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大学を中退(退学)して辞める理由

記事作成日:2017年11月28日

大学の中退理由についてです。大学を途中で退学して辞める理由としては、学費の負担に耐えられなくなる経済的な理由のほか、別の大学などに入るための転学、単位が取れないなどの学業不振、働くための就職が挙げられます。経済的な理由については、大学の4年間での学費や生活費の負担は相当なものになるため、入学前に大学の間の学費や生活費をどうするか計画的に備えておく必要があります。

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大学を中退(退学)して辞める理由の統計

文部科学省の学生の中途退学や休学等の状況についてによると、大学の学部生(短大含む)の中退(退学)理由、辞める理由は、国立、公立、私立別で次のようになっています。

国立、公立、私立を問わず「その他」の理由が多くなっていますが、「その他」を除くと全体では、経済的理由、転学、学業不振、病気・けが・死亡、学校生活不適応の順になっていて、海外留学は極めて低い割合となっています。

大学を中退(退学)して辞める理由(2012年度)
国立公立私立合計
学業不振18.6%12.2%15.0%15.3%
学校生活不適応1.9%3.8%5.1%4.8%
就職10.9%13.4%12.2%12.1%
転学18.4%19.4%16.1%16.4%
海外留学0.3%0.8%0.7%0.7%
病気・けが・死亡6.4%6.9%5.8%5.9%
経済的理由13.7%10.9%23.1%22.1%
その他29.8%32.5%21.9%22.8%
合計100.0%100.0%100.0%100.0%

(注)短大が含まれます。高専は除いています。国立・公立・私立・合計の各列は列全体(上下)を足すと100%となるように作成しています。

(出典)文部科学省の学生の中途退学や休学等の状況についてを基にfromportal.comの担当者が加工して作成

大学を中退する理由として経済的理由が多い

大学を中退して辞める理由としては経済的理由がの割合が多くなっています。大学の4年間続く授業料や書籍代などの学費はかなりの負担になります。ちゃんと勉強しようとすればするほど、書籍代などがかかってくるため、経済的な負担に耐えられなくなる場合があります。また、4年間の生活費も負担となります。特に親元を離れて一人暮らしをする場合には生活費の負担も大きくなります。

奨学金を借りて学費や生活費にあてる場合もありますが、貸与型の奨学金は借り過ぎてしまうと卒業後の負担になってしまいます。親が教育ローンを借りる場合は親の負担になります。

国立、公立、私立別に見ると、経済的理由の割合は私立で最も多くなっていて中退理由の2割を超えています。一方、国立や公立は私立よりも低くなっています。

私立の方が経済的負担を感じやすいため、私立大学に通う場合には学費や生活費をどうやって準備しておくのか大学入学前に計画しておくことが大切です。

大学中退の理由として転学も多い

大学を中退する理由として転学も多くなっています。転学とは別の大学などに入り直す、編入することですが、例えば仮面浪人をしていて希望する大学に受かったので中退して希望していた大学に入り直すということが考えられます。

そのほか、学びたいことが別にできたので学べる大学に入り直すといったようなことも考えられます。大学の雰囲気が合わないため、他の大学に入り直すということもあります。

合わないと感じたら、大学を中退して辞めて他の大学に入り直すことは意義があることです。しかし、時間や手間が余分にかかってしまうことになるため、避けられるのであれば避けた方が良いです。入学前に大学の学部や学科、学ぶ内容、大学の雰囲気について良く調べ希望と現実の不一致≪ミスマッチ)がなるべく起きないように準備することが大切です。

学業不振で大学を退学する人も多い

大学の中退理由として学業不振も退学理由の中で比較的大きな割合となっています。大学は学ぶ場なので、学業が上手くいかなければ退学となってしまうことがあります。

大学で学ぶ内容が高度過ぎて付いていけなかった、単位を落としてしまった、出席日数が足りなかった、論文が書けなかったなどということになりますが、努力不足が原因となることが多いです。

また、大学で学ぶ内容に興味が持てなければ、勉強する意味を見失ってしまうことがあります。大学で学ぶことに意義を見出せなければ、なぜ学ぶんだろうと感じてしまって勉強意欲を失ってしまうことがあります。

大学は学業をする場なので、自分の時間やエネルギーの多くを学業に費やす必要があります。遊び過ぎてしまう、金銭的な余裕がなくアルバイトばかりしている、学業以外のサークルや同好会など大学の活動に夢中になり過ぎてしまう、といったような場合は学業に身が入らない事があります。

大学を中退して就職する人もいる

大学中退で就職する人もいます。大学中退は、実質的に高校卒業と変わらない場合があるため、高校卒業と同程度の評価を受けてしまい、就職活動で不利になってしまうことがあります。一方で、大学中退でもあまり影響がなく働くことができる場合があります。

大学在学中にやりたいことが見つかって、すぐに働きたいと感じるような場合は、大学を中退して働き始めることがあります。起業をするような場合もあると考えられます。

ただし、日本では、高卒と大卒では給与水準や出世などの待遇が大きく変わってくる場合があります。一般の民間企業に就職するのであれば、大学を卒業してからの方が希望する就職先で働ける可能性が高くなります。大学は卒業できるのであれば卒業した方が選択肢が広がります。

大学で勉強している時間がもったいないと感じてしまうこともあるかもしれませんが、中退と比べると大学を卒業したということは、案外社会で評価されるため、辞めてしまうことがもったいない場合もあります。

病気やけがなどで大学を辞めることもある

大学の退学理由として、病気・けが・死亡も一定割合存在します。やむを得ない病気やけがなどであれば仕方がない面もありますが、大学生活に馴染めずに精神的に追い詰められてしまい学業が続けられなくなることもあります。

大学での学生生活に適応できず退学することも

大学での学生生活は高校までの学生生活とは大きく違っていて、自由な度合いが高まりますが、受け身の姿勢ではなく、能動的に取り組むことが求められるようになります。

1人暮らしをする場合には、経済的には親の支援を受けるとしても、自分で生活していくことになりますが、家事が上手くいかず生活が乱れてしまうこともあります。

その他の大学の中退理由

大学を辞める理由として経済的理由や就職、学業不振などに当てはまらない「その他」の理由も割合が多くなっています。

大学を辞める理由は人それぞれかもしれませんが、就職以外で他にやりたいことができた、大学に行く意味が分からなくなったあるいは興味がなくなったから辞めてしまった、家庭の事情で辞めざるを得なかった、自分探しがしたくなった、結婚や妊娠などが考えられます。

大学を中退しないために

もし、本当にやりたいことがあって、大学に在学し続けるのではなく、今すぐしたい、というのであれば、大学を中退した方が時間を効率的に使えることができる場合があります。

しかし、衝動的に大学を辞めてしまって、その後の人生で苦労が増してしまうこともあります。大学を辞めたいと考える場合には、衝動的に辞めていないか、退学してから何をするか明確になっているか、怠けているだけではないかを一度立ち止まって考えておくことが大切です。

経済的な理由で退学に追い込まれてしまう場合には、在学中の教育費負担について見通しが甘かった、あるいは考えてなかったということも考えられます。お金がなくても大学に通いたいという場合には、自分が奨学金を借りる、親が教育ローンを借りる、祖父母などの親族に援助をお願いする、アルバイトで学費の足しにする、などが考えられます。

学費の目途が立たないまま大学に入学しても中退に追い込まれてしまう可能性があるため、本当に金銭的に苦しいのであれば、一度働いてお金を貯めてから大学に入学する、働きながら夜間や通信などで通える大学に通うという選択肢もないわけではありません。

学業の不振は、自らの努力で解決できることが多いため、中退に追い込まれないよう学業に取り組むことが大切です。通常の努力をしていれば、日本の大学を卒業することはそれほど難しくないため、大学生は学ぶことが仕事だと考えて、学業に取り組むことが必要です。

まとめ

  • 大学を途中で退学して辞める理由としては、学費の負担に耐えられなくなる経済的な理由のほか、別の大学などに入るための転学、単位が取れないなどの学業不振、働くための就職などがあります。また、経済的理由や就職、学業不振などに当てはまらない「その他」の理由も割合が多くなっています。他にやりたいことができた、大学に行きたくなくなった、自分探しがしたくなった、などで大学を辞めてしまうことが考えられます。
  • 大学を経済的な理由で中退しないために大学4年間の学費をどうやって用意するのか事前に考えておくことが大切です。奨学金や教育ローン、アルバイトなどお金をどうやって準備するのか、入学前にきちんと考えておくことが大切です。

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【大学を中退(退学)して辞める理由の記事は終わりです】

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