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会社は辞める前にとりあえず3年我慢するもの?

記事作成日:2016年6月13日

石の上にも3年ということわざがありますが、会社でも辞めるまでに最低は3年我慢して勤務してから辞めるべきだという考え方があります。あまり勤務期間が短いと仕事の知識や経験が身に付かないし、経歴上も不利な扱いを受けやすいということが理由ですが、自分の中で完全に見切りをつけているのに我慢して働き続けると仕事への意欲も落ちやすく、時間を無駄にしてしまうことにもなりかねません。

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3年我慢するメリット

会社を辞めたいと思っても、すぐには辞めないで最低でも3年間我慢して勤務し続けるメリットについてです。

会社の仕組みや業務が見えてくる

会社の業務には季節性があるので、最低限1年間は働いてみないと、会社の仕組みや業務の流れが見えてこない場合が多いです。1年間働けば、会社の多くの事が見えてくるような場合もありますが、1年間働いただけでは表面的な部分しか分からず、深い部分の理解にはつながらないことも多いです。

2年目は1年目で業務の流れを一度見ているため、1年目よりも効果的・効率的に業務に関わることができ、高い成果を上げやすくなります。3年目になると、自分自身で創意工夫をすることによって更に高い成果を上げることができるようになり、仕事の面白さを感じやすくなってきます。

3年間働くことで、会社の仕組みや業務の流れが分かり、仕事の面白さも感じられるようになってくるため、仕事の知識や経験も蓄積されるだけでなく、本当にその会社や仕事をやめるべきか判断する材料が十分揃うということになります。

最低限の忍耐力があることを示せる

会社に入って3年間我慢することで最低限の忍耐力があり、我慢ができることを示すことができます。もし、会社に入って自分に合っていない、あるいは酷い会社であると考えてすぐに辞めてしまうと、どれほど本人にとって良い判断であったとしても、他人から見ると会社をすぐに辞めてしまう忍耐力がない、我慢ができない人だと見られてしまうことがあります。

転職活動の履歴書や職務経歴書の中で短期間で会社を辞めた経歴があると、忍耐力がなく、我慢ができない性格なのではないかと疑われ、なぜ短期間で辞めたのかを聞かれることになります。

会社を辞めたいと思っても、すぐに辞めないで最低でも3年我慢することは、今後の転職活動やキャリア形成にプラスになる部分があります。

3年我慢するデメリット

会社を辞めたいと思っても、すぐには辞めないで最低でも3年間我慢して勤務し続けるデメリットについてです。

判断を先送りすることになる

3年は我慢しないといけないということに囚われてしまうと、会社を辞めるべきタイミングの判断を先送りしてしまうことにつながりません。本当は早く辞めた方が良いのに、3年は我慢と思ってしまうと辞める判断を先送りしてしまうことにつながるのです。

すぐに会社を辞めることは逃げるみたいで良くないという考え方がありますが、思考停止に陥って判断を先送りにしてしまうことも問題があります。

退職するということは、退職を申し出るのも、退職のために引継ぎを行うのも、退職のあいさつ回りを行うのも、非常にエネルギーがかかるため、現状に満足していなくても、退職の手続きを考えてしまうと、面倒だなと思って先送りしたくなることがあるのです。3年は我慢しなければと思っていると、余計に今すぐ退職しなくていいと思ってしまい、機を逃してしまうことがあります。

退職金や年金制度で不利になる

退職金などはできるだけ長く勤めた期間がある方が有利な設計になっていることが多いです。A社1年+B社5年の勤務歴とA社3年+B社3年の勤務歴では1年+5年の方が退職金が多くなる場合が多いです。40年働くとして1年+39年の勤務歴と3年+37年の勤務歴では1年+39年の方が年金や退職金で有利となる場合が多くなります。

3年も待つのはもったいない

人の時間には限りがあります。その中で3年というのは短いように思えて、実はかなり長い時間になります。人生の3年間を望まない形で過ごすというのは避けられるなら避けた方が良いでしょう。

日本での平均寿命はおよそ80年程度です。平均的人生の80年でも働く期間は高等学校や大学を卒業してから60代で現役を引退する頃までになるので40年から50年程度になります。仮に働く期間を40年とした場合には、3年は40年の7.5%を占めることになります。短いに感じるかもしれませんが、決して短くはありません。人生はやり直しができず、過去に戻ることはできないのです。

年齢が上がると選択肢が減る

転職では年齢が上がるほど選択の幅が狭まっていきます。20代前半であればやり直しをすることが十分可能です。20代後半までは職種や業種の転換も十分に可能です。しかし、年齢が上がれば上がるほど転職活動の選択肢は減っていき、給与などの条件を大幅に切り下げないと転職できない場合が増えてきます。

年齢が上がれば上がるほど転職活動は不利になっていくことが多いため、会社を辞めたいと考えるのであれば、漠然と3年は待った方がいいという理由だけで時間の経過を待っていると、かえって自分の可能性を狭めてしまうことにもつながりかねません。

不満を抱えたまま働くのは良くない

会社を辞めたいと思うのであれば、辞めたいと思う理由や会社への不満があるはずです。今の会社では得られない何かがあるために会社を辞めたいと感じるのです。

とりあえず3年会社をやめないで我慢するということは、不満を抱えたまま働き続けるということになります。不満があるけど我慢して働いていれば何か得られることがあるかもしれないと、前向きな気持ちで取り組むことができればいいのですが、不満を常に抱えたまま働くと、どうせやめるんだからと、仕事への意欲も下がりますし、仕事に身が入らなくなることがあります。気持ちを割り切ることができないまま悩み続けてしまうのです。

まったく我慢ができないのも問題ですが、不満を抱えたままだらだらと働き続けることも良くありません。もし改善できない、我慢できないような不満があるなら、3年我慢しなくても辞めてもいいのです。

職場環境で学べる事は限られる場合がある

働くことによって、知識や経験を積み重ねていくことができ、職場の内外の人間関係も形成されていき、自分自身の成長につながっていきます。しかし、置かれた職場環境によっては、仕事を通じて学べることが限られてくる場合があります。

自分の裁量がほとんどなく判断することが求められていない場合、機械的で単純な作業を続けるような場合、手順通りにしなければならず創意工夫の余地がない場合、職場の雰囲気が悪く人間関係を築きづらい場合、規制などによって外部との人的な交流が制限されている場合など、自分自身の人間的な成長を阻害するような職場もあります。

職場環境や任された仕事に恵まれないと、我慢して働き続けても得られるものがほとんどなく、肉体的あるいは精神的に疲弊してしまうだけということがあります。

地位は人を作る、地位は人を育てるというような言葉がありますが、人は大事な仕事を任されれば成果を残そうと努力しますし、部下を任せられれば信頼されるように努力します。恵まれた職場環境にいることが成長につながるのです。

辞めたいと感じたら辞めてもいい

仕事の経験や経歴を汚さないという考え方から最低でも3年は勤めてから辞めるという考え方は一理ありますが、人生の時間は限られているので辞めたいと感じている仕事を必要以上に我慢して続けることはありません。

1週間や1か月で辞めてしまうとさすがに第三者の見方が厳しくなるかもしれませんが、半年や1年程度勤めたのであれば退職しても問題ありません。辞めた理由を転職活動で聞かれたら、しっかりと答えられるようにしておけばよいのです。

もし職場環境が劣悪なブラック企業の場合は1週間や1か月で辞めてしまっても問題ありません。自分の身を守ることが最優先なので、理不尽な扱いを受けて基本的な人権が守られないような状況で働く場合には、経歴が汚れることを気にするよりも、自分の身体や心の健康を最優先すべきだからです。

まとめ

  • 会社を辞めたいと思っても、最低限3年間は勤務するべきだという考え方があります。仕事の知識や経験を身につける上でも、短期で退職した経歴を作らないという意味でも一理ある考え方です。
  • しかし、自分が前向きになれない仕事を無理に我慢し続けることは、肉体的にも精神的にも悪い影響が出てしまう場合がありますし、時間を無駄にしてしまうことにもなります。3年という期間に囚われず、辞めたいと思ったら辞めても良いのです。

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【会社は辞める前にとりあえず3年我慢するもの?の記事は終わりです】

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