講義・授業よりテキストで勉強した方が合格に近づく場合も
記事作成日:2016年7月15日
資格の勉強で予備校の講座を利用する場合には、テキストだけで勉強するという場合もありますが、通常は教室やDVD、インターネットなどによる講義・授業を受けることになります。しかし、忙しい社会人の資格の勉強では時間配分にも気を配らなければいけませんが、勉強のために講義・授業を聴こうとするとかなりの時間が必要になってしまいます。予備校の講義・授業を全て聴くことで時間が足りなくなり合格が遠のいてしまうことがあります。
スポンサーリンク
なぜ講義・授業を聴くことで合格が遠のくことがあるのか
資格の勉強で予備校の講義・授業は受講生が理解しやすいような工夫がされているため、難しい事や複雑な事でも口頭で説明を聴くことで理解しやすくなるという効果があります。
しかし、予備校の講義・授業を聴くために多くの時間が必要になるため、講義・授業を聴くこと自体に時間が多く使われてしまい、自分自身でテキストを読み込んで理解したり、問題集を解いて理解を定着させたりということをする時間が無くなってしまうことがあります。
講義・授業の時間中にはすでに十分理解している部分が説明されることもあり、講義時間の中にも無駄な部分、必要でない部分が出てきてしまいます。そのため、講義・授業を聴くよりも自分自身でテキストを読んで勉強を進めた方が勉強がはかどる場合があります。
合格するために講義・授業を聴いているのに、講義・授業を聴くことに時間が多く取られてしまって、合格に必要なテキストや問題集を勉強の時間が無くなってしまうことで合格が遠のいてしまうことがあるのです。
予備校は講義・授業の時間を増やすと料金を高く設定できる
予備校側は講義・授業の時間を増やそうとする場合があることにも注意が必要です。予備校の講義・授業の時間数が増えれば増えるほど、予備校は講座・授業の受講料金を多くとれるようになるため、講義・授業の時間が膨らんでしまっている場合があります。
重要な要点を簡潔に説明すべきところを基本から丁寧に解説する、講義中に演習や作業の時間を取る、テキストに書けば済むことを板書して説明するなど、講義時間を膨らませてしまうようなことが行われる場合もあります。
予備校の講義・授業を聴くメリット
予備校の講義・授業を聴くことのメリットやデメリットについて整理をします。まずは予備校の講義・授業を聴くメリットについてです。
分かりやすい
予備校の講義・授業を聴くことのメリットは、テキストの言葉だけでは分かりづらい部分であっても、言葉で聞くことによって分かりやすくなるということです。講義・授業で図表やスライドなどを活用した視覚的な説明があればさらに分かりやすくなります。
関係する情報を補足できる
講義・授業であれば、テキストの勉強の内容だけでなく勉強法や試験の傾向など試験の合格に必要な情報を簡単に補足することができます。テキストに記載が難しいようなことも口頭の説明なら簡単にできる場合があります。また、試験に関する最新の情報も口頭であれば説明しやすいです。
勉強ペースを作りやすい
予備校の講義・授業は回数や時間も決まっているため、1週間に何回のペースで聞けば何か月で勉強が終わるというように、勉強計画を立てやすいことがメリットです。
モチベーションを保ちやすい
予備校の講義・授業では、講師が話し方や説明を工夫して受講生が勉強しやすくなるように工夫をします。モチベーションが高まるような激励をする講師もいます。自分との相性が良ければ勉強がそれほど苦痛では無くなる場合があります。
予備校の講義・授業を聴くデメリット
続いて予備校の講義・授業を聴くことのデメリットについてです。
聴く時間が必要
予備校の講義・授業は1回あたりの講義時間が決まっているため、まとまった時間を確保して聞く必要があります。教室まで通学して生の講義・授業を聴く場合、DVDの講義・授業を聴く場合は教室に移動する時間も必要になります。
自宅でDVDを聴く場合、インターネットの通信講座を受講する場合でも、途中で何度も中断していると理解しづらくするため細切れの時間を使って受講することが難しいことがあります。
講義・授業を聴くことばかりに時間を使ってしまって、テキストを読み込んだり、問題集で演習をしたりする時間が無くなってしまうというようなことがあります。
分かっている部分を飛ばしづらい
講義・授業のデメリットとして、分かっている部分を飛ばしづらいということがあります。教室などで行われる生の講義・授業の場合は、途中で自分がよく理解している部分の説明が始まっても、飛ばしたりできないので聞く必要が出てきます。分かっているからと集中が疎かになるといつの間にか次の説明が始まっていて聞き流してしまうということもあります。
録画したものを再生して受講するDVDやインターネットの講座・授業などの場合には、不要な部分を早送りしたりできますが、どうしても理解している部分とそうでない部分が出てくるため、無駄を完全に取り除くことはできません。
当たり外れや相性がある
講義・授業には当たり外れがあります。予備校あっても教え方が上手い講師が講義・授業を行っているとは限りません。説明や解説が得意ではない人、説明の力点の置き方が試験の傾向からずれている人など当たり外れがある場合もあります。
また、講義・授業には自分に合う合わないがあります。説明の仕方が自分には合っていない、なんとなく講師を好きになれないなど相性の問題もあります。
講義・授業を聴いて勉強した気になってしまう
講義・授業は聴くだけで勉強した気になってしまうこともデメリットです。予備校の講義・授業を聴いた直後は、理解した気でいても、実際に問題を解いてみるとさっぱりわからないとことがあります。聴くだけでは記憶に定着しづらく、本当に理解しているかどうかも確認できないため、講義・授業を聴くことだけが勉強だと思わないように気を付ける必要があります。
講義・授業の内容がテキストと変わらないことも多い
テキストの編集方針によりますが、講義・授業の内容とテキストに書いている内容とほとんど同じということが良くあります。講義・授業はあくまでテキストをより理解できるよう用意されていて、合格に必要な事はテキストにすべて書いてあるという場合です。
テキストに必要なことが全て書かれている場合は、講義・授業を聴くのと、自分でテキストを読み進めるのとで学習できる内容に大きな差が無いため、テキストを読んで理解できるのであれば、敢えて講義・授業を聴く必要はありません。
テキストや問題集に全てが書いてある方が良い
講義・授業を聴かないこと合格が近づく場合もあるので、基本的にはテキストと問題集に合格に必要なことが全て書いてあるということが理想だと考えられます。
テキストだけで完結するなら時間配分の調整がしやすい
もし試験までの時間が残り少なくなってきて勉強が間に合わないという場合には、講義・授業を聴くのをやめてテキスト・問題集の勉強に絞ることで合格を目指すという方法ができるからです。
講義・授業をテキストの補足として利用する
時間を節約しながら効率的に勉強するためには、テキストを中心に勉強を進めて、講義・授業は聴くことを前提にしないという方法があります。テキストでは理解しづらいところ、分かりづらいところを中心に補足するような感じで講義・授業を活用することができれば、講義・授業を聴く時間を抑えながら効率よく勉強をすることができます。
予備校にお金を払うのは合格するため
予備校の講座にお金を払っているのは講義・授業を聴くためではなく合格するためです。講義・授業を聴いていることで時間が足りなくなり勉強が間に合わないと感じるのであれば、講義・授業を聴くよりも合格することに集中しましょう。講義・授業を聴かないともったいないという考えは捨てて、勉強すべきことに力を注ぐのです。
予備校を利用する意義は講義・授業よりもテキスト
予備校を利用するのは講義・授業のためでしょうか?テキストのためでしょうか?目で読むだけではなかなか理解できないため、耳から話を聞かないと頭に入って来ないという場合もあり、予備校の講義・授業を聴くことにもメリットがあります。しかし合格するために勉強の基本とするべきなのはテキストなのです。
テキストの記載が少ない講座・授業は避けた方がいい
テキストの記載が少なく抑えられている予備校の講座・授業は避けた方がいい場合があります。
講義を受けてもらうためテキストの記載を減らす
テキストの記載内容を抑えて講義時間中に口頭で補足するような講義・授業もあります。テキストの記載内容を少なくしているのは、テキストを読むだけでなく、講義・授業を受けてもらいたいという予備校側の意図によるものです。
講義・授業を受講する意味がないのであればテキストを販売するだけになってしまうため安い料金設定しかできないので、講義を聴いてもらうように誘導し講座に高い料金設定をする場合があります。
講義を受けられないと勉強すべき部分を漏らしてしまう
テキストに書いてないことが多いと講義中に聞き漏らしたり、都合が悪く講義・授業を受けられなかった場合に、勉強すべき部分が勉強できなくなってしまいます。
テキストに書いてある内容が不十分で講義・授業を聴かないと分からないようになっているような講座では、講義・授業を聴く時間が足りなくなってしまうと手遅れになってしまうことがあるのです。講義・授業に出席してもらうために、もったいぶってしまいテキストに書いてあることが少ない講座は避けた方が良いことがあります。
まとめ
- 資格の勉強では、予備校の講義・授業を聴くことによって理解しやすくなるというメリットはありますが、講義・授業を聴くためには時間が必要になります。
- 講義・授業を聴くために時間を使ってしまい、自分自身がテキストや問題集で勉強する時間が足りなくなってしまうと合格が遠のいてしまうことがあります。