有料のノウハウを購入する時は信頼性と再現性を慎重に確認する
記事作成日:2018年8月6日
お金を守るためには、必要でないもの、意味がないものにお金を使わないことが大切です。少額であったとしても、不必要な支出はなるべく行わないようにすることが大切です。世の中には書籍や雑誌以外の形態、例えばセミナー、塾やスクール、コンサルティング、オンライン上における情報販売などで、各種のノウハウ(ノーハウ)や情報、コンテンツが販売されていることがあります。
ノウハウや情報は自分の求めているニーズに合致していて、有用であれば価値があるものですが、ニーズに合わない、有用でない場合にはお金を支払うべきではない場合もあるため、注意が必要です。
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ノウハウや情報を購入する際の注意点
かつてはノウハウや情報については、書籍や雑誌、塾やスクールなどで得ることが一般的でしたが、セミナーやコンサルティングの形態、あるいはオンライン上での情報販売などでノウハウや情報を得るようなことも増えています。塾やスクール、セミナーやコンサルティングなどは昔からある形態ですが、インターネットの利用が進んだことによって特にオンラインで有料のノウハウや情報が販売されることも多くなりました。情報交換・共有の形をとっている場合もあります。
ノウハウや情報には形がありませんが、形があるモノと同じように価値がある場合もあります。しかし、ノウハウや情報の購入に関しては注意すべき点もあります。
事前に内容が確認できない
有料のノウハウや情報は、基本的に事前に内容の確認ができません。購入前に内容が分かってしまうのであれば、購入する必要がなくなってしまうからです。
もちろん、ノウハウや情報の概要や、一部の内容は事前に明らかにされていることも多いですが、購入する前は、ノウハウや情報の詳細な内容が分からないため、自分の求めている目的やニーズに合致しているかということを見極めることが極めて困難です。そのため、事前に得られる情報を最大限活用して、有料のノウハウや情報の有用性を判断するしかなくなってしまうのです。
なお、情報やノウハウが売られるという意味では書籍や雑誌も該当しますが、大手の出版社が出版していて、かつ、書店などで一般的な流通に乗って売られている書籍や雑誌はある程度の品質が確保されていると思われるため、通常はあまり過度な警戒をしないことが多いかと思われます。
そして書籍や雑誌は、購入前に手に取って中身を確認することもできます。ただし、中には、質が確保されているとは思えないような怪しげなものもあるため注意が必要です。
販売側は基本的に購入後の返品を認めていない
有料のノウハウや情報については、販売者側は基本的に購入後の返品を認めていないため、見当違いの内容だったのでお金を返して欲しいといっても販売者側は簡単には返金に応じてくれません。
情報は一度見聞きしたものを返すということは難しく、見聞きした内容は覚えているので返品のしようがないためです。販売者側が安易に返品を認めると、情報をタダで見聞きすることができてしまうのです。
そのため、有料のノウハウや情報の購入を巡ってトラブルになった場合は、法的な措置を検討しなければいけなくなるなど面倒なことになりやすいのです。
有料のノウハウや情報を購入するというのであれば、事後にトラブルにならないように慎重に購入の可否を判断しなければいけません。お金を守るためには、無駄な支出をなるべくしないようにすることが大切です。
ノウハウや情報に信頼性があるか確認する
販売されているノウハウや情報がそもそも根拠がない嘘である場合があります。例えば、実績がないにもかかわらず、成功したと嘘をついてノウハウや情報を販売する場合があります。
本当に実績があるのか
販売されているノウハウや情報は本当に成功した実績があるのかについて注意が必要です。そもそもノウハウや情報が誇る実績がそもそも嘘である可能性があるからです。
成功事例や実績はいくらでも嘘をつくことができますし、誇張することができます。販売実績自体は本当でも、身内や知り合いが関わっていて実態としてはほとんどないこともあります。例えば、循環取引的に、仲間内で販売を繰り返して売り上げを水増ししていることも考えられます。
販売されているノウハウや情報を実践したことによって本当に結果が出ているのか、成功の実績があるのかは騙されないように慎重に確認することが必要です。
実績を根拠づけるものがあるか
販売されているノウハウや情報が誇る実績を根拠づけるものがあるかどうか慎重に確認する必要があります。実践した人の事例があるか、それは架空のものではないか、売り上げなどを証明する資料はあるか、といったことを可能な範囲で確認する必要があります。
もちろん、販売側が騙す意図を持っていた場合、全てがでたらめであっても、一応の説得性があるようなものを提示してくる可能性があるため、嘘を見破れない可能性もあります。そのため、気を付けていても騙されてしまうことがあることに注意が必要です。何かしら怪しいと感じることがあれば、近づかないのが一番なのです。
口コミは有力な情報ですが作られている場合も
販売されているノウハウや情報についてインターネット上で何らかの口コミがある場合は信頼性・再現性を判断する重要な材料となります。
しかし、口コミは販売者側が操作して作り出すことが可能である場合もあります。販売者側が用意した人たちがインターネット上で良い評判を意図的に作り出すこともあるのです。
口コミは有力な判断材料となることがありますが、逆に騙されてしまう可能性もあることに注意が必要です。
ノウハウや情報に再現性があるか確認する
各種のノウハウや情報は、一定の条件が揃えば誰でも基本的に同じように再現ができるような場合と、ノウハウや情報が適用される状況が特殊であるために他の人では再現が難しい場合があります。
再現が容易なノウハウや情報は、自分も活用することができるため、おおむね誰が購入しても活用することができ、価値があると考えられます。
一方で再現が難しいノウハウや情報は、自分が実践して再現したいと思っている場合には価値がないと考えられます(他人のノウハウや情報を分析したいだけなら価値があることもあります)。
事前に開示されている情報や情報を販売している人の各種属性(性格、技能、資金、人脈など)から、再現性を探る必要があります。
特殊な人でないと再現できないノウハウ
売られているノウハウや情報は特殊な環境でしか意味がないため、再現性がない場合があります。例えば、特殊な個性や性格がないと実践できないノウハウ、特殊な知識や技能を持っている人だけが実践できるノウハウ、お金がかかるためお金持ちでないと実践できないノウハウ、経営者の知り合いがたくさん必要など人脈がないと実践できないノウハウ、知名度があるとか会社を経営しているなど特殊な地位でないと実践できないノウハウなどが該当します。
自分がその状況に当てはまらない場合には、そのノウハウや情報は価値が低いものとなってしまいます。
特定の時期でないと再現できないノウハウ
売られているノウハウや情報が機能する時期が限られているため、再現性がない場合があります。例えば、既に時代遅れのノウハウや情報は、今実践しても効果がないでしょう。他にも一年の特殊な時期にだけ当てはまるため、通年で実践しようと思ってひた人にとっては他の時期には当てはまらないため、価値がない場合もあります。
偶然の成功例で再現性が元々ないノウハウ
販売されているノウハウや情報を実践した人が成功したことは確かなのですが、たまたま偶然、運が良かったために成功してしまったということもあります。
もちろん、偶然や運には何らかの必然もあったかもしれませんが、たまたま上手くいっただけで、再現性がない場合もあります。成功したノウハウや情報に基づいて同じように実践しても、同じような結果にならないこともあるのです。
騙されたくないなら近づかないのが一番
有料で販売されているノウハウや情報は玉石混交で、中には有用なものもありますが、価値が低いものや価値がないものもたくさんあります。また、価格と有用性のバランスがとれておらず、過度に高額である場合もあります。
伝統的な書籍や雑誌では情報の鮮度が落ちてしまうため、最新の情報が欲しいと思って、有料で販売されているノウハウや情報に手を出してしまうことがありますが、お金の無駄遣いとなってしまうこともあります。
自分では判断が難しい、無駄な支出をしたくないという場合には、信頼性が高い情報源でない場合には、有料のノウハウや情報には手を出さないことが賢明です。
どうしても、というのであれば、お金が無駄になっても受け入れるという位の気持ちで、支出金額を決めておくことが大切です。ノウハウや情報は買ってみないと分からない部分があるためです。
まとめ
- 有料で販売されているノウハウや情報は事前に内容の確認ができず、販売側は基本的に購入後の返品を認めていないため、購入には慎重になる必要があります。信頼性や再現性を可能な限り確認する必要があります。
- お金を守るためには、購入を迷うようなノウハウや情報には近づかないのが一番です。ノウハウや情報に投じたお金が無駄になってしまう可能性を排除できないからです。