をしなくても高等学校に進学できる

制度上あるいは事実上中高一貫教育を実施する中高一貫校では連携型を除いて高校受験の必要がなく、基本的に無試験で高等学校に内部進学が可能(エレベーター式、エスカレーター式)で、中学受験(公立中高一貫校は適性検査と呼ばれる選抜方式)で中高一貫校に入学すると、次は大学受験となります。高校受験のためにお金や時間などを割かなくてもよくなります。

特色ある教育が行われる

中高一貫校では、高校受験の必要がなくなるため、中学校での学習は高校受験を意識することなく、特色ある教育を実施しやすくなります。

授業内容においても本質的な理解を重視するような指導を行ったり、実験・実習など体験型の学習を取り入れたり、学校行事を充実させたりしやすくなります。理数教育や国際教育に力をいれる学校もあります。

独自のカリキュラム・教材を活用し高度な授業が行われる

中高一貫校では、連携型を除き高校受験がないこと、入学試験や適性検査などによって一定の優秀な生徒が選抜されていることなどから、高度な内容を指導しやすく、大学受験を意識した独自のカリキュラム・教材を用いた高度な授業が行われる傾向があります。通常の検定教科書だけではなく、難易度が高い教材や学校が独自に作成した教材を活用して授業が行われます。

学習進度についても先取り学習が行われ、授業の進度が早い場合があります。例えば、中学3年生には高校1年生の内容を学習しはじめ、高校2年生の頃にはおおむね高校の内容の学習を終え、高校3年生では大学受験対策に関する授業が行われる、といったような事例です。

大学進学実績が良い傾向がある

中高一貫校は、中学受験の段階で入学試験や適性検査などによって一定の優秀な生徒を選抜していること、連携型を除き中学校と高等学校の6年間を活用しながら大学受験を意識した教育を実施することなどから、大学進学実績が良い傾向があります。

もちろんすべての中高一貫校の大学進学実績が良いとは限りませんし、公立の高等学校の人気が高い地域では公立の高等学校の大学進学実績が優れている場合もあります。

6年間を使って計画的な生徒指導が行われる

中高一貫校では中学校と高等学校の間の断絶がないため、中学校と高等学校の6年間、継続的な指導が可能となります。生徒の指導に関しても、6年間継続して行われるため、先生が情報交換を緊密に行うことで、継続的できめ細かな指導が可能となります。部活動なども中学校と高等学校が連携して行われる場合があります。

大人に近づいている高校生の良い影響を受ける

基本的には(連携型を除き)中高一貫校では中学生と高校生が近い場所で学生生活を送ることになりますが、高校3年生にもなると大人に近づいている年齢で、精神的に落ち着きが出てくる部分もあります。

思春期・第二次反抗期となることもある中学生だけで学校生活を送る中学校よりも大人に近い高校生がいる中高一貫校の方が、落ち着いた高校生の良い影響を受けて、落ち着いた環境が形成されやすい場合があるのです。

選抜された生徒が集まるため学習環境が恵まれている

中高一貫校では連携型を除いて、入学者の選抜が行われます(公立の中等教育学校・連携型中学校・高等学校では適性検査)。そのため一定の学力水準にある生徒だけが集まることになるため、恵まれた学習環境が形成されやすいというメリットがあります。素行不良な生徒などがいる可能性が下がるということになります。

6年間同じ環境で過ごすことができること

連携型の場合を除いて、中高一貫校では途中で高校受験がなく、基本的に6年間ほぼ同じ生徒同士で過ごすことになるため、6年間同じ落ち着いた環境で過ごすことができます。

途中で高校受験があると高校受験に向けて慌ただしくなりますし、途中で大半の生徒が入れ変わると人間関係を形成しなおすのも大変です。しかし、中高一貫教育の場合は6年間あまり環境が変わらないのです。

同じ環境で6年間過ごすため仲の良い友人ができやすい

中高一貫校では、多感な時期の6年間を同じ環境で過ごすため、仲の良い友人ができやすいというメリットもあります。中高一貫校でできた友人は大学などに進学した後、社会人になった後も友人でいる場合もあり、生涯の友となることもあります。

中高一貫教育・中高一貫校のデメリット

中高一貫教育・中高一貫校のデメリットとしては、入学するための中学受験が大変であること、私立の中高一貫校の場合は教育費の負担が重くなることなどを挙げることができます。また、馴染めなかった場合には6年間同じ状態が続く危険性があるということもデメリットです。

中学受験が大変で小学校生活を犠牲にする場合も

中高一貫校への入学のために中学受験(公立の中等教育学校・連携型中学校・高等学校では適性検査と呼ばれる入学者の選抜が実施される)が行われますが、中学受験のための勉強に時間や労力、お金を割かなければいけなくなります。

中学受験では小学校で学ぶ内容だけでは太刀打ちできない場合も多く、中学校受験固有のノウハウ(解法など)を身に付けるため塾通いが必要となることが多いです。

塾通いや家庭学習のために小学校生活の後半はひたすら受験勉強となってしまうことがあり、小学校生活が犠牲になってしまうこともあります。

私立の場合は教育費負担が重くなる

私立の中高一貫校に進学する場合には、公立の中学校に進学する場合などと比べて授業料などの教育費負担が増大して家計の負担となることがあります。

大学受験まで見据えると、中学校の段階から私立に通うことになると、相当な教育費負担をしなければいけなくなるため、大学進学費用の捻出が難しくなることもあります。計画的に教育費の準備をしなければいけません。

通学時間が長くなる

中高一貫校の場合は、連携型を除き地元の公立中学校よりも通学時間が長くなることが多いです。6年間で長くなる通学時間を合計すると相当な時間が通学に割かれることになるため、時間を上手に使うことが必要になります。また通学で体力を削がれることにも注意が必要です。

一度授業に遅れるとずっとついていけなくなる可能性

中高一貫教育・中高一貫校は授業の進度が早く、高度な授業が行われる傾向がありますが、一度授業の内容が分からなくなってしまい、授業内容から理解が遅れてしまうとずっとついていけず、落ちこぼれてしまう可能性があります。

中高一貫教育・中高一貫校は大学受験の実績が良い進学校として知られている学校も多いですが、優秀な生徒への指導が基準となってしまっていて、遅れている生徒へのサポート・フォローが十分ではなく、生徒間の学力の格差が広がっていることもあります。

学校生活に馴染めなかった場合は大変

中高一貫教育・中高一貫校では6年間の一貫した教育が行われますが、学校生活に馴染めなかった場合には苦痛な6年間を送ることにもなりかねません。

もちろん中学校から高等学校に進学する段階(中等教育学校では前期課程から後期課程への段階)で外部の学校に出ることも可能ですが、特殊な進路となるため通常よりも労力がかかってしまい大変です。

まとめ

  • 中高一貫教育とは、中学校と高等学校の6年間一貫で行われる体系的・継続的な教育のことをいいます。中高一貫教育を行う学校を中高一貫校といいます。中高一貫教育・中高一貫校の制度上の形態としては、中等教育学校、併設型の中学校・高等学校、連携型の中学校・高等学校があります。
  • 中高一貫教育・中高一貫校のメリットは、高度な学力が養成されやすいこと、6年間同じ環境で学生生活を送ることなどがあります。一方でデメリットとして、中学受験が大変、馴染めなかった場合6年間が大変になるなどがあります。

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【中高一貫教育・中高一貫校とは何か・メリットとデメリットの記事は終わりです】

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