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就職での新卒採用のメリットと新卒カードを捨てるリスク

記事作成日:2016年5月11日

日本では新卒一括採用の風潮が根強く、会社員としてのキャリアを考える場合、新卒の就職のチャンスは貴重なものになります。新卒の時点での就職は選択肢が広がるため、新卒での就職のチャンスを逃してしまうと、会社員としてのキャリアの選択肢を狭めてしまう可能性があります。新卒時には様々な企業に就職活動をして挑戦することが大切です。

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新卒カード・新卒のプラチナチケットとは

新卒カード、新卒のプラチナチケットというような言葉がありますが、新卒であれば大企業などに比較的入社しやすく、就職活動において新卒が恵まれていることを意味しています。

就職を希望したが内定が得られなかった、正社員ではなくアルバイトや派遣で働いた、働かないでしばらく自由に過ごしたかったなどの理由から、新卒の時点で就職しないような場合は、新卒カードを捨てる、新卒のプラチナチケットを捨てるというような言い方をします。

ほとんどの人にとって日本の就職活動での新卒カードは人生で1回しか切ることができない貴重なチャンスなので、大切に使いましょう。

新卒採用のメリット

中途採用が一般的になっているとは言っても、日本の企業ではまだまだ新卒一括採用の風潮は根強く残っているため、正社員は新卒で一括して採用するということが一般的です。就職する立場から見た場合の新卒採用のメリットは次のようなものがあります。

新卒でないと入りづらい企業・組織がある

企業・組織の中には、中途採用をほとんど行っていないか、中途採用をしていても職種などが限定されているなどの理由から、新卒でないと入りづらい場合があります。特に大企業や公務員は新卒でないと入りづらい傾向があります。

大企業や公務員は、知名度が高く人気もあるため、新卒採用で十分に求めている人材が集まりやすいことや、給与などの待遇が良いため離職率が低くなることから、中途採用を行う必要性が薄れるため、中途採用が狭き門になりやすいです。

なお、公務員の場合は年齢制限が緩いため、純粋な新卒に限らず、一定年齢までであれば既卒も入りやすいと言えます。

ただし、大企業に入社すれば幸せであるは限りませんし、大企業であっても濃い業務経験を積むことができるとは限らないので、注意が必要です。経歴の見栄えも大事ですが、どんな仕事の経験を積んだかということも大事です。

新卒採用でないと出世が不利になる場合がある

企業・組織によっては中途で採用された人は、新卒で採用された人よりも出世などの面で不利になる場合があります。新卒で入った生え抜きの人は若い頃から企業・組織で働いているため、企業・組織の業務に精通していること、人脈が形成されやすいことなどが背景にあります。

新卒採用では業務経験や業務知識を問われない

新卒採用の場合は、大学を卒業する時点で採用するかどうかを決めるため、当然ですが業務経験はありません。そのため、採用の条件として、業務経験や業務知識を問われることはありません。入社してから学んでいくことが前提となっているためです。

一方で中途採用の場合には、第二新卒の場合を除いて、即戦力が求められるため仕事の潜在的な能力が高い人であっても、募集している分野での業務経験がなければ不採用となってしまう場合があります。

新卒採用は業種や職種をある程度自由に選ぶことができるのです。

既卒は受け入れてもらえない場合がある

大学を卒業した直後に就職する場合は企業は学生を新卒として扱いますが、卒業後仕事に就かずに1年後に就職しようとすると、既卒として扱われる場合があります。通常、既卒とは大学などを卒業してから就職しなかった人の事を指していて、就職活動では新卒と同じ扱いを受けることができない場合があります。

似た言葉で第二新卒という言葉がありますが、第二新卒(第2新卒)とは大学を卒業してから大体3年以内で正社員としての就労経験がある人を指しています。就職したかしていないかの違いがあります。

大学を卒業して、就職していなかった期間があるということは、企業への就職という点では不利になる場合が多いです。

毎年定期的に募集されるため選択肢が豊富

中途採用の場合には企業が必要な時に募集をかけるため、不定期の募集となりがちで、自分が応募したいと思った時に、希望する職種・条件の募集があるとは限りません。特に景気が悪い時は中途採用の募集が減ってしまうため、希望する就職先がなかなか見つからないことがあります。

一方、新卒採用は景気変動などによって募集人員の増減はありますが、人員構成の安定性を重視する企業も多いため、毎年安定的に新卒採用を行う企業は多いです。そのため、就職の難易度は景気変動によって変化しますが、就職先企業の選択肢は豊富だといえます。

情報が得やすく横のつながりも作りやすい

新卒採用の場合には、毎年安定的な募集を行う企業が多く、かなりの数の企業が就職活動期間に採用活動を行うため、就職活動に関する情報は得やすいという特徴があります。就職活動を支援するウェブサイトには毎年多くの人が登録を行い、活発な情報提供が行われます。

また、大学などでも就職活動を積極的に支援することが多く情報を得やすくなっていますし、同じ学年の人が同じ時期に就職活動を行うため、情報交換をしやすいといえます。就職活動期間中に知り合った人同士が仲良くなることもあります。

立場が似た同期がいる

新卒で企業などに入社する時に大きな要素が同期の存在です。中途採用で入社しても同じ時期に入社する同期はいますが、年齢や立場がバラバラで研修で顔を合せたりする機会も新卒と比べると圧倒的に少なく、仲間意識を持ちづらい部分があります。

しかし、新卒で入社した同期は、入社前の内定者の懇親会や新人研修などで顔を合わせる機会が多く、立場も似ているため、話題や悩みが共有しやすく、仲良くなりやすいと言えます。

また、中途採用で入社した場合、社内には新卒で入社した歳が近い同僚がいる場合がありますが、入社時期が違っていたり、立場が違っていたりすると、新卒で一斉に入社した同期のように仲良くすることは難しい場合が多いです。

社会人になって最も友人を得やすい機会とも言えるのが、新卒で入社した時の同期で長い付き合いになるような人もいます。

新人なら多少の失敗は許される

大学などを卒業した直後に新卒として企業などに入社すると、企業の中では若く経験が浅い新人ということになります。新人であれば、業務の知識や経験がないことは当たり前であり、多少の失敗は許される部分はあります。もちろん、失敗を叱責されることがあっても、新人がいきなり完璧にできると思っている人はほとんどいないはずです。

多少の失敗が許されている間は、他人に聞いて教えてもらうことがしやすく、学びやすい時期です。中途採用で入社すると、最低限のビジネスマナーを持った社会人として振る舞えることは当然で、基本的なことは知っているだろうと周りから見られるため、仕事の事について聞きづらい部分があります。

企業の受け入れ態勢が整っていることが多い

新卒で企業に入社すると、中途採用で入社した場合と比較して、研修や手続きなど企業側の受け入れ態勢が整っていることが多いです。そもそも、新卒を採用する企業は比較的ゆとりがある企業が多いということもありますが、毎年同じ時期に定例的に行われるためか、事務手続きや業務の説明、研修や教育が丁寧に行われる傾向があります。

中途採用で入社した場合には、非定例的な受け入れとなることも多く、事務手続きに抜け落ちがあったり、研修などがほとんどないこともあります。

新卒カードは安易に捨ててはいけない

日本では新卒カードを捨てることは非常に危険です。大学を卒業してから、すぐに就職しないで、自分探しをしたり、専門学校に通ったりすることは会社員としての選択肢を狭める可能性がある、リスクが高い行為であることを意識しておく必要があります。

新卒時点は就職先の選択肢が広がる

日本では、新卒カードは特別な意味を持っています。人生でほぼ一度だけある、会社員としての働き方の選択肢が広がるチャンスです。もちろん、卒業した大学などの学歴によって、就職できる可能性が高い企業の選択肢の幅は変わってきますが、それでも新卒の時だけは多くの人にとって就職先の選択肢が広がるのです。

仕事を通じて業務知識や経験が得られる

就職して働くことで、仕事を通じてビジネスの基本的なルールやマナー、業務知識、業務経験などを得ることができます。パート・アルバイトや専門学校などでも業務経験や知識を得ることができる場合がありますが、普通に仕事をして働いている場合と比較すると密度が薄くなってしまうことがあります。

日本の会社は働いていない期間を評価しない傾向

会社側の人は、仕事を通じて得られるものはたくさんあると考えていて、採用面接などでは、働いていない期間が長い人に対しては厳しい評価をする傾向があります。そのため、会社員として働くキャリアを積むことを考えている場合には、安易に新卒カードを捨てるようなことをしてはいけません。

とりあえず働いてみる

自分がどんな仕事をしたいのかが分からない場合でも、新卒の時点で企業に就職して仕事を経験してみるということが重要です。働いて上で、もし会社員が向いていないと思うのであれば、その時点で別の働き方を模索すればよいのです。逆に働かないまま過ごしてしまって、後で就職しようと思っても会社員としての選択肢が狭まってしまう可能性が高く、好待遇の企業には就職しづらくなってしまいます。

新卒時点で、自分が望む企業に内定が出なかった場合でも、できるだけ濃密な業務経験を積めることができる企業に就職して、次のキャリアアップにつながるような選択をすることが会社員人生を送る場合には重要になります。

新卒を逃しても挽回は可能ですが遠回りになりがち

もちろん、新卒カードを捨てて、大学などを卒業してから働かないで自由に過ごした後で、就職をすることは可能です。自分に何か売りがある場合や、情熱・熱意がある場合には、十分に挽回は可能です。しかし、新卒で採用される場合よりも、エネルギーを使うことになりますし、遠回りになってしまうことがあります。新卒なら比較的楽に入社できるのに、新卒でないとハードルが上がってしまうのです。

優秀な人、情熱がある人、パワフルな人は新卒、既卒、中途といった形に関わらず採用されて頭角を現すことが多いですが、全体からみると少数派です。多くの人にとっては新卒カードを有効に使って、自分が望むキャリアを歩めるようにした方が近道になるのです。

まとめ

  • 新卒時には就職できる企業の選択肢が広がるため、新卒カード、新卒のプラチナチケットと言われます。ほとんどの人にとって人生で1回の就職しやすいチャンスなので大切にしましょう。
  • 大学などの卒業時点で就職しないで新卒カードを捨てると、会社員としての選択肢が狭まってしまう場合があります。

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【就職での新卒採用のメリットと新卒カードを捨てるリスクの記事は終わりです】

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