生活に役立つお金の知識と情報です。
※本サイトは広告を掲載しています。

理系と文系のメリットとデメリットや収入・選び方

記事作成日:2019年4月13日

理系と文系のメリットとデメリットについてです。理系を選ぶと科学分野での専門性が身に就きやすく就職と結びつけやすい、文系の職業も選べるというメリットがある一方、文系は大学時代に時間を作りやすい、数学や物理が苦手でも大丈夫といったメリットがあります。しかし、理系文系の選択は、メリット・デメリット以上に、自分が何を学びたいか、どんなことに関心があるかといったことを選択の基準にした方が良いと考えられます。

なお、理系か文系かの選択と収入の関係については、医師や弁護士など高収入の職業に就く場合、中央省庁の官僚になる場合などを除けば重要な差は生じないと考えられます。企業規模、業種、職種、出世の状況など理系・文系以外の要素の方が収入を左右すると考えられるためです。

スポンサーリンク

理系のメリット

理系のメリットは、専門分野での就職がしやすい、研究のスキルが身につく、学部段階であれば文系の就職先も選ぶことができるということがあります。

専門分野での就職がしやすい

理系の場合、身に付けた専門性を活かせる場合は就職がしやすい傾向があります。専門分野と完全に同一ではなくても近い分野の場合には基礎的な知識が身についているはずですし、研究に関するスキルが身についているはずであるため、採用されやすい場合があるのです。

研究のスキルが身につく

理系は学部生の後半位から研究室に所属して研究を行うことになります。そのため、研究者としてやっていくための基本的な専門知識や文献調査、実験、機器の操作、分析、資料作成、論文作成、発表など研究のスキルが身につくことになります。研究系の仕事に就きたい場合には役に立ちます。

学部の段階なら広い就職先を選べる

理系の場合は学部卒業の段階であれば、理系の就職先も文系の就職先も選ぶことができるため、学部卒業の段階では文系よりも就職の幅が広い傾向があります。文系に進んでいた人が理系の就職先を目指すよりも、理系の人が文系の就職先を目指す方が難易度が低いのです。

理系のデメリット

理系のデメリットは、数学ができる必要がある、時間の拘束が長い、私立理系の学費が高いなどが挙げられます。

数学や理科ができる必要がある

理系の学部や研究科に進むのであれば、多くの場合数学や理科(自然科学に関する分野、特に物理や化学)がある程度できる必要があります。もちろん、理系の学部・研究科でも数学や理科の知識がほとんど必要がない場合もありますが、工学部などは数学や物理の高度な知識が求められることがほとんどです。数学や物理が苦手な場合は、理系の学部や研究科は向いていない場合があります。生物学関係であれば数学の知識はそれほど求められない場合があります。

勉強や研究による時間の拘束が長い

理系の場合、基本的に学部生の後半は研究室に所属して研究を行うため、専門分野の勉強や研究のため拘束時間が長くなりがちです。そのため、サークルやアルバイトをしづらい、自分の趣味や人付き合いの時間を確保しづらい、就職活動がしづらいといったような場合があります。

私立の理系は学費が高い傾向

私立の場合、理系の学部・研究科の場合は、文系の学部・研究科よりも学費が高い傾向があります。理系では実験・実習・研究活動が多くなりますが、設備や器具などが必要となるため、学費もその分だけ高くなる傾向があるのです。

大学院に進むと専門以外の就職の幅が狭まることがある

理系の場合は専門性を高めるため大学院に進学することが比較的よくあります。大学院に進むと専門性が高まる一方で、専門以外の就職の幅が狭まることがあります。もちろん、専門以外の分野でも就職は可能なのですが、専門に近い分野の方が就職しやすいのです。

文系のメリット

文系のメリットは私立の文系は私立の理系よりも学費が安い傾向がある、数学や理科(物理など)が苦手でも大丈夫、比較的時間があるといったことがあります。

私立の文系は理系よりも学費が安い傾向

私立の文系学部・研究科は私立の理系学部・研究科よりも学費が安い傾向があります。私立の大学や大学院に進学する場合は、理系よりも文系の方が金銭的負担が軽くなります。文系は理系と違って実験・実習・研究活動が少なくなるため、設備や器具などがあまり必要ではなく、その分だけ学費が安くなるのです。

数学や理科(物理)が苦手でも大丈夫

文系の学部・研究科では数学や理科(自然科学の分野、特に物理や化学)が苦手でもあまり問題はありません。もちろん、経済学などでは微分の考え方などが必要になるため数学はできた方が良いのですが、どうしても数学が苦手であるという場合は、数学とは関わりが薄い分野を学ぶことでもなんとかなります。

比較的時間がある

文系の場合は理系と比べて実験や研究活動への従事が少ないか無いため比較的時間の自由があると言えます。そのため、アルバイトやサークル活動を充実させやすかったり、自分の時間を持ちやすかったり、人付き合いをしやすかったりします。学業以外の活動も充実させやすいのです。

文系のデメリット

文系のデメリットは、理系の就職先を選びづらい、大学院に進学すると就職活動が難しくなることがある、などがあります。

理系の就職先を選びづらくなる

文系の学部を卒業する場合、理系の就職先は入りづらくなってしまうため、選択しづらくなってしまいます。求人で理系を求めている場合は、何らかの専門知識や研究に関する技能を要求していることも多いため、文系の人は選考で不利になってしまう場合があるためです。もちろん、理系の就職先に興味がない場合は、関係ないデメリットになります。

大学院に進学すると職業選択の幅が狭まる

文系は大学院に進学すると就職の難易度が上がってしまうことに注意が必要です。理系の場合、大学院への進学は修士課程(博士課程の前期課程)までであれば就職の面でデメリットになることは基本的になく(むしろメリットになることも多い)ですが、文系の場合、大学院に進学すると就職がしづらくなり、職業選択の幅が一気に狭まってしまうことがあります。もちろん、就職はできるのですが、苦労する可能性が高まってしまうのです。日本の企業は文系の大学院生を評価しない場合があるのです。

就職活動で専門性のアピールが難しい場合がある

理系・文系に限らず学ぶ分野によっては専門性と就職を結び付けづらい場合がありますが、特に文系の場合は理系よりも専門性のアピールが難しい場合があります。そのため、就職がしやすい景気情勢であればあまり気にしなくても良いのですが、景気が悪い場合には就職活動でのアピールに苦労する場合があります。

理系・文系の選択と収入

理系と文系のどちらの方が収入が多いかということが話題になることがありますが、収入の水準は、企業規模、業種、職種、出世の状況などの要素が重要となり理系・文系それぞれの中でも差が大きいため、どちらが良いかということは一概には言い難い面があります。例えば、理系である医師は高収入ですが、理系になったからと言って医者になる訳ではなく医師よりもかなり低い仕事に就く可能性もあります。

起業をする場合や通常の会社員として働く場合には理系か文系かによる収入の差はそれほど重要ではないと考えます。どちらかと言えば、文理選択よりも自分が将来したいと思う仕事に関係する分野かどうか、自分が学びたいと思うことかといったことの方が重要であると考えられます。その上で、収入の水準が高い仕事に就く、仕事で成果を出して収入を上げていくということが大切だと考えられます。

理系・文系の選択で、やりたくもないことを選んで学んだとしても学ぶ意欲は高まりませんし、仕事とあまり関係ないことを学ぶのであれば収入との関係性は薄まってしまいます。そのため、理系と文系で収入はどちらが有利かということを考えるよりも、自分が学びたいこと、将来仕事でやりたいことを学べばよいと考えます。

もちろん、医師や弁護士など特定の高収入の職業を希望する場合には理系文系の選択は重要ですし、中央省庁の官僚として出世する場合は文系の法学部が有利であるなど、希望する職業によって理系か文系かの選択が重要になる場合はあります。しかし、一般的には収入の高い低いは理系か文系かで決まるわけではありません。

また、今、特定の学部の卒業生の収入が高かったとしても将来も同じとは限らないことに注意が必要です。中長期的には収入は社会や産業の動向にもよっても変化しますし、日本で働く場合は日本の産業はどの分野で競争力があるかということにも左右されます。そのため、単純に理系か文系かだけで収入の高低を議論するのは難しいと考えられます。

理系と文系の選び方

理系か文系かの選択は自分との相性を優先すべきだと考えられます。もちろん、理系の科目が得意・不得意か文系の科目が得意・不得意ということだけではなく、どんなことに興味・関心があるのか、どういった職業に就きたいのか、といったことが重要になります。

興味がないことを学んでも身に付きませんし、学習意欲も高まりません。自分がやりたいこと、学びたいこと、身に付けたい知識は何かということから理系か文系かを考えていく方が大学で有意義な時間を過ごせる可能性が高まると考えられます。

単純に数学が苦手、物理が苦手だからという理由だけで理系・文系を選ぶと好ましくない結果を生じる可能性があります。文系でも経済学などは数学の知識が必要になりますし、高校や大学の教養レベルの数学であれば今は難しいと感じていても学習の努力次第で何とかなる可能性が高いからです。

理系と文系のメリットやデメリットばかりに目を向けるのではなく、何を学びたいのか、何をしたいのか、という観点からも考えることが大切です。

まとめ

  • 理系の学部のメリットは、専門分野での就職がしやすくなる、研究スキルが身に付く、学部卒業の段階なら文系の就職先も選びやすいといったことがあります。デメリットは、実験・研究で拘束時間が長いことなどがあります。
  • 文系の学部のメリットは、自由になる時間が多い、数学や物理が苦手でも大丈夫といったことなどがあります。デメリットは、理系の就職先を選びづらくなる、就職活動で専門性のアピールが難しくなる場合があることなどがあります。

スポンサーリンク

【理系と文系のメリットとデメリットや収入・選び方の記事は終わりです】

「貯金と家計|お金を貯める」のページに戻る



SNSでシェア・ブックマーク・後で読む

Twitter Facebook LINE はてな Pocket
最近よく読まれているページ
家計・節約のおすすめページ

ページの先頭へ