夫婦で一緒に起業するメリットやデメリットと注意点
記事作成日:2019年1月30日
夫婦で一緒に起業するメリットやデメリットと気を付けるべき点についてです。夫婦で一緒に起業すると、お互いの存在が近いので意思疎通が図りやすく、事業と家事や育児との時間調整がしやすいというメリットがあります。一方で、起業した事業に収入のリスクが集中してしまう、仕事とプライベートが混じりやすくなるなどのデメリットもあります。
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夫婦で一緒に起業するメリット・有利な点
夫婦で一緒に起業する場合のメリットや有利な点についてです。お互いが近い存在で一緒に起業しやすいこと、意思疎通しやすいこと、仕事と家事や育児の調整が図りやすいことなどがメリットになります。
近い存在なので一緒に起業しやすい
夫婦は近い存在なので一緒に起業しやすい関係であると言えます。友人などの場合は家族ではない他人になるため、気軽には誘えない部分があります。しかし、夫婦であればお互い気心が知れた間柄なので一緒に起業しやすい関係であると言えます。起業するパートナーが欲しいと感じた時に家族は有力な候補となるのです。
意思疎通がしやすい
夫婦は日常生活でも同じ時間を過ごすため、お互いの性格を理解しやすく、意思疎通が図りやすいと言えます。そのため、意思疎通をしっかりとすれば、起業をする上でも意見や考えのずれを防ぎやすいと言えます。
友達同士で起業すると、遠慮して言いづらいことがあったり、相手のことが十分理解できないことがあったりしますが、夫婦で一緒に起業する場合は友達よりは距離感が近いので、意思疎通がしやすいのです。これは一緒に起業する上で有利な点となります。
利害が一致しやすい
夫婦はお互いの利害関係が一致しやすいため、起業した事業を巡る意見や方向性の違いから衝突する可能性を低くすることが可能です。友達同士の場合はお互いの目標や利害関係が次第にずれてくることがありますが、夫婦の場合は一蓮托生なのでお互いに調整して利害の一致を図りやすいと言えます。そのため、不必要な意見の衝突を減らすことができ、起業を軌道に乗せやすい側面があると言えます。
夫婦の共通の話題となりお互いの理解が深まる
夫婦で起業をすることで、起業した事業のことが夫婦共通の話題となり、お互いの理解を深めることに役立ちます。もちろん、夫婦の共通の話題は他にもたくさんのことがありますが、夫婦で起業に挑戦することによってお互いの共通の話題が増え、かつ起業を通じた共同の作業でお互いの理解が深まるのです。夫婦の会話も増えることになります。
理不尽な転勤がなくなりライフプランが立てやすくなる
起業をすれば自分が思った通りに事業を行うことができ、会社員にありがちな理不尽な転勤をすることがなくなります。夫婦で起業する場合は、言われてする転勤がなくなり、自分の意志で働く場所や働き方を選べるようになるため、生活する場所、子どもの教育、親の介護などのライフプランを立てやすくなります。
家事や育児・介護などとの調整がしやすくなる
起業をすれば自分の事業なので時間を自由に調整することができます。更に夫婦で一緒に起業する場合は、経営する事業と家事や育児・介護などとの調整を図りやすく、状況に応じて役割分担や時間配分を柔軟に見直すことができます。
家族に関する時間をある時期には多めにとったり、夫婦のどちらかが一時的に育児や介護の時間を増やしたり、といった調整も夫婦で起業をする場合は容易にできます。
夫婦で一緒に起業するデメリット・不利な点
夫婦で一緒に起業するデメリットや不利な点は、特定の事業に収入を依存する形なるため収入が急に無くなるリスクがあること、仕事とプライベートが混ざり仕事で上手くいかないと日常生活も上手くいかなくなる可能性があること、などが挙げられます。
特定の事業に集中してしまうためリスクが高い
夫婦で起業をして同じ事業を一生に行うと、夫婦の稼ぎがその事業に集中してしまうことになります。他にも複数の事業を持っていたり、投資をしたりしていればよいのですが、1つの事業だけを行う場合にはその事業がこけてしまうと収入源を失ってしまうことになりかねないため、リスクが高い状態になってしまっていると言えます。
夫婦で特定の1つの事業に集中することは、収入が急になくなってしまうリスクがあるのです。
起業が原因で喧嘩をして関係が悪化することがある
誰かと一緒に起業をするということはなかなか難しいことです。友達と起業する場合でも、経営方針やお金を巡ってトラブルが発生し、友人関係にひびが入ってしまうことが良くあります。これは夫婦でも起きうる問題で、友達よりは近い関係なので何か問題が発生しても上手く乗り越えられる可能性もありますが、起業が原因で喧嘩をしてしまい、夫婦の関係が悪化してしまうことがあるのです。
仕事とプライベートが混ざりやすくなる
家庭に仕事を持ち込まないということを言われることがありますが、夫婦で起業をすると家庭に仕事を持ち込みやすくなり、仕事とプライベートが混ざりやすくなります。もちろん、仕事が上手くいっている時はそれでも良いのかもしれませんが、仕事が上手くいっていない時は、家庭内のプライベートの時間でも仕事のことが持ち込まれてしまい、重い空気になってしまうことがあります。
仕事と日常の生活は必ずしも分けなければいけないものでもありませんが、過度に混ざってしまうことで生活に安らぎがなくなってしまうことがあるのです。
休みの日が曖昧になってしまう
夫婦で起業をすると仕事とプライベートが混じりやすくなってしまいますが、その結果休日も曖昧なものになってしまうことがあります。休みの日でも仕事のことを考えていたり、仕事の作業をしたりするようになってしまうことがあり、オンとオフのメリハリがなくなってしまうことがあります。
もちろん、敢えて休日というような意識をしないで、自営業なので働ける時に働いて、休む時に休むというような考え方もありですが、休みをあまりとらなくなって、知らない間に体と心が蝕まれてしまうことがあるのです。
起業が上手くいかないと生活もおかしくなる
夫婦で起業をしている場合、起業した事業で上手くいかなくなってしまうと夫婦にとっての重大な悩み事となってしまいます。夫婦が別々に働いていれば両方が同じ仕事の悩みを抱えるということはないのですが、夫婦で一緒に起業すると同じ仕事の悩みを抱えることになるため、事業が上手くいかなくなると夫婦共通の悩みとなり、仕事だけでなく、日常生活もおかしくなってしまうことがあります。
夫婦で一緒に起業する場合に注意する点
夫婦で一緒に起業する場合に注意した方が良い点についてです。
よく話し合う
夫婦で一緒に起業をする場合はよく話し合って意思疎通をすることがとても大切になります。これは起業を始める前や始めた直後だけではなく、事業を続けていく間ずっと重要なことです。
夫婦で一緒に起業をする強みは、お互いがとても近い特別な関係であるということですので、強みを生かせるように考え方にずれが出てこないように気を付けることが大切です。
役割分担についてお互いが納得する
夫婦で一緒に起業する場合は、仕事の役割分担はもちろんですが、家事や育児などの家庭内の役割分担についても、お互いが納得できるようにすることが重要になります。
夫婦のどちらかに極端に負担が偏ってしまわないようにお互いが思いやって配慮をして助け合うことが大切です。
他に収入源を作る
夫婦で一緒に起業をするとその事業に収入を依存することになってしまうため、事業が上手くいかなくなってしまった時に家計がピンチに陥る可能性が高いです。
そのため、他の事業を行ったり、投資を行ったりするなどして、他に収入源を作るようにすることがリスク管理の上で重要になります。
税金面の処理を明確にする
夫婦で起業をする場合には、どちらの収入がどれだけでということが曖昧になってしまいがちですが、税金面で問題を指摘されないようにお金の処理をきちんとしておくことが重要です。お互いをどのような立場に位置付けるのか、どのように収入の分配をするのかなどははっきりさせておきましょう。
まとめ
- 夫婦で一緒に起業することのメリットは、意思疎通しやすいパートナーであること、仕事と家事や育児との調整を図りやすいことなどが挙げられます。
- デメリットは、収入源が集中してしまうため急に収入がなくなるリスクがあること、仕事と生活が一体化してしまう恐れがあること、などがあります。