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義務教育とは何か・義務教育の目的や内容

記事作成日:2018年2月21日

義務教育とは何かや義務教育の目的・内容についてです。日本では義務教育は普通教育を9年間受けることを指します。最初の6年間は小学校等に、残りの3年間は中学校等に通うこととされています。普通教育とは、社会で生きていくための基本的な内容で、国語、算数・数学、理科、社会などの教科の勉強などを通じて行われます。義務教育は社会で幸せに生きていくために最低限必要な能力・素養を育てるために行われます。

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義務教育とは何か

日本国憲法では第26条第1項で国民は教育を受ける権利を有するとされていて、教育を受ける権利があります。そして、第26条第2項では、保護する子女に普通教育を受けさせる義務を負うとされていて、教育を受けさせる義務について定められています。

憲法の規定を受けて、教育について基本的な事項を定めた教育基本法で国民は保護する子に普通教育を受けさせる義務を負うとしていて、学校について定めた学校教育法では義務教育は普通教育を9年間であること、最初の6年間は小学校等に、残りの3年間は中学校等に通わせることについて規定しています。

  • 日本国憲法第26条第1項 すべて国民は、法律の定めるところにより、その能力に応じて、ひとしく教育を受ける権利を有する。
  • 日本国憲法第26条第2項 すべて国民は、法律の定めるところにより、その保護する子女に普通教育を受けさせる義務を負ふ。義務教育は、これを無償とする。
  • 教育基本法第5条第1項 国民は、その保護する子に、別に法律で定めるところにより、普通教育を受けさせる義務を負う。
  • 学校教育法第16条 保護者(中略)は、次条に定めるところにより、子に九年の普通教育を受けさせる義務を負う。
  • 学校教育法第17条第1項 保護者は、子の満六歳に達した日の翌日以後における最初の学年の初めから、満十二歳に達した日の属する学年の終わりまで、これを小学校、義務教育学校の前期課程又は特別支援学校の小学部に就学させる義務を負う。(以下略)
  • 学校教育法第17条第2項 保護者は、子が小学校の課程、義務教育学校の前期課程又は特別支援学校の小学部の課程を修了した日の翌日以後における最初の学年の初めから、満十五歳に達した日の属する学年の終わりまで、これを中学校、義務教育学校の後期課程、中等教育学校の前期課程又は特別支援学校の中学部に就学させる義務を負う。

(出典)日本国憲法教育基本法学校教育法より数値の表記を一部変更するなどして引用

義務教育の目的

義務教育の目的は教育基本法において「各個人の有する能力を伸ばしつつ社会において自立的に生きる基礎を培い、また、国家及び社会の形成者として必要とされる基本的な資質を養う」とされています。

義務教育を受けるのは国民の権利でもあり義務でもありますが、義務教育は子どもが社会に出て幸せに暮らしていけるように、基礎的な能力の育成、人格の形成を行うものです。十分な教育を受けなければ、働いてお金を稼ぐこともままなりませんし、社会のルールに基づいて日々の生活を送ることが満足にできなくなります。

また、他人との人間関係を築いたり、家族を形成したりすることも上手くいきません。義務教育は、人間として幸せに生きていくために最低限必要な能力や資質を育てるものなのです。

教育基本法第5条第2項 義務教育として行われる普通教育は、各個人の有する能力を伸ばしつつ社会において自立的に生きる基礎を培い、また、国家及び社会の形成者として必要とされる基本的な資質を養うことを目的として行われるものとする。

(出典)教育基本法より引用

義務教育で学ぶ内容

義務教育は9年間の普通教育であるとされています。普通教育とは、社会で自立して生きるために必要な基礎を培い、国家・社会を形成する人として必要とされる基礎的な資質を養うものであるとされています。要は、社会で生きていくために最低限必要となるような基礎的、基本的、一般的なことを学ぶということになります。

普通教育と異なる概念としては、高等教育、専門教育、職業教育などが挙げられます。

学校教育法においては普通教育の目標が掲げられていますが、小学校や中学校における授業内容としては国語、社会、算数・数学、理科、音楽、図画工作、美術、体育・保健体育、技術、家庭、道徳、外国語、総合的な学習、特別活動などを挙げることができます。

一方で、普通教育に対応する概念である専門教育の教科の例としては、農業、工業、商業、水産、看護、福祉などを挙げることができます。

  • 学校教育法第21条 義務教育として行われる普通教育は、教育基本法(平成18年法律第120号)第5条第2項に規定する目的を実現するため、次に掲げる目標を達成するよう行われるものとする。
  • 一 学校内外における社会的活動を促進し、自主、自律及び協同の精神、規範意識、公正な判断力並びに公共の精神に基づき主体的に社会の形成に参画し、その発展に寄与する態度を養うこと。
  • 二 学校内外における自然体験活動を促進し、生命及び自然を尊重する精神並びに環境の保全に寄与する態度を養うこと。
  • 三 我が国と郷土の現状と歴史について、正しい理解に導き、伝統と文化を尊重し、それらをはぐくんできた我が国と郷土を愛する態度を養うとともに、進んで外国の文化の理解を通じて、他国を尊重し、国際社会の平和と発展に寄与する態度を養うこと。
  • 四 家族と家庭の役割、生活に必要な衣、食、住、情報、産業その他の事項について基礎的な理解と技能を養うこと。
  • 五 読書に親しませ、生活に必要な国語を正しく理解し、使用する基礎的な能力を養うこと。
  • 六 生活に必要な数量的な関係を正しく理解し、処理する基礎的な能力を養うこと。
  • 七 生活にかかわる自然現象について、観察及び実験を通じて、科学的に理解し、処理する基礎的な能力を養うこと。
  • 八 健康、安全で幸福な生活のために必要な習慣を養うとともに、運動を通じて体力を養い、心身の調和的発達を図ること。
  • 九 生活を明るく豊かにする音楽、美術、文芸その他の芸術について基礎的な理解と技能を養うこと。
  • 十 職業についての基礎的な知識と技能、勤労を重んずる態度及び個性に応じて将来の進路を選択する能力を養うこと。

(出典)学校教育法より数値の表記を一部変更するなどして引用

義務教育を受けさせる学校

子の保護者は、子が満6歳になってから最初に訪れる学年の初めから満12歳到達後の学年の終わりまでは小学校、義務教育学校の前期課程、特別支援学校の小学部のいずれかに就学させる義務があります(初等教育を受けさせる義務)。

そして、子が小学校、義務教育学校の前期課程、特別支援学校の小学部の課程を修了した日の翌日以降の最初の学年の初めから、満15歳到達後の学年の終わりまでは、保護者は子を中学校、義務教育学校の後期課程、中等教育学校の前期課程、特別支援学校の中学部のいずれかに通わせる義務があります(前期中等教育を受けさせる義務)。

日本国憲法、教育基本法、学校教育法に定められた義務教育を受ける学校は、小学校、義務教育学校、中学校、中等教育学校の前期課程、特別支援学校の小学部と中学部となります。これらの学校以外の類似する教育を行う教育施設に通っても義務教育を受けさせる義務をはたしていることにはなりません。

義務教育で入学が指定されるのは市町村の公立の学校

義務教育を受ける学校として指定されるのは、市町村による公立の学校となります。視覚障害者、聴覚障害者、知的障害者、肢体不自由者又は病弱者(身体虚弱者を含む)などであるため特別支援学校に通うことになる人を除いて、公立の通うべき小学校、義務教育学校、中学校が指定されることになります。

義務教育学校とは、義務教育を9年間一貫して行う学校で、小学校と中学校を一つの学校にした形の学校となります。小中一貫教育を行う1つの学校ということになります。

ただし、公立の中学校のうち、中高一貫教育を行う併設型中学校は義務教育として通う学校には指定されないことになっていて、学力検査を行わないものの何らかの方法によって入学者の選抜・決定が行われることになっています。

国立や私立の学校を希望する場合は、国立や私立の学校の入学許可を得て、市町村の教育委員会にその旨を届出する必要があります。基本的には公立の学校に通うことになっていて、そうでない場合は手続きが必要という形になります。

なお、入学期日の通知は学年が始まる2か月前までに行われることになっています。

義務教育では授業料と教科書が無料

義務教育は国民の権利でもあり、義務でもあるため、経済的な要因によって義務教育が受けられないことがないように、日本国憲法第26条第2項において、「義務教育は、これを無償とする」とされています。この無償が意味するところは、授業料が無償であるということであると解されています。そのため、授業料以外の費用は各家庭が負担する必要があります。

ただし、教科書については教科書無料措置法等において義務教育段階においては無償で給付されることになっています。つまり、義務教育を受けている間は授業料と教科書は無料なのです。

なお、私立の小学校、中学校、義務教育学校、中等教育学校(前期課程)、特別支援学校(小学部・中学部)については、自ら選択して私立を選択していることを踏まえて、授業料を徴収しても問題がないとされています。そのため通常は授業料が徴収されます。一方で、教科書については無償で給付されます。

また、国立の小学校、中学校等については、授業料は無償となっています。国立と公立は授業料・教科書が無料、私立は教科書が無料ということになります。

  • 教育基本法第5条第4項 国又は地方公共団体の設置する学校における義務教育については、授業料を徴収しない。
  • 教科書無償措置法第3条 国は、毎年度、義務教育諸学校の児童及び生徒が各学年の課程において使用する教科用図書で(中略)採択されたものを購入し、義務教育諸学校の設置者に無償で給付するものとする。
  • 教科書無償措置法第2条第1項 この法律において「義務教育諸学校」とは、学校教育法(昭和22年法律第26号)に規定する小学校、中学校、義務教育学校、中等教育学校の前期課程並びに特別支援学校の小学部及び中学部をいう。

(出典)教育基本法義務教育諸学校の教科用図書の無償措置に関する法律(教科書無償措置法)より数値の表記を一部変更するなどして引用

まとめ

  • 日本の義務教育は普通教育を9年間受けることを意味します。最初の6年間は小学校等に、残りの3年間は中学校等に通うこととされています。
  • 義務教育における普通教育とは、社会で生きていくための基本的な内容で、国語、算数・数学、理科、社会などの教科の勉強などを通じて行われます。義務教育は社会で幸せに生きていくために最低限必要な能力・素養を育てるために行われます。

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【義務教育とは何か・義務教育の目的や内容の記事は終わりです】

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