40代で起業するメリットとデメリット
記事作成日:2019年1月17日
40代で起業するメリットとデメリット、有利な点と不利な点についてです。40代になると業務経験がある、マネジメント経験がある、人脈がある、資金があるなどの有利な点があります。一方で、体力や気力が落ちてくる、失敗しても良い条件で会社員に戻りづらいなどの不利な点があります。
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40代で起業するメリット
40代で起業をする場合、業務経験があること、マネジメント経験があること、人脈があること、資金があることなどがメリットとなり、起業をする上で有利な点となります。
業務の知識・スキルや経験がある
40代で起業する場合は、それまでに会社員として経験してきた業務に関する知識・スキルや経験を生かすことができ、起業に役立てることができます。
なお、会社員として経験した分野とは異なる分野で起業する場合には直接的には会社員の経験が役立たないかもしれませんが、仕事をする上での基本的な知識・スキルを得ているはずなので、会社員経験が全く役に立たないということはありません。仕事の進め方、時間管理の仕方、交渉の仕方など会社員をしていると自然と身に付くことがたくさんあるのです。
マネジメント経験がある場合が多い
40代になるまで会社員などで働き続けていた場合、何らかの形でチームを率いる、プロジェクトのリーダーになるなど管理的な業務を経験していることが多いです。組織を動かすマネジメントの経験をしている場合、起業をして、組織を作っていくことや人を雇う時に役立ちます。
もちろん、事業をゼロから立ち上げることと、既に存在している組織でチームを管理することは異なりますが、人をどう動かすかという点では共通しているため、マネジメント経験は起業に役に立つのです。
資金を用意しやすい
40代は起業資金が準備しやすいと言えます。40代になるまで会社員として働いているのであれば、コツコツをお金を貯めておくことでまとまったお金を準備することができます。20代や30代の頃から起業することを見据えてお金を準備していれば、1000万円以上の資金を準備できることも珍しくありません。そのため、お金の面では起業しやすい場合があります。
起業が成功するためには、どれだけ資金を準備できて売り上げが立ち軌道に乗るまで我慢できるかが重要になるため、お金をより多く準備することができれば成功する可能性を高めることができるのです。
起業に役立つ人脈を持っていることがある
40代で起業をする場合、経歴によっては起業に役立つ人脈を得ている場合があります。起業は人脈がなくても上手くいくことがありますが、豊富な人脈があった方が有利になることも多いので、人脈がある場合には起業が成功する可能性を高めることができます。
また、あまり社外との関わりがないような仕事をしていた場合は、起業に役立つ人脈が社内では得られないかもしれませんが、起業を見据えて準備しておくことで社外に人脈を作っておくことも可能です。
家族関係が安定する時期になる
40代になると多くの人は、結婚や出産の時期を過ぎ子育ての時期となってきますが、子どももある程度大きくなってくるため、乳児や幼児の頃と比較するとあまり手間がかからなくなってきます。また、家族の人数が変化するようなことは少なくなります。住む場所も決まって安定していることが多いです。
そのため40代は、比較的家族関係が安定しやすい時期で、家族の面では大きな変化が起きづらいため、先行きが見通しやすくなり、起業しやすくなる側面があります。これから家族が増えるかもしれない、引っ越しをするかもしれないという状況は、起業をしづらくさせてしまうことがあるのです。
精神的に安定している
40代になると、さすがに20代や30代の頃と比べて精神的に安定してきます。そのため、急に重要な判断を迫られた場合、ピンチに陥った場合などでも、冷静に対処できる可能性が高まります。どっしりと落ち着いて構えることができるようになるため、冷静に判断ができるようになるのです。
起業は経営者の判断1つで成否が分かれてしまうことがあるため、精神的に安定していて、落ち着いて決断できるということは重要なことなのです。
会社で停滞しているよりも人生を切り開ける場合がある
40代になると先が見えてしまい、会社でそれ以上の出世が望めないことを理解し、会社員として停滞感を感じてしまうことがあります。
不満を抱えながら嫌々残りの現役時代を過ごすことになると精神的にも良くありませんし、不完全燃焼のまま定年を迎えてしまうことになります。会社員として不満を抱えながらその後の会社員人生を送るよりも、起業をした方が人生を切り開ける場合があるのです。
40代で起業するデメリット
40代で起業すると、20代や30代と比べると体力や気力が落ちてくること、失敗すると良い条件で会社員に戻ることが難しくなること、やり直しがしづらいことなどがデメリットとなり不利な要因となります。
体力や気力が落ちてくる
40代になると20代や30代の頃と比べると体力や気力が落ちてくるようになるため、起業をする上で不利に働く要因の1つになります。もちろん、40代になれば40代なりの味が出てくるので20代や30代で起業する人とは違った形で持ち味を出せばよいのですが、起業をすると忙しくなる時期があり、体力が落ちてくる40代の場合には辛くなってしまうことがあるのです。
家族との時間が必要な時期になる
40代になると結婚や出産の時期を過ぎていることが多いですが、子どもがいる場合は子どもがある程度成長してくる時期となるため、家族で過ごす時間が大切になってきます。子どもの成長は早いため、子どもと一緒に過ごせる時間はあっという間に過ぎていきます。
起業をするからといって仕事ばかりしていて、家族との時間を疎かにしてしまうと、家族との関係が上手くいかなかったり、後になって家族ともっと一緒の時間を過ごしておけばよかったと後悔してしまうことがあります。
失敗すると良い条件で会社員に戻りづらい
40代で起業すると失敗した場合に良い条件で会社員に戻りづらくなってしまうことがデメリットになります。20代や30代であれば起業に失敗して会社員として再就職する場合であっても再就職先が比較的見つかりやすいのですが、40代になると再就職先の選択肢は狭まってきます。
目を引くようなスキルや経験がある場合は比較的再就職しやすいですが、起業経験があるということが思ったほど再就職をしようとする時に評価されないことがあります。
やり直しが難しくなってしまうことがある
40代で起業に失敗すると良い条件で会社員に戻ることができないため、やり直しが難しくなってしまい、貧困に陥ってしまう場合があります。持っている財産の全てを起業につぎ込んで失敗してしまった場合は、手元のお金がほとんどなくなる上、収入が得づらくなってしまうため、そのまま困窮してしまうことがあるのです。
新しいことを受け入れづらくなる
40代になると20代や30代と比べると、新しいことを受け入れづらくなりますし、新たに物事を学びづらくなってきます。新しい技術を生かして起業をするというような場合は、新たなものを受け入れやすい若い時期の方が向いていることがあるのです。
これまでの経験が邪魔をしてしまい、新しいことをどうせ上手くいかないだろうと否定的に見てしまい、チャンスを逃してしまうことがあります。
守りの姿勢になってしまう
40代になると結婚をして配偶者がいる場合、自分か配偶者が出産して子どもがいる場合、守るべき家族がいることになるため、守りの姿勢になってしまい、起業に踏み出せなくなってしまうことがあります。起業に踏み出しても、先行きへの不安からストレスを抱えてしまうことがあります。
また、会社員として働いている場合、それなりの給料をもらっている場合があり、今の給料や立場を捨てて起業するということになかなか踏み出せない場合もあります。
現役引退までの時間があまり多くない
40代で起業をする場合、20代や30代で起業するよりも現役引退までの時間が短くなることがデメリットです。60代から70代の頃まで現役を続けるとして、20代であれば現役引退まで40~50年の年数がありますが、40代であれば20~30年程度しか残っていないのです。
そのため、起業が成功し、事業が大きくなるかならないか位で健康面や体力面での問題から現役を退き、次世代にバトンタッチしなければならなくなることがあり、もっと時間が欲しかったということになってしまうことがあります。
まとめ
- 40代で起業をすると、業務経験がある、マネジメント経験がある、人脈がある、資金があることなどがメリットとなり起業で有利になります。
- 一方で、体力や気力が落ちてしまう、失敗しても良い条件で会社員に戻りづらくなる、新しいことを受け入れづらくなるなどがデメリットとなり、不利な要因となります。