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冠婚葬祭互助会の利用率と注意点について

記事作成日:2016年10月27日

婚礼や葬儀で利用されることがある冠婚葬祭互助会の利用率・割合と利用する場合の注意点についてです。冠婚葬祭互助会は婚礼や葬儀のために前もって分割でお金を払って、必要になったら婚礼や葬儀のサービスの提供を受ける仕組みで、特に葬儀で多く利用されています。望むプランがあるかどうか、高額なプランになっていないか、解約の条件や手続きはどうなっているかなどを慎重に検討しましょう。

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冠婚葬祭互助会とは

冠婚葬祭互助会とは、掛け金として毎月一定の金額を前払い金として積み立てて、積み立てたお金で婚礼や葬儀の役務(サービス)の提供を受ける仕組みです。婚礼や葬儀の費用の一部あるいは全額の分割前払いと考えると分かりやすいです。婚礼や葬儀以外の用途にも積み立てたお金が使える場合があります。

冠婚葬祭互助会の利用率について

冠婚葬祭互助会による挙式・披露宴や葬儀の取扱件数は経済産業省の特定サービス産業実態調査で調査対象となっているため、同統計調査のデータから利用状況を推測することができます。

婚礼での冠婚葬祭互助会の利用率・割合

経済産業省の「平成27年特定サービス産業実態調査」によると、冠婚葬祭業が主たる業務となっている事業所が取り扱った2014年の年間の挙式・披露宴取扱件数(一部回答に期間のずれがある可能性があります)は156,764件で、冠婚葬祭互助会が活用された件数は17,258件となっています。冠婚葬祭業が主たる業務の事業所での冠婚葬祭互助会の婚礼での利用割合は約11%ということになります。

しかし、厚生労働省の「平成26年(2014)人口動態統計(確定数)の概況」によると、2014年の婚姻数は643,749件なので、特定サービス産業実態調査の結果にはホテルやレストランなど冠婚葬祭業が主たる業務でない業種などの分が相当数含まれていないことを考慮すると、全体における婚礼での冠婚葬祭互助会の利用割合では低下し1割以下になるとみられます。

葬儀での冠婚葬祭互助会の利用率・割合

経済産業省の「平成27年特定サービス産業実態調査」によると、冠婚葬祭業が主たる業務となっている事業所が取り扱った2014年の年間の葬儀取扱件数(一部回答に期間のずれがある可能性があります)は1,201,341件で、冠婚葬祭互助会が活用された件数は241,613件となっています。冠婚葬祭業が主たる業務の事業所での冠婚葬祭互助会の葬儀での利用割合は約20%ということになります。

なお、厚生労働省の「平成26年(2014)人口動態統計(確定数)の概況」によると、2014年の死亡数は1,273,004人なので、婚礼とは違い、経済産業省の特定サービス産業実態調査の葬儀取り扱い件数は死亡数にかなり近いため、全体での冠婚葬祭互助会の葬儀での利用割合は20%程度になるとみられ、比較的多く利用されていることが分かります。

冠婚葬祭互助会を利用する場合の注意点

運営が健全か可能な範囲で調べる

冠婚総葬祭互助会は民間で運営されているため、運営が成り立たなくなり行き詰ってしまうこともあります。開示されている情報に頼らざるを得ませんが、会員が急に減少していないか、トラブルなどが相次いでいないかどうか、口コミや評判は悪くないかなど、出来る範囲で調べておきましょう。

ただし、互助会の運営状況を調べる事については、個人では限界もあるということも意識しておきましょう。互助会にお金を前払いすることには破綻リスクがあるのです。

冠婚葬祭互助会はお金を拘束してしまう

冠婚葬祭互助会には毎月掛け金として一定の金額を前払い金として支払って積み立てていきます。積み立てたお金は婚礼や葬儀に利用することができますが、別の用途に流用することは難しくなり、お金が拘束されてしまいます。

他のことでお金を使いたいと思っても自由に使うことができなくなります。また、別のプランで婚礼や葬儀を行いたいと思っても、解約までに手間がかかる場合もあります。冠婚葬祭互助会に支払うお金は分割の前払い金であることに気を付けましょう。

複数の業者から見積もりを取り比較する

冠婚葬祭互助会を利用しようという場合には、1つの業者から話を聞いて決めるのではなく、複数の業者から話を聞き、見積もりを取った上で、選ぶことが重要です。互助会に入ることを前提とするのではなく、互助会に入らない場合はどうなるのかという視点も持った上で検討することが必要です。

互助会ありきで考えていると、互助会に入らないで自分や家族が望むような婚礼・葬儀ができる可能性を潰してしまう可能性があるからです。

互助会が用意する婚礼や葬儀のプランの内容・費用を確認する

冠婚葬祭互助会に入るのであれば、提供される予定の婚礼や葬儀のプランの内容について十分確認することが必要です。自分あるいは家族が望むような内容になっているか、不要なものが含まれていないか、華美・贅沢になっていないかなどプラン内容が自分に合っているか確認する必要があります。

また、掛け金で積み立てたお金で婚礼や葬儀ができるのか、追加料金が必要になるのはどのような場合でいくら位になるのか、プランに含まれていないもので必要なものはないか、そもそも割高なプランではないかなど金銭面やプランに含まれるもの・含まれないものの確認も重要です。

割安と言っても金額が高くなることがある

冠婚葬祭互助会に入ることで、割安に婚礼や葬儀ができる場合がありますが、安くなるとは言っても元々高額のプランである場合には、割安になっても金額自体は高いことがあります。最初から簡素なプランを選んだ方が費用を抑えられる場合があります。

互助会のプランでは高額な内容が用意されていることが多く、割安だとは言っても支払金額が膨らんでしまうことがあるのです。望んでいる内容に合っているのか、華美でないのかなどについてよく確認しましょう。

気が変わることがあることに注意する

冠婚葬祭互助会で問題になるのは、加入して会員になって掛け金を支払う時期と、サービスの提供を受ける時期がずれているということです。婚礼の場合は比較的時間をおかずにサービスの提供を受けることも多いかもしれませんが、葬儀の場合は長寿を全うすることになると、利用するのが長期間先になることもあります。

時間が経過すると、住まいが変わっているかもしれませんし、葬儀などに対する考え方や世間の風潮も変わってきているかもしれません。

解約条件について確認する

契約の基本ですが、冠婚葬祭互助会を利用しようとする場合には、必ず解約の条件や解約手順について確認しましょう。また、できれば移籍についても確認しておくようにしましょう。

また解約の手続きや条件について事前に確認していても、実際に解約しようとすると強く説得を受けたり、思ったように手続きが進まなかったりすることがあるので注意しましょう。

まとめ

  • 冠婚葬祭互助会は婚礼や葬儀の利用料金の全部または一部を分割で前払いする仕組みです。
  • 冠婚葬祭互助会を利用する前に、望むプランがあるかどうか、高額なプランになっていないか、解約の条件や手続きはどうなっているかなどを慎重に検討しましょう。

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【冠婚葬祭互助会の利用率と注意点についての記事は終わりです】

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