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高校の総合学科・総合高校とは・特徴やメリットとデメリット

記事作成日:2019年5月23日

高校の総合学科や総合高校とは何かについてです。高校の総合学科とは、国語や数学などの普通教科と、看護、福祉、理数などの専門教科を総合的にバランスよく学ぶ学科のことを意味します。高校には他に普通教科を重点的に学ぶ普通科と、専門教科を重点的に学ぶ専門学科があります。

総合高校は、総合学科が置かれている高校のことを意味しますが、名称に総合高校という言葉がついていなくても総合学科が置かれていることがあります。

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総合学科とは

高校の総合学科とは、国語、地理歴史、公民、数学、理科などのいわゆる普通教科と、農業、工業、商業、水産、家庭、看護、情報、福祉、理数、体育、音楽、美術などの専門教科をバランスよく総合的に学ぶ学科のことを意味します。総合学科は制度上、高等学校と中等教育学校後期課程に置くことができるとされています。

高校の学科には、総合学科のほかに、普通教科を重点的に学ぶ普通科、専門教科を重点的に学ぶ専門学科があります。

文部科学省の「学校基本調査」によると、2018年度の高等学校の全日制・定時制の本科で総合学科の生徒数の割合は全体の5%程度となっています。

高校の学科別(普通科・専門学科・総合学科)の生徒数の割合

総合高校とは

総合高校とは、総合学科が置かれた高等学校(高校)のことを意味します。ただし、総合学科が置かれているからといって、必ず名称が総合高校になっているという訳ではなく、総合高校という名称でなくても総合学科が設置されている場合があるため注意が必要です。

総合学科・総合高校の特徴やメリット

総合学科・総合高校の特徴やメリットについてです。総合学科・総合高校では単位制が採用されていて、進路の希望に合わせて学ぶ科目をある程度自由に選べるということなどが特徴・メリットとなります。

単位制が採用されている

総合学科・総合高校は基本的に単位制が採用されています。生徒が自主的に希望する教科・科目を選んで時間割を作ることになります。単位制を採用することで生徒が教科・科目を自由に選べるようにしているのです。

(参考)学年制と単位制

高校には、学年ごとの教育課程を修了した上で次の学年に進級する学年制と、学習した時間数よる単位を一定数取得すると修了する単位制があります。

学年制は、その学年の修了基準を満たさないと次の学年に進級できず(留年)、再び授業を受け直さなければいけなくなります。学年制でも単位の考え方が用いられていて、一定以上の単位数を落とすと、留年というように決められていることが多いです。

単位制は、学年ごとの修了基準が設けられていないため、単位を落としても学年ごとでの留年はしませんが、卒業に必要な単位数を修了していない場合は、単位を取得するまで卒業ができなくなります。

自分で学ぶ科目をある程度選択できる

総合学科・総合高校は自分の進路の希望に合わせて学ぶ内容をある程度選ぶことができます。必修科目として必ず学ばなければいけない科目もありますが、自分の希望に合わせて選択できる科目も用意されているので、自分の希望に合わせて高校で学ぶ内容を選べるのです。

専門的な内容を学べる

総合学科・総合高校は、国語や数学などの普通科目と職業などに関する専門の教科・科目をバランスよく学ぶことができます。仕事などに関する専門的なことを学ぶことができることは総合学科・総合高校の特徴の1つです。

実験・実習など体験型の授業がある

総合学科・総合高校では学ぶ科目によっては、実験や実習が豊富に取り入れられており、体験して学ぶことができるようになっています。教室で座って授業を聞くだけでなく、手を動かして技能を身に付けることができるのです。

少人数の授業が設けられている場合がある

総合学科・総合高校では、教育効果を高めるため少人数での授業が行われることがあります。ただし、生徒の自由な選択の結果、希望が少なく、結果的に少人数になってしまっている授業も存在します。

社会人を講師に招いて授業を行う場合がある

総合学科・総合高校では、企業で働く人や大学の関係者などを講師として招いて授業を行っている場合があります。実際の社会で役に立つことを学ぶことができて、最新の情報を得ることができる場合があります。

資格を取得しやすい場合がある

総合学科・総合高校では、学ぶ内容によっては資格取得に結びつきやすい場合があります。

総合学科・総合高校のデメリット

総合学科・総合高校のデメリットは、どうやって科目を選んだらよいか分からず上手く選べない、早い段階で進路について決めなければいけない、中途半端になる恐れがある、などがあります。

どうやって学ぶ科目を選んだらよいか分からず適当に選んでしまう

総合学科・総合高校は、単位制を採用していて、学びたいことをある程度自分で選ぶことができるということが特徴です。しかし、どういう基準で学ぶ科目を選んだら良いか分からず、周囲に流されながら、適当に選んでしまうことがあります。高校の段階では将来の進路をはっきりとイメージすることは難しいですし、進路の希望は変わることがあります。上手く科目を選べない恐れがあります。

進路を早めに決めてしまうことになる

総合学科・総合高校は自分の進路の希望に合わせて学習内容を選べるということが特徴ですが、逆に考えると早く進路を決めるということになります。もちろん、後から進路は変更・修正することができますが、変更する分だけ時間や手間が余計にかかります。しかし、高校の段階で得られる仕事の情報は限られていますし、将来に対するイメージを固めるのも難しいと考えられます。そのため、本当に自分が希望する進路に沿って学習内容を選べるのか、という問題があります。

中途半端になってしまうことがある

総合学科・総合高校は、国語や数学などの普通教科と仕事などに関する専門教科(理数や音楽、芸術などもあります)を総合的にバランスよく学びますが、どちらかを重視して学ぶ場合と比べると、学ぶ時間が少なくなってしまうため、学ぶ内容が浅くなってしまい、どちらも中途半端になってしまう恐れがあります。

高校で学べる専門性には限界がある

総合学科・総合高校は、国語や数学などの普通教科だけでなく、専門教科を学ぶことが特徴ですが、専門学科・専門高校と比べると学ぶ時間が短くなりがちですし、そもそも高校で学べる専門性には限界があるため、学習する内容が浅くなってしまうことがあります。専門を深めたいのであれば、大学や専門学校への進学が必要となってくることがあります。

選択する授業がバラバラになるので人間関係を作りづらい場合がある

総合学科・総合高校は、クラス全員が教室に揃う時間もあるのですが、生徒がそれぞれ希望する科目を選択することになるため、選択する授業がバラバラになり、顔を合わせる時間がみじかくなることがあります。そのため、人間関係が深まりづらい場合があります。

大学受験に対応しづらい場合がある

総合学科・総合高校では国語や数学などの普通教科を重点的に学ぶ高校の普通科と比べると、普通教科の学習時間が少なくなるため、通常の大学受験を考えた場合、不利になりやすいと言えます。ただし、総合学科を卒業した人向けに特別な入試を実施している大学もありますし、推薦入試で入学できる場合もあります。

まとめ

  • 高校の総合学科とは、国語や数学などの普通教科と、看護、福祉、理数などの専門教科を総合的に学ぶ学科を意味します。
  • 総合高校は、総合学科が置かれている高校を意味しますが、総合高校という言葉が学校の名称に含まれていなくても、総合学科が置かれている場合があります。

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【高校の総合学科・総合高校とは・特徴やメリットとデメリットの記事は終わりです】

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