就活をしない選択肢のメリットとデメリット
記事作成日:2018年5月18日
就活(就職活動)をしないという選択肢のメリットとデメリットについてや就活をしない場合のその後の進路などについてです。大学生の中には就活をしないという選択をする人がいますが、就活をしないことで会社員の一般的な道から外れてしまう、新卒採用の機会を逃してしまうなど多くのデメリットがあります。やりたいことが分からない場合でもとりあえず就活をしてみた方が良いこともあります。
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就活をしない理由
就活をしない理由には様々なものがあります。大学卒業後に起業をしたい、家業を継ぎたい、農業をしたい、海外留学をしたい、大学院に進学したい、など前向きな理由があります。微妙ではありますが、仕事以外にやりたいことがあるという場合もあります。
一方で働きたくない、就活が面倒、やりたいことが分からない、まだ遊んでいたいなどのような後ろ向きの理由もあります。
就活をしないメリット
会社勤め以外の進路を選べる
就活をしないということは会社員として会社に勤める以外の進路を選ぶということになります。会社員は収入が安定していることなどがメリットですが、働き方が会社に左右されてしまうことなどがデメリットになります。
就活をしないことで会社員以外の生き方をすることができるのです。ただし、会社員になっても退職すれば会社員以外の生き方を選ぶことができます。
就活の時間や労力がかからない
就活をすることによって時間や労力がかかります。就活には事前の準備なども重要となるため、会社を訪問して業務の説明を聞いたり、面接を受けたりしている時間以外にも、業界や会社の研究、志望動機の検討、エントリーシートの作成などに時間をかける必要があります。
就活をしないことで、就活の時間や労力を他のことに使えるのです。例えば、学業に専念したり、起業の準備を進めたりできるのです。
就活をしないデメリット
新卒採用のプラチナチケットを捨ててしまう
就活をすることによって新卒で採用される可能性があります。給料などの待遇や労働環境が良い企業は途中で退職する人が少ないため、新卒採用でないと入りづらい場合があります。また、新卒採用は採用数が多い場合があり、中途採用よりも入社しやすい場合があります。また、新卒ですので通常は業務経験がないことから、業務経験に関わらず採用される可能性があります。
新卒採用では就職できる企業の幅が広く、就職できる可能性が高い場合があるため、新卒採用のプラチナチケットと呼ばれることもあります。就活をしないとことで新卒採用の可能性を捨ててしまうことになるのです。
会社勤めの道から外れてしまう
就活をしないと、会社勤めの一般的な道、会社員の道からは外れてしまうことになります。日本では、履歴書に空白の期間があると採用される可能性が下がる場合があることが知られています。
企業の採用担当者は、志願者に大学などにも通っておらず、働いていない期間があると、働く意欲が低いのではないか、働く能力が低いのではないかと、経歴の空白に悪い印象を持つ場合があるのです。
また、就活をしなければ一定期間が過ぎた後は新卒ではなくなるため、既卒として中途採用となります。しかし、就活をしないでいると業務経験を積む機会がないため、採用されづらくなるのです。
就活をしないと一般的な会社員として働くことが難しくなってしまうのです。待遇などが良くない条件でしか働く先を見つけられなくなってしまうことがあるのです。
就活で学ぶ機会が失われる
就活をしないということは就活という企業について知る機会、自分のキャリアについて考える機会を失うということになります。就活は就職先を探すという役割だけではなく、企業の活動について知る、自分のキャリアについて考えるという学びの場という役割もあります。
就活では様々な企業のことを知り、企業の担当者から業務の説明を受けます。もちろん、都合がいいこと、耳障りが良いことしか言ってもらえませんが、企業の活動についての知識を深めることができます。また就活では就職したい企業を考えたり、志望動機や自分の強みなどキャリアについて考えたりします。
就活自体が学びの機会でもありますが、就活をしないということは、企業について学び、自分のキャリアを見つめる機会を失うことにもなるのです。
仕事を教わる機会や失敗して許される機会が減る
就活をして就職した新社会人は若く、仕事の経験もないため、仕事のやり方を丁寧に教えてもらえる可能性が高いですし、仕事で失敗しても、若いから仕方がないと大目に見てもらえて許されることが多いです。
そのため、多少の失敗を恐れずに仕事に取り組むことができますし、失敗しても周りがフォローしてくれるため深刻な事態に陥りづらいですし、失敗から学ぶこともできます。
しかし、就活をしないで年齢を重ねてから働き始めると、仕事を丁寧に教えてもらえる可能性は低くなりますし(知っていて当然)、失敗に対する視線も厳しくなります。
就活をしないで就職しないと、仕事を教わる機会や失敗して許される機会が減るのです。
就活をしない場合の進路
就活をしない場合の進路には、無職のままで過ごす、フリーターとしてアルバイトなどをしながら過ごす、大学院などへ進学する、海外留学をする、起業するなどの選択肢があります。
無職
やりたいことがない、働きたくないという場合は無職となってしまうことがあります。無職であっても一生食べていけるだけの当てがあるのならば生活に困ることはありませんが、そのまま無職でいると貯金が底をついてしまうなど将来生活に困る場合には、いつか働いて稼がなくてはいけなくなります。
フリーター
就活をしないで就職しないけれど、フリーターなどで限定的に働くという選択肢があります。勤務日数や勤務時間などは就職して働くよりも自由にできる部分も多いですが、給料などの待遇は恵まれているとはいえず、キャリアアップにもつながりづらい部分があります。
大学院などへ進学する
就活をしない場合は大学院や専門学校などへ進学するという進路があります。元々やりたいことや学びたいことがあって進学を希望しているのであればいいのですが、働きたくない、就活をしたくないというような理由で大学院への進学を希望している場合には、本当にそれでよいのか冷静に考える必要があります。
海外留学する
就活をしないで大学を卒業してから海外留学をするという選択肢があります。海外での経験は、新しい知識や語学を学ぶ機会になる、価値観を広げることにつながるなど、多くのメリットがあります。ただし、海外留学すれば何か道が開けると安易に考えてしまうことも問題です。何を学びたいのか、なぜ海外留学をするのか目的意識を持った方が得るものは多くなります。
起業する
明確にやりたいことがある場合には、就活をしないで起業をする方が希望する人生を歩めることがあります。在学中からやりたいことがあって、卒業後に起業できるよう準備を進めてきたのであれば、起業という選択肢は魅力的なものとなることがあります。ただし、起業は失敗する人も多いことに注意が必要です。また、農業などの自営業を行う場合もあります。
専業主婦(主夫)になる
大学を卒業後に学生時代からの恋人と結婚して専業主婦(専業主夫)になるという選択肢があります。大学在学中から卒業後のことについてパートナーと話し合いが済んでいてお互い納得できているのであれば、専業主婦(主夫)となることも1つの進路となります。
就活をしないでも成功する人は一握り
就活をしないでも、幸せで充実した人生を送る人もたくさんいます。就活をしないことで成功した事例はたくさんあります。しかし、才能に恵まれているか、努力を尽くしたか、運に恵まれたか、何らかの成功する要因があったから成功したのです。
世の中には成功事例があふれていますが、成功したからこそ成功したことを周りに積極的に伝えようとするのです。失敗した人は、自分から失敗したとは宣伝しませんし、表舞台に立つことがないまま静かに消えていくことが多いのです。
そのため、就活をしないでも上手くいくということは一握りであって、就活をしないことで窮地に追い込まれている人もたくさんいるのです。
就活をしないでも成功する人は一握りで、特殊なケースであることも多いため、成功者に憧れて安易に真似をしようとしてはいけません。とりあえず、就活をしてみるという選択もあるのです。
とりあえず就活をしてみる
もし大学卒業後に起業をしたいといったような明確な目標がないのであれば、とりあえず就活をしてみるということを検討してはどうでしょうか。就活をすることで見えてくることもありますし、とりあえず働いてみることで分かることもあるはずです。
就活をして就職してから別の道に進むのは比較的容易ですが、就活をしないで就職しないままでいると就職して働くことは通常難しくなります。
そのため、将来の進路、自分の歩む道が分からない場合には、とりあえず就活を行い就職して、働くことを通じて自分の将来を見つめなおすことで、人生の機会を失わないようにしながら、自分の希望する道を歩める可能性を高めることができます。
まとめ
- 就活をしないことによって、新卒採用の機会を逃してしまう、会社員の一般的な道から外れてしまう、企業について理解を深める機会を失うなどのデメリットがあります。一方で就活をしなければ時間や労力を取られることもありません。
- 何もやりたいことが見つからない、やりたいことが分からないという場合でも、とりあえず就活をして就職をすることで見えてくること、分かることがあります。そのため、とりあえず就活をするということも前向きに考えた方が良い場合があります。