常勤と非常勤の違いと意味
記事作成日:2018年12月4日
常勤職員と非常勤職員というような場合に用いられる「常勤」と「非常勤」という言葉の違いについてです。常勤と非常勤は基本的に労働日数や労働時間が通常通りかそうでないかという違いで使い分けられることが多いです。しかし、無期雇用か有期雇用という違いで使い分けられることもあります。会社や組織によって常勤と非常勤が意味する内容が違うことがあるため注意が必要です。
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常勤や非常勤は会社や組織によって意味が変わることがある
良く用いられる「常勤」と「非常勤」という言葉ですが、会社や組織によって意味する内容が大きく異なる場合があることに注意が必要です。主に、労働日数や労働時間が通常通りかそうでないかということで使い分けられる場合と、無期雇用か有期雇用かということで使い分けられる場合があります。
会社や組織によって「常勤」と「非常勤」の意味は変わってくるため、自分に関係する場合にはどのように使い分けられているかよく確認することが重要です。
- 労働日数や労働時間の違い
- 無期雇用か有期雇用かの違い
労働日数や労働時間の違いという意味
常勤と非常勤は、労働日数や労働時間が通常通りかそうでないかということで使い分けられることが多いです。
基本的に通常の労働時間中ずっと勤務をするフルタイムの労働者が「常勤」で、通常の労働時間の一部(労働日数が少ない、一日の労働時間が少ない、日数と時間が両方少ない)しか勤務をしないパートタイムの労働者が「非常勤」となります。
常勤はフルタイムで、勤務時間中常にいるという意味が転じて、常勤が専任、本務という意味となり、常にいるわけではない非常勤が専任ではない、非専任、兼任であるという意味となることもあります。
- 常勤の意味→フルタイムで働く
- 非常勤の意味→パートタイムで働く
常勤=正社員とは限らない
労働日数や労働時間が通常通りという意味の常勤の場合には、常勤であっても正社員であるとは限りません。労働日数や労働時間が通常通りの日数・時間であっても、雇用期間の定めがある有期契約である場合があるためです。
例えば、派遣社員は、基本的に雇用期間の定めがあり非正規雇用(非正社員)となりますが、労働日数や労働時間は通常と同じフルタイム労働者であることが多いです。そのため、派遣社員は常勤ですが正社員ではなく、「常勤≠正社員」となります。
雇用期間の定めがある有期雇用契約の契約社員も同様で、契約社員は労働日数や労働時間は通常と同じフルタイム労働者の場合があり、この場合はやはり常勤ですが、正社員ではありません。
無期雇用か有期雇用かの違いという意味
常勤と非常勤が、定年まで勤める無期雇用であるか、雇用期間の定めがある有期雇用であるかの違いによって使い分けられる場合も存在します。無期雇用が常勤、有期雇用が非常勤とされている場合です。
例えば、非常勤職員といった場合でも、正社員と同じ通常の労働日数や労働時間で働く場合があります。この場合、フルタイムの労働者であり、労働日数や労働時間は短くないですが、「非常勤」という言葉が使われます。労働日数や労働時間の違いではなく、雇用期間が有期であるため、「常勤」ではなく「非常勤」としているのです。
定年まで勤める「常勤」ではなく、いつかいなくなる可能性がある「非常勤」だというような違いで使い分けられていることがあります。
- 常勤の意味→無期雇用(正社員)
- 非常勤の意味→有期雇用(非正社員)
非常勤=労働時間が短いとは限らない
常勤と非常勤という言葉が、無期雇用か有期雇用かという違いで使い分けられている場合、「非常勤」の職員・社員の募集は、通常よりも短い勤務時間で働く人を募集していることにはなりません。単に、一定の期間だけ働く、有期雇用労働者を募集していることがあるのです。
例えば、育児などを理由に短時間勤務を希望する人が、非常勤職員を募集ということで応募をしたら、通常の正社員と変わらないフルタイムでの勤務だったというようなことが考えられます。「非常勤」は、短時間勤務ではなく、有期雇用契約である場合があるのです。
まとめ
- 常勤と非常勤という言葉は、基本的に労働日数や労働時間が通常通りか短いかということで使い分けがされます。ただし、常勤が雇用期間の定めがない無期雇用で、非常勤が雇用期間の定めがある有期雇用という意味で使い分けられる場合もあります。
- 常勤と非常勤という言葉は、会社や組織によって意味する内容が異なる場合があるため、就職や転職などで目にすることがあった場合には、意味する内容について十分な確認が必要です。