封筒貯金・袋分け貯金とは
記事作成日:2019年6月16日
封筒貯金や袋分け貯金とは、貯金箱ではなく封筒や袋にお金を貯めていく貯金方法です。破れにくくて折れにくい、クリアファイルなどを使う場合もあります。封筒貯金や袋分け貯金は、単にお金を貯める場合にも使いますが、月によって支出金額が違う特別費などを貯めておくために使う場合があります。また、封筒貯金や袋分け貯金という言葉は、封筒分けや袋分けで家計簿をつけたり家計管理をしたりして貯金をすることを意味する場合もあります。
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封筒貯金・袋分け貯金の意味
封筒貯金・袋分け貯金は次の3つの意味で用いられています。
- 封筒や袋でお金を貯める方法(純粋な貯金)
- 封筒や袋で特別費を貯めて管理する方法(一部費用の貯金)
- 封筒や袋分けで家計管理をする方法(袋分け家計簿)
封筒貯金・袋分け貯金でお金を貯める方法
封筒貯金・袋分け貯金の典型的なパターンは封筒や袋に貯金をしていくという形です。毎月いくら貯金すると決めて、毎月封筒や袋などに貯金額を入れていくことが一般的です。一定金額が貯まったら口座に移す場合もあります。
封筒貯金・袋分け貯金で特別費を管理する方法
特別費とは、年払いの費用など毎月ではないけれど定期的に発生する支出や、旅行代金や家電製品など金額が大きい一時的な支出、冠婚葬祭の支出、病気やけがなど臨時的に発生する支出なと、日常的に発生するわけではない、支払い時期がバラバラな金額の大きな支出を意味します。
特別費は支払い時期や金額が安定しないため、毎月の家計のやりくりに組み込んで管理しようとすると複雑になってしまって分かりづらくなってしまうことがあります。
そのため年間の特別費の予想金額を見積もり、12か月で割って1か月あたりの特別費を決めて毎月積立てていき、特別費を支払わなければいけなくなったら引き出すというやり方が管理しやすいと考えますが、封筒や袋での管理と相性が良いのです。
封筒や袋分けでの特別費の管理は次のような流れになります。開始する月と支出の月の巡り合わせ次第では支出が超過して残高不足となることがあるので、不足が発生しないように最初に数万円から10数万円前後特別費を入れてしまうと管理がしやすくなります。
- 年間の特別費の見積額を計算する
- ÷12で月間の特別費の貯金額を求める
- 不足が発生しないよう最初に特別費を少し入れる
- 毎月封筒や袋に1か月分の特別費を入れる
- 特別費を支払う時は封筒や袋から引き出す
例えば、年間36万の特別費が見込まれる場合、36÷12=3で1か月の特別費の貯金は3万円となります。しかし、開始2か月後に12万円の支払いが発生する場合、最初にお金を入れないと3万円×2=6万円しか貯まっていないので12万円の支払いができません。そこで、最初に10万円を余裕金として入れておくと残高不足を回避できるのです。
封筒貯金・袋分け貯金のメリット
封筒や袋分け、クリアファイルなどを使って、貯金をしたり、特別費を貯めたりする方法のメリットについてです。
お金が貯まるのを実感しやすい
封筒貯金・袋分け貯金は封筒や袋の中にお金を毎月など定期的に入れていくことになるため、お金が貯まっていくのを実感しやすいことがメリットです。お札や硬貨が貯まっていけば、たくさんお金が入っていることを実感しやすいのです。
お金が貯まっていることが実感できると貯金ができているという自信や貯金を続ける励みにつながります。
特別費に備える貯金として管理が分かりやすい
封筒貯金・袋分け貯金で特別費の貯金をすることがあります。特別費は毎月一定金額を積み立てて、使う必要ができたら使うという管理方法だと分かりやすく、封筒貯金や袋分け貯金と相性がいい方法です。入金や出金のたびに口座に行く必要がありませんし、貯めて使うという流れにも適しているので、管理が分かりやすくなります。
封筒貯金・袋分け貯金のデメリット
封筒や袋分け、クリアファイルなどを使って、貯金をしたり、特別費を貯めたりする方法のデメリットについてです。
取り出しやすいのでつい使ってしまう
封筒貯金・袋分け貯金はお金を封筒や袋からすぐに取り出せてしまうため、お金が足りなくなった時につい引き出してしまいお金を使うことがあるという点が弱点です。
簡単に引き出せないようにシールなどで封をして貼り付けることもありますが、しっかり貼り付けると入金が難しくなってしまいます。
お金が貯まってくるとかさばってしまう
封筒貯金・袋分け貯金は封筒や袋の中にお金を貯めていきますが、たくさん貯まってくるとお札や硬貨で分厚くなったり、ジャラジャラと音が鳴るようになったりしてしまい、かさばります。お札は1万円札なら嬉しい分厚さかもしれませんが、千円札だと嬉しさは少なくなってしまうかもしれません。
封筒や袋の中が分厚くなってかさばると、管理や保存をする時に煩わしさや扱いづらさを感じてしまうことがあります。
紛失や盗難の心配がある
封筒貯金・袋分け貯金は封筒や袋にお金を入れて管理しますが、硬貨を入れずに紙幣だけを入れていた場合、封筒や袋がどこかに紛れてしまっていつの間にか無くなってしまうことや、どこかに落として失くしてしまうことがあります。また、現金を家に置いておくことになるため、盗難の恐れもあります。
袋や封筒がボロボロになったり折れたりする
封筒貯金・袋分け貯金で使う封筒や袋はお金を繰り返し入れたり出したりするとボロボロになることや折れることがあります。また、重い硬貨を沢山いれたりすると破れてしまうような場合もあります。
そのため、一定期間ごとに袋や封筒を変えなければいけない場合があります。
封筒や袋分けで家計管理をする方法
いくつかの費目ごとに1か月の予算を決めて、最初に予算の金額だけ封筒や袋にいれて、封筒や袋に入っている金額の範囲内でやりくりする、封筒・袋分けの家計簿・家計管理があります。封筒や袋分けの中に、貯金の項目がある場合や、封筒や袋分けで貯金することを目指す場合は、広い意味で封筒貯金や袋分け貯金と呼ぶことがあります。封筒・袋分けの家計簿・家計管理の流れは次のようになります。
- 封筒・袋分けする費目を決める
- 費目ごとの1か月の予算を決める
- 最初に封筒・袋に決めた予算の金額を入れる
- 費目ごとの封筒・袋に入っている金額内でやりくりする
- 支出は封筒・袋にそのつど記入する(家計簿の役割)
- 1か月後、封筒や袋に残った金額は貯金する
封筒・袋分けの家計簿・家計管理のメリット
封筒・袋分けの家計簿・家計管理のメリットです。
費目ごとに残っている金額が分かりやすい
封筒・袋分けの家計簿・家計管理では、封筒や袋に入っている金額が費目別に残っている金額で、現金の形で入っているため、予讃があといくら残っているかを計算しなくても、見れば分かるようになっています。そのため、家計管理に時間が取れない人でも簡単にできるというメリットがあります。
ある金額の範囲内でやりくりしようとする
封筒・袋分けの家計簿・家計管理では封筒や袋の中に残っている金額でやりくりをしようという気持ちになるため、残金が少なくなってきたら自然にお金を使うのを控えるようになってきます。できるだけ封筒の範囲内でやりくりできるよう工夫するため、節約効果も得られる場合があるのです。
封筒や袋を家計簿代わりにできる
封筒・袋分けの家計簿・家計管理では封筒や袋に入れたお金や使った金額を記入していくため、封筒や袋が家計簿の役割を果たすため、家計の収支を記入しやすく、分かりやすいというメリットがあります。
封筒・袋分けの家計簿・家計管理の弱点やデメリット
封筒・袋分けの家計簿・家計管理には次のようなデメリットがあります。
封筒・袋分けが多すぎると予算立てや管理が難しい
封筒・袋分けの家計簿・家計管理で費目を細分化して封筒・袋分けの数を増やしてしまうと、封筒・袋が多いので管理が大変になる、一つ一つの金額が少なくなって予算オーバーが起きやすくなる、などの問題が起きます。かといって、費目が少なすぎると普通の家計管理と大差がなくなってしまいます。
クレジットカードなど現金以外の支払いがあると分かりづらくなる
封筒・袋分けの家計簿・家計管理では、現金のやりくりを管理しますが、現金以外のクレジットカードや電子マネー、QRコードなどを利用したモバイル決済などの支払い方法を利用すると、予算管理が分かりづらくなってしまうという弱点があります。
予算が足りなくなるとやりくりが難しい
袋や封筒に予算を入れて管理する封筒・袋分けの家計簿・家計管理は予算が足りなくなると管理が難しくなってしまいます。足りなくなった場合は、足りない分を口座から引き出す、別に予備費を作っておいてそこから補充する、別の封筒や袋から流入するなどの方法がありますが、どちらにしても分かりづらくなります。
まとめ
- 封筒貯金や袋分け貯金とは、基本的に貯金箱ではなく、封筒や袋、クリアファイルなどを利用してお金を貯めることを意味します。
- ただし、特別費など家計の一部の費目をを封筒や袋分けで管理することや、封筒や袋分けの家計管理・家計簿を意味する場合もあります。