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給与と給料と俸給・給与と賃金と報酬の意味と違い

記事作成日:2016年4月20日

働いた時にもらうお金に関する言葉で、給与、給料、俸給、賃金、報酬という言葉があります。給与は毎月の給料や手当・賞与など労働の対価として支払われるものを幅広く含んでいますが、給料は毎月の基本給という意味で使われることが多いです。俸給は国家公務員の毎月の基本給に当たるものです。給与と賃金と報酬は、法律によって意味が変わってきます。

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給与と給料と俸給の違い

給与と給料についても実は指しているものが違っています。所得税法では給与は次のように規定されていています。

所得税法第28条 給与所得とは、俸給、給料、賃金、歳費及び賞与並びにこれらの性質を有する給与(以下この条において「給与等」という。)に係る所得をいう。

給与とは

給与とは、所得税法上の言葉で、毎月の給料や賞与(ボーナス)などを含む労働の対価として支払われるもの(お金など)全般を示しています。つまり指している範囲がかなり広くなります。現物で支給されるものも給与の性質があれば含まれることになります(現物給与)。

給料とは

給料とは、通常は毎月定期的に支払われる基本給を意味することになりますが、場合によっては給料は、基本給に限らず残業代と各種手当などを含んだ毎月定期的に支払われるお金という意味で用いられる場合があります。ただし、文脈や人によって指しているものがバラバラなので注意が必要です。

俸給とは

俸給とは、給与の一種で、国家公務員がもらう毎月の基本給を意味していて、サラリーマンの給料に当たります。国家公務員法で「俸給表」という言葉が出てきますが、俸給表とは毎月支払われる基本給を定めた表になります。ちなみに、地方公務員の場合には通常は俸給とは言わず、サラリーマンと同様に給料といいます。

給与と給料と俸給の違い

給与の方が指している範囲が広く、給料というと毎月の基本給を指していて、意味する範囲が狭いということになります。また俸給は国家公務員に支払われる毎月の基本給で給料とほとんど同じ意味になります。

給与と賃金と報酬の違い

給与と賃金と報酬はいずれも、労働に対する対価という意味には違いはないのですが、それぞれ違った意味を持っています。所得税法上は給与が幅広い意味を持っていて、給与の中に給料が含まれるという関係がありました。また、給与には賃金も含まれていました。しかし、賃金や報酬は労働基準法、健康保険法、厚生年金保険法でそれぞれ次のように定められています。

労働基準法第11条 この法律で賃金とは、賃金、給料、手当、賞与その他名称の如何を問わず、労働の対償として使用者が労働者に支払うすべてのものをいう。
健康保険法第5条第3項 この法律において「報酬」とは、賃金、給料、俸給、手当、賞与その他いかなる名称であるかを問わず、労働者が、労働の対償として受けるすべてのものをいう。ただし、臨時に受けるもの及び三月を超える期間ごとに受けるものは、この限りでない
厚生年金保険法第3条第1項第3号 報酬 賃金、給料、俸給、手当、賞与その他いかなる名称であるかを問わず、労働者が、労働の対償として受ける全てのものをいう。ただし、臨時に受けるもの及び三月を超える期間ごとに受けるものは、この限りでない。

給与とは

先ほどの繰り返しになりますが、給与とは、所得税法上では毎月の給料や賞与(ボーナス)などを含む労働の対価として支払われるもの(お金など)全般を指示しています。つまり指している範囲がかなり広くなります。現物で支給されるものも給与性があれば含まれます。

賃金とは

賃金とは、労働基準法上では賃金、給料、手当、賞与など労働に対して使用者が労働者に支払う全てのものとされています。つまり、毎月の給料や賞与(ボーナス)など幅広いものを指していることになります。所得税法上の給与と近いものになります。現物で支払われるものも含まれる可能性があります。

報酬とは

報酬とは、健康保険法上や厚生年金保険法上では、報酬は賃金、給料、俸給、手当、賞与など名称を問わず労働者が労働の対償として受けるすべてのもので、臨時に受けるものや3か月を超える期間ごとに受けるもの(夏と冬に支給されるボーナスなど)は除くとされています。現物で支払われるものも含まれる可能性があります。健康保険法や厚生年金保険法で報酬は保険料を決める基準として規定されています。賞与については別途規定されています。

給与と賃金と報酬の違い

給与と賃金と報酬は法律によって使い分けられている

給与と賃金と報酬は、法律によって異なった意味で使われています。給与は所得税法上で税金を計算するために、賃金は労働基準法で労働者の賃金を保護するために、報酬は健康保険法や厚生年金保険法で保険料を計算するために使われます。

給与は所得税法上幅広いものを含み、賃金は労働基準法上幅広いものを含み、報酬は健康保険法上及び厚生年金保険法上で幅広いものを含んでいます。そのため、所得税法上の給与と労働基準法上の賃金と健康保険法上あるいは厚生年金保険法上の報酬はかなり近い意味であると考えて良いのですが、含むものと含まないもので一部違いがあります。

所得税法は税金を徴収するための法律であり、課税対象となる人がどの程度税の負担をするのかを決めていて、税金を負担させるべきではない収入は給与から除かれます。労働基準法は労働者の賃金を保護するために賃金について規定を設けているため、保護の必要性が高いものが賃金に含まれてきます。健康保険法上あるいは厚生年金保険法上の報酬は保険料を計算するために用いられます。

給与と賃金と報酬は含まれるものが微妙に違う

最も大きな所得税法上の給与と労働基準法上の賃金と健康保険法上あるいは厚生年金保険法上の報酬の違いは通勤手当です。

所得税法上の給与所得では一定金額以下の通勤手当が除かれます。これは通勤手当は基本的に全て通勤の支払いに充てられてしまってもらった人の手元に残らないため、課税するのは酷だという考え方によるとみられます。

一方で、労働基準法では労働者がちゃんと通勤手当がもらえないと不利になるため賃金に含めて支払いを保護しているということになります。

健康保険法上あるいは厚生年金保険法上の報酬では所得税法とは異なり通勤手当が含まれます。

また、健康保険法上あるいは厚生年金保険法上の報酬では、臨時に支払われるものや3か月を超える期間ごとに支払われるものは除かれます。ただし報酬から直接保険料を計算するのではなく、標準報酬月額を決定した上で保険料が計算されます。

役員報酬とは

法人税法上で重要

報酬という言葉は法人税法上の役員報酬という言葉の中でも出てきます。法人税法では、企業などで働いている人に対して支払うお金を役員に対するもの(役員報酬)と従業員(従業員給与)に対するもので分けて考えています。

役員報酬は、法人税法上で損金算入するための要件が決まっていて、通常の従業員に対する給与とは異なり慎重な扱いをしなければいけません。

雇用保険の扱いも違う

取締役や監査役は原則として雇用保険の被保険者にならないため雇用保険料が天引きされないという違いがあります。ただし、受け取る側から見た場合には役員報酬も給与所得になります。

まとめ

  • 給与は毎月の給料や手当・賞与など労働の対価として支払われるものを幅広く含んでいますが、給料は毎月の基本給という意味で使われることが多いです。俸給は国家公務員の毎月の基本給に当たるものです。
  • 給与と賃金と報酬は、法律によって異なった意味で使われています。給与は所得税法上で税金を計算するために、賃金は労働基準法で労働者の賃金を保護するために、報酬は健康保険法や厚生年金保険法で保険料を計算するために使われます。

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【給与と給料と俸給・給与と賃金と報酬の意味と違いの記事は終わりです】

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