特別支出・臨時支出を考慮する

記事作成日：2015年5月8日

家計の管理、やりくりする上でポイントとなるのが、特別支出・臨時支出に備えることです。特別支出とは毎月の支出でないけれど支払うことがほぼ予測可能なもので、臨時支出とは支払いが予測不可能なものをいいます。あまり少額なものは家計のやりくりの上でそれほど重要ではないため、金額が大きいものを中心に考えます。

特別支出・臨時支出とは

特別支出や臨時支出の解釈は人によってそれぞれだと思いますが、当サイトでは次のように定義しています。

特別支出とは

特別支出とは複数年に１回、１年に１回、半年に１回など毎月・隔月ほどの頻度ではないけれど定期的に発生する支出と不定期に発生する支出で予測可能なもの、あるいは計画的に支出できるものとします。ただし管理のしやすさを考えて、不定期に発生する支出は合計額がおよそ１万円以上となる高額なものとします。

臨時支出とは

臨時支出とは不定期に発生する支出で予測が難しいものとします。緊急的な費用、非常時の費用ということです。ただし管理のしやすさを考えて、合計額がおよそ１万円以上となる高額なものとします。

特別支出・臨時支出は案外多い

特別支出や臨時支出はそんなに大した金額ではなさそうと思うかもしれませんが、実はかなりの金額になります。住宅や車の所有状況が大きく影響しますが、特別支出は多くの場合数十万円の規模になります。特別支出や臨時支出を考えないで毎月のやりくりをしていると、特別支出や臨時支出がある月に大赤字になったりして、家計のやりくりが混乱してしまいます。

特別支出・臨時支出の具体例

特別支出・臨時支出の具体例は次のようなものがあります。

定期的に発生する支出

複数年に１回、１年に１回、半年に１回など毎月・隔月ほどの頻度ではないけれど定期的に発生する支出とは次のようなものがあります。水道代など一部の費用は隔月払いとなる場合がありますが、隔月払いは特別支出に入れなくても良いと思います。３か月に１回の支出くらいから特別支出に入れても良いと思います。

特別支出の例（定期的なもの）
分類	具体例
税金社会保険料	固定資産税、自動車税、所得税・住民税、国民年金保険料、国民健康保険料
保険料	生命保険料、個人年金保険料、医療保険料、火災保険料、地震保険料、自動車保険料
住宅	賃貸住宅の更新料、マンションの大規模修繕負担金
車	車検費用、自動車重量税、自賠責保険料、ロードサービス費用、メンテナンス費用
交際	お中元、お歳暮、帰省費用、プレゼント代（クリスマス、誕生日、各種記念日）、お年玉代
教育	入学金、制服代・用品代、受験料、部活動・クラブ・サークルの費用、塾の講習費用
諸費用	ＮＨＫ受信料、諸団体の会費、資格登録・維持費用
医療	予防接種代、定期的な健診・検査代

不定期に発生する支出（予測可能・計画的）

不定期に発生する支出で予測可能なもの、計画的に支出できるものとは次のようなものがあります。

特別支出の例（不定期的なもの）
分類	具体例
住宅	持家の修繕費・リフォーム費用、賃貸住宅の礼金・敷金、引っ越し代
買い替え	車や家具、家電製品の買い替え費用
余暇等	旅行費用、レジャー費用（スポーツ、映画、文化行事）

臨時支出の具体例

臨時支出の具体例は次のようなものがあります。医療費については少額の場合は毎月の家計のやりくりで対応します。

臨時支出の例
分類	具体例
冠婚葬祭	祝儀、香典、出産祝いなど
故障等	住宅の修繕費、家具や家電・車の修理・買い替え費用
災害等	事故・事件、災害時の出費
行事	病院への入院代・治療代
医療	学校・会社関係のイベントの出費、ペットの入院代・治療代

特別支出・臨時支出を考慮する

特別支出を把握する

特別支出は、これまでの年間のお金の使い方、今後の年間の予定などを考えて可能な限り事前に思い浮かべて把握しておくことが大切です。

１月から１２月までの年間の支出予定表を作り思いつく限り特別支出を金額と一緒に書き込んでいきます。比較的大きな金額になる場合があります。

臨時支出は備える額をイメージ

臨時支出はいつ、どのくらいの金額必要になるか事前にはわかりません。また、一部は保険などで賄うため、家計のリスク管理とも関係します。

臨時支出は、保険が下りる場合でも一時的に立て替えで対応しなければならない可能性もあります。ありとあらゆる事態に対応することは難しいですが、何かあった時にとりあえずあった方がいい金額をイメージします。絶対的な目安はありませんが、100万円あればそれなりに色々と対応できます。しかし、お金が足りないうちは10万、30万と言った金額でもいいのでとりあえずその場をしのげそうな金額をイメージします。