辞めないで会社に残って会社を変えるよう頑張るのは正しい選択か
記事作成日:2019年2月14日
会社に不満を持った時に、転職や起業をするのではなく、会社に残って会社を変えるよう頑張ればいいんだと考えることや、引き留め工作としてあなたが会社を変えていけばいいと説得されることがあります。会社を辞めないで、会社に残って会社を変えるよう頑張ることは正しい選択なのでしょうか。
会社を変えることは容易ではなく人生のかなりの部分を捧げなければいけなくなりますが、会社を変えることができたとしても雇われの身である会社員にとって得られるものは少ないです。そのため、転職や起業を選んだ方が自分が幸せになれる場合があります。
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不満を抱えたまま働くことになる
会社に不満を抱えて、会社を辞めて転職しよう、起業しようと思ったけれど、結局会社に残って会社を良くしていこう、会社を変えていこうという選択をすると、不満を抱えたまま働き続けることになります。
将来、会社の状況が変わるかもしれませんが、会社が変わるまでは同じ不満を抱えたまま働き続けなければいけません。不満を感じながら働くということはあまり健全なことではなく、自分の能力を最大限発揮することが難しくなったり、仕事に対する意欲が低下したり、ストレスを感じやすくなったりしてしまいます。
会社に対する不満が強いのであれば、会社に残って会社を変えるという選択をするのではなく、転職や起業で会社から離れた方が幸せになれる場合があります。
簡単には会社は変えられない
自分が会社を良くしていこう、会社を変えようとしても簡単にはいきません。よほど規模が小さい会社やできたばかりの会社でなければ、会社を変えていくことは困難です。長年にわたって染みついた企業風土があり、会社に居る人の多くに根付ているからです。
人の意識を変えるのはとても大変なことなのです。人はなかなか変わらないといいますが、たくさんの人がいる会社はなおさら簡単に変わるものではないのです。
会社を変えようとしても結局変わらないかもしれません。自分が上に立った時に会社を良くしようと思っても、徒労に終わるかもしれないのです。
地位や権限がないと会社は変えられない
会社を変えようと思ったら通常は地位や権限が必要になります。稀に地位や権限がなくても強い影響力を持ち、会社に影響を及ぼすことができる場合がありますが、普通は偉くないと会社での発言力はありません。
それなりの地位や権限を得てからでないと会社を変えることは難しいです。そのため、地位や権限を持っていない人はまず地位や権限を得るために会社内で出世を目指さなければいけません。
変えたいと思っている会社で不満を抱えながら働き続けなければいけませんし、地位や権限が得られるかどうかも不透明なのです。
通常よりもより多くの努力をしなければいけなくなる
会社を変えるのであれば、同じ会社で働いている他の会社員よりもたくさんの努力をしなければいけません。会社を変えるためには、地位や権限を得て、会社を変える行動を起こさなければいけませんが、普通に働いていれば必要がない努力です。
地位や権限を得るためには人並み以上に頑張らなければいけませんし、会社を変えるためにはやはり相当な行動や努力が求められます。
会社を変えるためには相応の代償が必要となりますが、会社を変えるために自分のエネルギーを注ぐべきなのでしょうか。別の形で自分が幸せになる道のために自分のエネルギーを注ぐべきではないのでしょうか。
会社を変えるためには相応の才能などが必要
会社を変えるのであれば、ある程度の才能が求められます。まず、会社内で地位や権限を得たり、影響力を行使できるようになったりしなければいけませんので、仕事をする能力や気力が高くなければいけません。
また、会社を変えるためには自分に味方してくれる人、自分を応援してくれる人をたくさん作らなければいけないため、人脈が重要になります。
更に、仕事で成功して地位や権限を得ることや、会社を変えることには運も関わってきます。タイミングが悪いと上手くいくことも上手くいかなくなるからです。
自分が会社を変えるのであれば、人よりも優れた才能を持っているか、他の人以上に努力をしなければいけません。
会社員にとって会社は自分のものではない
会社は株主のものです。会社は従業のものだという考え方もありますが、株式会社の仕組みでは会社に対する権利は株主が持っています。
会社に雇われて働く会社員はあくまで会社の労働力に過ぎず、会社員がどれだけ頑張って働いても株主になって経営権を取得しない限り、どれだけ偉くなっても会社員にとって会社は自分のものにならないのです。
雇われ社長はいつ株主によって解任されてしまうか分かりません。社長なら会社を自分のものにできるかと言えば、決してそうではないのです。頑張って会社を変えたとしても、株式を取得するなどしない限り会社は自分のものにはならず、あくまで株主のものなのです。
会社を変えることで確かに自分の職場環境が良くなりますが、会社が自分のものになるわけではないのです。株主のために必死になって会社を変えることが自分の幸せにつながるのでしょうか。
会社を変えられても会社員が得られるものは多くない
努力が実って会社を変えることができたとしても、雇われの身である会社員にとっては会社はあくまで株主のものです。会社を変えることができたとしても株式を持っていなければ会社は自分のものにはなりません。
そのため、会社を変えることができたとしても、得られるものは職場環境や企業風土の改善と達成感、変革の経験ということになりますが、自分の人生の多くの部分を捧げて得られるものとしては魅力が少ないと感じてしまうかもしれません。
自分の人生を犠牲にして会社を良くしたとしても、自分の幸せにつながるとは限らないのです。
自分の人生の貴重な時間を無駄にする恐れがある
会社を辞めないで会社に残って自分が会社を変えるんだと努力する選択を選ぶと、自分の人生の貴重な時間を無駄にしてしまう恐れがあります。
会社を変えるためには自分自身が地位や権限を得なければいけません。あるいは強い影響力を持たなければいけません。そのため、まず地位や権限を得るために自分の人生を費やさなければいけません。
更に地位や権限を持ってから会社を変えるために努力を重ねなければいけません。様々な抵抗にあう可能性がありますし、時間がかかる可能性があります。
会社を変えようと思ってしまうと、自分の人生の貴重な時間のかなりの部分を会社を変えるために使うことになります。しかし、その自分の人生の貴重な時間を使って得られるものにどれだけの価値があるでしょうか。気付いた時には自分の時間を失って無駄にしたことを後悔する恐れがあります。
まとめ
- 会社に不満を抱えた時に、転職や起業を選ぶのではなく、会社に残ることを選び自分自身の手で会社を変えていこうと考えることがあります。
- しかし、会社を変えることは容易ではなく、仮に会社を変えることができても会社が自分のものになるわけでもありません。一会社員にとって会社を変えるために失うものは多く、得られるものは少ないため、人生の貴重な時間を捧げるのであれば、会社を変えることではなく、自分が幸せになることにした方がよいでしょう。