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別科とは・別科の特徴やメリットとデメリット

記事作成日:2018年7月17日

別科とは本来の課程(いわゆる本科)とは別に、本科よりも短い期間で簡易的に特別な技能教育を行う課程です。学校教育法において制度上別科を置くことができるのは高等学校、中等教育学校(後期課程)、特別支援学校、大学(短期大学を含む)です。制度上置くことができても、実際に別科が置かれているとは限りません。比較的多くの別科が置かれているのは大学・短期大学です。

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別科の特徴

別科の特徴についてです。

短期間の課程

別科は本来の課程(いわゆる本科)よりも短い期間の課程となります。学校教育法では1年以上と定められていて、本科よりも短期間のカリキュラムとなっています。

簡易な程度の教育

別科は本科よりは簡易な程度の教育が行われます。本科とは同じではなく、期間が短いことからも分かるように本科よりも簡易的なカリキュラムとなっています。

特別な技能教育

別科は本科とは異なり特別な技能教育を行う役割があります。別科は留学生向けの日本語取得を目的とした留学生別科が多くみられますが、他にも養護教諭1種免許状の取得、助産師の国家試験受験資格の取得など資格の取得を目的とした別科、農学系(農業)の技能取得を目的とした別科、音楽技能の取得を目的とした別科、理容・美容の技能を目的とした別科があります。

学位は取得できない

別科を修了すると修了証書などが発行されますが、学士などの学位を取得することはできません。あくまで別科の修了なのです。

別科のメリットとデメリット

別科は特定の学びの目的があって別科の課程が目的と一致している場合に意味があります。例えば、特定の資格が必要(養護教諭1種免許状など)といった場合や、留学生が短期間学びたいという場合には学びの選択肢となることがメリットです。

しかし、別科を修了しても学位が得られるわけではなく、別科の認知度も低いため一般的には別科の修了はそれほど評価されないと考えられることがデメリットです。

別科が置かれるのは高等学校、中等教育学校(後期課程)、特別支援学校、大学(短期大学を含む)

別科は制度上、高等学校、中等教育学校(後期課程)、特別支援学校、大学(短期大学を含む)に置くことができるとされています。ただし、制度上置くことができても、実際に置かれているとは限りません。専門学校など多様な学びの選択肢がある中で、実態としてそれほど別科の需要が高くないと考えられます。

高等学校の規定

高等学校では別科を置くことができるとされていますが、実際に置かれている例は限られています。

学校教育法第58条第1項 高等学校には、専攻科及び別科を置くことができる。

学校教育法第58条第3項 高等学校の別科は、前条に規定する入学資格を有する者に対して、簡易な程度において、特別の技能教育を施すことを目的とし、その修業年限は、一年以上とする。

(出典)学校教育法より引用

中等教育学校(後期課程)の別科の規定

中等教育学校の後期課程は高等学校に相当しますが、高等学校と同様に別科を置くことができると定められています。制度上は別科を置くことができますが、実際に別科が置かれるかどうかは別問題です。

学校教育法第70条第1項 (略)第58条(略)の規定は中等教育学校の後期課程に(略)準用する。(略)

(出典)学校教育法より一部を省略して引用

特別支援学校の別科の規定

特別支援学校においても制度上別科を置くことができます。ただし、実際に置かれるかどうかは別問題です。別科を置く場合は高等学校に相当する高等部に置かれると考えられます。

学校教育法第82条 (略)第56条から第60条までの規定は特別支援学校に(略)準用する。

(出典)学校教育法より一部を省略して引用

大学と短期大学の別科の規定

大学には学部の他に別科を置くことができます。

学校教育法第91条第1項 大学には、専攻科及び別科を置くことができる。

学校教育法第91条第3項 大学の別科は、前条第一項に規定する入学資格を有する者に対して、簡易な程度において、特別の技能教育を施すことを目的とし、その修業年限は、一年以上とする。

(出典)学校教育法より引用

短期大学の別科の規定

短期大学は学校教育法では大学に含まれていて、別科を置くことが禁止されている規定がないため、短期大学ではない大学と同様に別科を置くことができます。なお、短期大学は大学院を置くことができないと規定されています(そのため、特別の禁止の規定がない別科は禁止されていないと解釈することができます)。

学校教育法第108条第1項 大学は、第83条第1項に規定する目的に代えて、深く専門の学芸を教授研究し、職業又は実際生活に必要な能力を育成することを主な目的とすることができる。

学校教育法第108条第2項 前項に規定する目的をその目的とする大学は、第87条第1項の規定にかかわらず、その修業年限を二年又は三年とする。

学校教育法第108条第3項 前項の大学は、短期大学と称する。

学校教育法第108条第8項 第97条の規定は、第2項の大学については適用しない。

学校教育法第97条 大学には、大学院を置くことができる。

(出典)学校教育法より引用

まとめ

  • 別科とは、本来の課程(いわゆる本科)とは別に置かれる課程で、短期間、簡易に、特別の技能教育を行うことが特徴です。
  • 別科には、日本への留学生を対象とした日本語教育を目的とする別科が多くあるほか、特定の資格取得を目的とした別科、農業系の技能取得を目的とした別科などがあります。

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【別科とは・別科の特徴やメリットとデメリットの記事は終わりです】

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