プリペイドとポストペイの電子マネーのメリット・デメリット
記事作成日:2016年12月12日
プリペイド型(プリペイド式)とポストペイ型(ポストペイ式)の電子マネーの特徴やメリット・デメリットについてです。プリペイド型の電子マネーは事前入金が必要ですが、入金(チャージ)時と利用(支払い)時でポイントを2回もらえることがあります。一方でポストペイ型の電子マネーは事前の入金が必要ありません。
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プリペイド型の電子マネーの特徴・メリット
前払いのプリペイド型(プリペイド式)の電子マネーの特徴・メリットについてです。
誰でも利用できて審査がない
プリペイド型の電子マネーは、事前に入金して入金した範囲内で利用するため、基本的に誰でも審査なしに使うことができます。使うお金が先に入金されているため、支払い不能ということにならないからです。
入金の範囲でしか使えず使い過ぎを防げる
プリペイド型の電子マネーは入金(チャージ)した範囲でしか使うことができません。そのため、使い過ぎを防ぐことができると言われています。しかし、電子マネー自体は気軽に買い物ができる支払方法のため、細かい少額の買い物が増えてしまう恐れがありますし、チャージの時に意識しないまま必要以上に多額の入金をすると、無駄な買い物が増えてしまうことがあります。
支払いで利用する時ポイントが貯まることも
プリペイド型の電子マネーは支払いで利用する時に、利用金額に応じたポイントが付与される場合があります。電子マネーによってポイントの付与の条件は違っていますが、電子マネーの利用でポイントが貯まるため、支払いが少しだけお得になります。
事前の入金(チャージ)でクレジットカードにポイントが貯まることも
プリペイド型の電子マネーは事前に入金(チャージ)が必要ですが、クレジットカードでチャージをするとクレジットカードでポイントが貯まることがあります。ただし、クレジットカードと電子マネーの組み合わせ方によって貯まる場合と貯まらない場合があるため注意が必要です。
プリペイド型の電子マネーのデメリット
前払いのプリペイド型(プリペイド式)の電子マネーのデメリットについてです。
事前の入金(チャージ)が必要
プリペイド型の電子マネーは事前に入金(チャージ)が必要になります。そのため利用するためには事前に入金(チャージ)しなければいけません。しかし、入金(チャージ)は意外と手間で、残高が足りなくなるたびに毎回入金をしなければいけないのです。オートチャージで残高が足りなくなると自動的に入金されるサービスを利用することもできますが、使い過ぎの恐れがあります。
入金でお金を拘束してしまう
プリペイド型の電子マネーは利用するために事前に入金しておくことが必要になります。電子マネーを利用できるお店は増えていますが、それでも全てのお店で利用できるわけではありません。そのため、電子マネーに一度入金してしまうと、そのお金の利用用途は限られてしまうことになり、お金の自由度を下げることにもなります。
入金したお金は基本的に戻らない
プリペイド型の電子マネーは入金したら、基本的に返金されることはなく、支払いに使うしかなくなってしまいます。一部交通系の電子マネーでは払い戻しされる場合がありますが、一度入金してしまうと、お金には戻ってこないため、入金しすぎてしまうと取り返しがつかないことがあります。手持ちのお金が少ない時には困ることがあるかもしれません。
利用限度額が低め
プリペイド型の電子マネーは、入金できる限度額があり、入金の限度額はクレジットカードなどと比較すると低めに設定されているため、高額の買い物には向いていません。1回あたりでの入金限度額が定められている場合もあります。
また、高額の入金をするとお金の使い道が限られてしまうため、そもそもプリペイド型の電子マネーは高額の入金自体に向かないということもあります。
多額の利用にも向いていない
プリペイド型の電子マネーは、1回あたりの入金限度額が定められている場合があること、入金の手間があることなどから、繰り返される多額の決済を行うことにも向いていません。あくまで日常の少額の決済を行うことに向いています。
紛失時に基本的に補償がない
プリペイド型の電子マネーは電子マネーを持っている人が電子マネーのカードやデータが入ったスマートフォンなどを決済用の機械にかざすだけで利用できるため、紛失してしまった時は別人が勝手に不正利用してしまうことが容易です。プリペイド型の電子マネーでは、一度不正利用されてしまった残高は基本的に補償されません。
なお、所有者の情報を登録したものや記名式のものなどは利用を止めてもらうことができ、利用を停止した時点の残高を次の新しい電子マネーに引き継ぐことができる場合もありますが、一度不正利用されてしまった場合には利用された残高は補償されず戻ってきません。
オートチャージ機能は使い過ぎる可能性
プリペイド型の電子マネーは残高が減少した場合に一定の金額がクレジットカードなどを利用して自動で入金されるオートチャージの仕組みを利用することができる場合があります。オートチャージは残高不足となることを防いでくれるので便利といえば便利なのですが、自動で入金されてしまうため、使い過ぎてしまう可能性が高まります。
ポストペイ型の電子マネーの特徴・メリット
後払いのプリペイド型(ポストペイ式)の電子マネーの特徴・メリットについてです。
チャージが要らない
ポストペイ型電子マネーの最大の特徴はチャージが要らない事です。後で支払うので当たり前といえば当たり前ですが、利用するために入金するという手間が省けるので便利です。もちろん、電子マネーの残高も気にする必要がありません。
買い物で支払いをする時に残高不足になってしまうと、少しもたついてしまうことがありますが、ポストペイ型の電子マネーであれば残高不足を気にする必要がありません。ただし、クレジットカードの利用限度額の範囲内で利用する必要があります。
高額商品での利用・支払いができることがある
ポストペイ型電子マネーは、プリペイド型の電子マネーと違って基本的にクレジットカードの利用限度額の範囲内で利用することができます。1回あたりの買い物での利用限度額が決まっている場合もありますが、1回あたりの買い物での利用限度額が決まっていない場合もあり、高額商品での利用・支払いができます。
事前の入金でお金を拘束しない
ポストペイ型の電子マネーは事前に入金の必要がないため、電子マネーへの入金によってお金が拘束されることがありません。プリペイド型の電子マネーは入金してしまうと基本的に利用用途が限られてしまい、使うしかなくなってしまいますが、プリペイド型の電子マネーであればお金を拘束しません。入金したお金の返金の問題も生じません。
後払い決済まで余裕がある
あまり良い事ではありませんが、ポストペイ型の電子マネーは後払いの決済になるため、支払いまでに日数の余裕があります。支払いが後になるということは、理論上はその間支払いに回す資金を資産運用できるため有利ということになります。
ただどちらかというと、個人の場合はお金がないため後払いで買い物ができるという点でメリットになることが多いとみられます。ただし、後払いでないと支払いが苦しいようならば買い物は控えるべきです。
不正利用への補償がある
ポストペイ型の電子マネーはクレジットカードと同様の補償を受けられる場合があります。不正利用で使われてしまっても、補償される場合があり、不正利用されてしまうと基本的に補償が受けられないプリペイド型の電子マネーと比較すると、不正利用への対応という意味では安心感があります。
ポストペイ型の電子マネーのデメリット
後払いのプリペイド型(ポストペイ式)の電子マネーデメリットについてです。
後払いなので支払い不能となることがある
プリペイド型は事前の入金が必要でしたが、ポストペイ型は事後の入金が必要です。クレジットカードの請求と一緒に支払うことが多いと思われますが、クレジットカードの支払口座に入金するなど、後払いをしなければいけません。
後払いなので、計画的に利用しないと支払うお金が無くなって支払い不能となってしまうことがあります。家計の面からは後払いの方が管理をしっかりとしなければいけません。
使い過ぎてしまう可能性がある
ポストペイ型の電子マネーは事前の入金が必要なく、クレジットカードの利用限度額の範囲内で利用することができます。そのため、繰り返しポストペイ型の電子マネーで支払いを行っていても、残高不足などで決済不能にならず、使い過ぎてしまう恐れがあります。
基本的にクレジットカードが必要で審査がある
ポストペイ型電子マネーは、基本的にクレジットカードが必要となります。利用分をクレジットカードの請求とまとめて支払うことになるためです。クレジットカードは持てるだけの信用が必要になり、審査もあります。年齢によってはクレジットカードを持てないことがあり、使える年齢にも制限が出てくる場合があります。
ただし、クレジットカードがなくても利用できるポストペイ型の電子マネーもあります。
電子マネー利用と入金のポイントの2重取りがない
ポストペイ型の電子マネーを利用してもポイントが貯まりますが、基本的にクレジットカード支払いと同じようにポイントが貯まります。プリペイド型の電子マネーの場合には入金(チャージ)と利用(支払い)でポイントが貯まることがありますが、プリペイド型の電子マネーの場合には、クレジットカードで支払い時にポイントが貯まることになります。
まとめ
- プリペイド型の電子マネーのメリットは入金(チャージ)時と利用(支払い)時の2回ポイントが貯まる可能性があるということですが、事前に入金が必要で、不正利用されてしまうと基本的に補償されないことなどがデメリットです。
- ポストペイ型の電子マネーのメリットは事前の入金(チャージ)が必要ないということですが、基本的にクレジットカードが必要であることや使い過ぎてしまう可能性があることなどがデメリットです。