生活に役立つお金の知識と情報です。
※本サイトは広告を掲載しています。

企業が不採用理由を伝えない理由

記事作成日:2016年6月8日

就職活動や転職活動では、企業側から明確な不採用の理由を伝えられないまま不採用となってしまうことがあります。不採用理由を伝える義務はないため、不採用の理由を教えてもらえない場合も多いのですが、不採用となった理由を知ることで、次の就職活動や転職活動に活かすことができます。聞ける場合は聞いておいておくと今後の役に立ちます。

スポンサーリンク

企業は不採用理由を伝える義務はない

企業は経済活動を行う上で契約自由の原則があるため、誰とどんな契約をするかは法令に触れない限り自由に行うことができます。採用も同じことがいえ、採用の自由と言われますが企業は誰をどんな条件で雇うのか法令の範囲内で裁量があり、採用基準を開示しない自由もあるとされているため、不採用理由を開示することは義務にはなっていません。

そのため、不採用理由を企業側は自分から伝えてくれるケースは多くはありませんし、尋ねても答えてもらえない場合があります。

不採用理由を丁寧に伝えてくれる企業はかなり親切な企業

企業が応募者に不採用理由を伝えることで、企業のイメージに悪影響が出てしまうことがあるため、不採用理由を積極的に伝えることは企業側にもリスクがあります。しかし、わざわざ時間を割いて、不採用になった人に丁寧に不採用理由を伝えている企業はかなり親切な企業であると考えられます。

もちろん、イメージ向上のために不採用者にも丁寧に接しているのかもしれませんが、応募者にとっては良い事だと考えられます。

不採用理由を伝えない理由

企業が不採用理由を伝えない理由はいろいろありますが、代表的なものは手間をかけたくないということや、漠然としてて伝えづらいということ、反感を買いたくないということなどがあります。

不採用者に手間をかけたくない

企業は厳しい競争環境の中でいかに利益を出すかということに日々エネルギーを割いています。そのため、コストアップにつながるようなことはなるべくしたくないと考える傾向があります。

不採用になった人に対して不採用になった理由を丁寧に伝えていると費用や手間がかかってしまうため、なるべく不採用者には手間をかけないように不採用理由を伝えない場合があります。酷い場合は不採用になった人には連絡すらしないという場合もあります。

採用活動を通じて不誠実さが目立つような企業は採用されない方が幸せだと考えて、別の企業を探した方が良いでしょう。

漠然としすぎていて言葉に出来ない

面接を行う採用担当者が応募者の採用の可否を決める時に、明確な基準を持って決めているわけではなく、直観的に、この人は良さそうだ、この人はうちには合さなそうだ、というように感じて決めていることがあります。

不採用を決めたけど、理由が漠然としていて言葉にして上手く伝えられないというような場合も、不採用理由を伝えづらくなります。さすがに、「何となくだめだと思ったから」では応募者からしたら理由になっておらず、ふざけているのかと反発されてしまう恐れもあるからです。

面接を行う採用担当者は、多くの応募者に会っていると、この人は優秀そうだ、この人はうちには合わなさそうだということが直観的に感じられるようになります。なぜ良いのか、なぜダメなのか言葉にするのは難しいのですが、何となく感じることができるのです。

1人1人に十分な時間を割けない

企業の規模が大きくなると採用活動はかなり大規模なものになります。100人単位、1,000人単位で採用を行う企業もあります。採用予定者数に対して応募者は何倍もやってくるため、1,000人単位、10,000万人単位で応募者をさばかなければいけない時もあります。書類選考などで絞り込むにしても、面接をする人の数は膨大なものになります。

面接担当者に十分な時間があれば、1人1人不採用にする突き詰めていって不採用理由を詳細に記録していくこともできるのでしょうが、不採用になる人にあまり有益な作業ではありません。面接を担当した人も忙しいため、採用の可否を決める時に、適当な理由を簡潔に記録したり、あるいは理由すら記録しないで不採用とだけ記録したりする場合があります。

採用の面接を担当する人は人事部以外の部署から臨時で面接に駆り出されている場合も多いため、後で応募者が不採用理由を問い合わせても、わざわざ調べて答えるのはかなりの手間になるため回答がもらえないことがあります。

またそもそも応募者が多数になる場合には、応募者への対応は時間がかかるため、不採用理由の伝達をしないで労力を省くことがあります。

反感を買うことを恐れる

不採用になったということは、会社が求めていた何らの基準に応募者が達していなかったことを意味しています。そのため、不採用理由を告げる行為が応募者の反感を買いかねない行為だと考えて、不採用理由の開示に消極的になってしまう場合があります。

人格が否定されたと応募者に思って欲しくないと企業側が考えるためです。人格の否定とまでいかなくても、不採用が決まってから、この部分が良くなかった、こういうところが欠けていたと指摘することは応募者に悪い感情を与えてしまう恐れがあります。

採用基準が明らかになることを恐れる

企業が新しい事業を推進しようとしていて特定の能力に優れた人を採用しようと考えていた場合、不採用理由を伝えることで採用基準が明らかになる恐れがあるため、同業他社などの競合相手に経営戦略を察知されないよう不採用理由の開示に消極的になる場合があります。

特に近年ではSNSが普及していることもあって、SNSなどを通じて企業の情報が拡散しやすくなっているため、企業は情報のコントロールに神経質になっている場合があります。

転職エージェント経由だと不採用理由が聞けることがある

企業に直接応募するのではなく、転職エージェントが間に入っている場合には不採用理由が聞ける場合があります。企業と応募者の直接のやりとりではなく、間に転職エージェントが入るため、ワンクッションができて、不採用理由が伝わったとしても、多少は印象が和らげられるためです。

また、転職エージェントを使うメリットとしてアピールできるため、転職エージェント側が積極的に不採用理由を企業に聞くという側面もあります。

応募者にとって不採用理由が分かるメリット

自分の成長のきっかけになる

不採用理由が全く分からないと、自分の何が良くなくて不採用になったのかが分からないため、悪い部分を治す、足りない部分を伸ばすといった自分の成長につなげることが難しくなります。

しかし、不採用となった理由が分かれば、改善できる部分は改善していくことができるため、次につなげていくことができます。第三者から見た自分の評価が客観的に分かることで、採用されやすい企業とそうでない企業が見えてくるかもしれません。

不必要に悩んだり落ち込んだりしなくて済む

なぜ不採用になったか理由が分からなければ、どうして不採用になったのか自分ではよく分からなず悩んでしまうことがあります。企業側の条件も満たしていて、能力や経験もそれなりに自信があって、面接でも手ごたえがあったのに、という場合はなおさら自分では分からないかもしれません。

また、不採用が続いているとなぜ自分は落ちるんだろう?と考えてもはっきりとした理由が分からず、落ち込んでしまうかもしれません。

しかし、なぜ不採用になったかが分かれば、不採用になった理由を自分であれこれ悩む必要はありません。また、不採用となった理由が自分で納得できるのであれば仕方がないと割り切ることができますし、逆に納得ができなくても相手の見る目がなかったんだと割り切ることもできます。

不採用も相性の問題と割り切って気にしない

不採用になったからといって、不採用になったことを落ち込んでいても時間がもったいないです。不採用になる理由は様々ですが、就職活動や転職活動も結局人と人の相性の問題という部分も大きいため、縁がなかったんだな、相性が悪かったんだなと思って、次の職場を探した方が有益です。

能力的には十分な活躍が期待できると思われる人でも採用担当者が何となく合わなさそうだと思えば採用されないことがありますし、単に好き嫌いだけで直観的に採用か不採用を決めているような場合もあります。

もちろん、自分でも良くないと思うところは直していった方が良いですが、不採用になったことを引きずるよりも、気持ちを切り替えて次のチャンスに向けて頑張る方が人生が良い方向に向かうはずです。

不採用理由を教えてくれたらラッキー位に思っておく

不採用理由は必ず教えてもらえるものでもないため、教えてもらえればラッキー位に思っておくくらいがいいでしょう。教えてもらえない事を気にする必要はありませんし、教えてもらってもあまり不採用理由で思い悩んだりせず、次の活動に役立てるというような前向きな気持ちで受け止めるようにしましょう。

まとめ

  • 就職活動や転職活動では不採用となった場合でも、不採用理由は教えてもらえない場合があります。
  • 不採用理由を教えてもらうことで次の就職活動や転職活動に活かすことができるため、不採用理由を聞ける場合は聞いておいて損はありません。

スポンサーリンク

【企業が不採用理由を伝えない理由の記事は終わりです】

「働く・副業|お金を稼ぐ」のページに戻る



SNSでシェア・ブックマーク・後で読む

Twitter Facebook LINE はてな Pocket
最近よく読まれているページ
家計・節約のおすすめページ

ページの先頭へ