ボーナスを使って毎月の赤字の補填をするのをやめる方法
記事作成日:2018年11月14日
毎月の家計の収支が赤字になってしまい、ボーナスをつかって赤字の補填をするようなことがあります。ボーナスで結果的には黒字になるのであれば、問題はないと考えるかもしれませんが、ボーナスは毎月の給与よりも不安定なので、ボーナスに頼った家計のやりくりをしていると、ボーナスが減額されたり、なくなったりした時に困ることになります。そもそも、毎月の家計が赤字というぎりぎりのやりくりは望ましくありません。
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なぜボーナスで赤字の補填をする家計がまずいのか
毎月の給与であっても、ボーナス(賞与)であっても同じお金なので、毎月の給与とボーナスを合わせて家計の収支のバランスがとれていればいいじゃないかと思うかもしれません。しかし、ボーナス(賞与)は、毎月の給与よりも確実性が低いため、ボーナスに頼らない家計にしていないとまずいのです。
勤務先で賞与はどんなことがあっても必ず一定額を支給するというような決まりになっていれば別ですが、ほとんどの場合、業績に応じて変動する、人事評価に応じて変動するなど、変動する仕組みになっているはずで、あらかじめ必ず絶対この金額を支給するという保証はされていないことが基本です。また、会社の業績が悪くなれば真っ先にボーナスカットに踏み切る可能性もあるのです。
ボーナスで赤字の補填をしている家計は、ボーナスという不確実なものに依存しているため、ボーナスが少なくなったり、なくなってしまったりした時に困るのです。好景気の時にはボーナスが減るというイメージはあまり湧かないかもしれませんが、不景気になると急にボーナスが減ってしまうことはよくあるのです。
また、ボーナスで赤字の補填をしている家計では、ボーナスが赤字の補填で消えてしまってあまり残らないため、
ボーナス払いもボーナスで赤字の補填をしているのと同じ
住宅ローンのボーナス払い、車のローンのボーナス払い、クレジットカードのボーナス払いなど、定期的な支払いをボーナス時に増額して支払う方法や、ボーナス時まで支払いを猶予してもらうような方法があります。
このようなボーナス払いは、毎月の定期的な支払いでは支払いが難しい、家計を圧迫してしまうため、ボーナス時に負担を回しているという点を考えると、ボーナスで毎月の赤字の補填をしているのと同じことになります。
特に一生に一度の買い物とよく言われる住宅購入では、一生に一度の買い物なんだからと背伸びをしてしまいがちです。しかし、毎月の住宅ローンの支払額を抑えないと家計が苦しくなるため、ボーナス払いを活用して毎月の支払いを少なくすることがあります。毎月の支払いは無理なく行えますが、ボーナス時に多額の支払いとなってしまい、家計に余裕がないということがよくあります。
ローンやクレジットカードでのボーナス時増額払い、ボーナス一括払いは、結局ボーナスが思った通りにもらえなかった時に困るため、使わないようにするのが望ましいです。住宅ローンであれば、ボーナス時の増額払いをしなくても無理なく買える予算の範囲内で物件選びをするべきです。
ボーナスを使って毎月の赤字の補填をするのをやめる方法
ボーナスを使って毎月の赤字の補填をするのをやめるためには、毎月の手取り収入の範囲内に支出が収まるように家計の改善を図ることになります。特別なことではなく、基本的な家計管理を着実に実行するということになります。通常の家計改善と同じように、収入を増やすよりも、支出を減らす方が簡単であるため、まず支出を減らす方法を考えます。そして、収入を増やす余地があれば収入を増やすことを目指します。
ただし、注意点があります。毎月の収入の変動が大きい場合は少なくとも毎月の平均的な手取りの範囲内に支出が収まるようにする、毎月必ず発生する支出だけではなく、3か月よりも長い期間に1度というような低い頻度で定期的に発生する特別支出や、不定期に発生する臨時支出を考慮することが重要です。
- 支出を減らす
- 収入を増やす
- 収入が不安定な場合は平均的な収入に合わせる
- 毎月発生するわけではない特別支出や臨時支出を考慮する
ボーナスで赤字の補填をするのやめるため支出を減らす
ボーナスで赤字の補填をする状態が続いている場合は、家計の収支のバランスが取れていないため、支出を減らすことを考えます。要は節約ですが、まず固定費の見直しをします。節約というと食費の節約というイメージが浮かぶかもしれませんが、大きな支出をしていて、一度減らすとずっと効果が続くことから見直しをします。
例えば、食費の節約はずっと節約の努力を続けなければいけないため手間や時間がかかりますが、家賃の見直しは一度引っ越せば済みますし、電話料金などの見直しも一度契約を見直せば効果は続きます。特に支出額が多い固定的な支出としては住居費(家賃)、自動車関係費、教育費、保険料、通信費があります。節約は、まず固定的な支出の見直しから取り組みます。
そして、贅沢をしていると感じている支出、コンビニでのお菓子やコーヒーなどの細々した支出、自分へのご褒美の支出など変動的な支出で見直せるものがないかを考えます。
家計の状況が良く分かっていない場合は、短期間でも家計簿をつけて、無駄な支出がないか、多すぎる支出がないか確認すると効果的です。
ボーナスで赤字の補填をするのやめるため収入を増やす
家計の収支を改善するためには収入を増やすことも重要ですが、支出を減らすのとは違って収入を増やすのはなかなか難しく、短期間では上手くいかないことがあります。また、転職をして年収を増やすことも考えられますが、転職によって生涯で見た場合の退職金や企業年金が減ってしまう、生涯賃金が減ってしまうことがあるため、転職で目先の収入が増えたとしても、本当に得をしているかどうかは分からないことがあるため気を付ける必要があります。
収入を増やす方法としては、転職をする、副業をする、共働きでない場合は共働きをする、などが考えられます。また、昇給・昇進のために、仕事にしっかりと取り組んで成果を上げるということも重要になります。
勤務日数や時間に応じて収入が変化する場合は、勤務日数や時間を増やすということも考えられますが、過度に残業代に依存すると残業時間への規制が強くなった場合に困る可能性がありますし、健康にとっても望ましくないことがあります。
収入が不安定な場合は平均的な収入に合わせる
毎月勤務する日数や時間数が異なるため基本的な部分の給与が変動する場合、残業代に頼っていて残業時間の増減で毎月の超過勤務手当の変動が大きい場合、歩合制など成果に連動する部分が大きいため毎月の給与が不安定な場合、季節的に収入の波がある仕事についている場合などは収入が不安定になってしまいます。
そのため、計画的にお金を使っていかないと赤字になりがちです。特に収入が多い時のイメージでお金を使っていると、収入が多い月は収支が取れて良いのですが、少ない月に赤字になってしまいます。
毎月の家計のやりくりで赤字を出さないためには、少なくとも毎月の手取りの平均額の範囲内で支出を抑えるようにすることが重要です。赤字になる月もありますが、黒字になる月もあるので、赤字を確実に黒字と相殺していきます。更に慎重な家計管理をするのであれば、収入が一番少ない月でも手取りの範囲内に支出が収まるようにすると望ましいです。ただし、収入が極端に少ない月がある場合には困難な方法です。
毎月発生するわけではない特別支出や臨時支出を考慮する
毎月の収支が赤字になってしまってボーナスで補填が必要になる家計では、毎月発生するわけではないけど定期的に発生する特別支出や、不定期に発生する臨時支出を考慮していないため、赤字に陥っていることがあります。
家賃や光熱水道費、電話料金、食費、日用品費など毎月必ず発生する費用を合計すると毎月の手取り収入を下回っているのに、最終的に赤字に陥っている場合は毎月発生するわけではない支出が原因となっていることがあります。
毎月の収支のバランスがとれているかどうかは、特別支出や臨時支出を考慮して均衡がとれていることが望ましいです。そのためには、毎月発生するわけではないけれど、3か月や4か月に1度、半年に1度、1年に1度といったような頻度で定期的に発生する支出の年間での支払い予定を抑えておく必要があります。特別支出の年間支出計画表を作ってみるのがいいでしょう。
また、不定期に発生する臨時支出に備えるために、困った時のためのお金、予備費を毎月一定額積み立てるようにするなど支出の予定に組み込んでおくことが重要になります。
まとめ
- ボーナスで毎月の赤字の補填をしていると、ボーナスが減ったり、なくなったりした時に困ることになるため、ボーナスに依存しないように家計の改善を図ることが大切です。
- ボーナスで赤字を補填しなくても良くするためには、地道に家計収支の改善を行っていくことが重要です。支出を減らして、収入を増やしていくことが大切です。