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生活残業とは・経営者と労働者の問題点と解決方法・対応策

記事作成日:2018年7月18日

生活残業とは、生活のために行われる残業で、必要がない残業をわざと行うことで残業代を稼ぎ、生活費を確保するために行われます。労働者側にとってみれば残業代によって毎月の給与が増えるというメリットがありますが、長時間労働になることや残業できなくなった時に困るという問題点もあります。経営者にとっては生活残業はデメリットしかなく、何とかして解消したい課題となります。

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生活残業とは

生活残業とは、言葉の通り生活のために行われる残業で、残業代を稼ぐことで生活費を確保するために行われる本来必要ではない残業のことを意味します。生活残業を行うために、わざとゆっくり仕事をする、ダラダラと仕事をする、休憩を多くとる、無駄な仕事を増やそうとする、忙しい振りをする、必要がないのに会社に残る、といったようなことが行われる場合もあります。

生活残業の労働者側のメリット

労働者側から見た生活残業のメリットは残業代がもらえることです。もちろん、残業代がきちんと支払われる会社で働いていることが前提となります。

残業代がもらえる

生活残業をすることによって働いている人は残業代をもらうことができます。もちろん、残業代がきちんと支払われる会社に勤めていることが大前提となりますが、長く働き、労働時間が長くなるほど残業代が増えていきます。これは、残業時間の増加を伴うものの、事実上労働者側の意志による給料アップのような形となります。

頑張っていると評価されることがある

会社によっては、長時間残業することで評価されることがあります。残業は努力している証という考え方です。全く正当な評価でなかったとしても、会社によっては、夜遅くまで頑張っている、仕事に対する責任感がある、仕事を最優先している、というように評価されることがあるのです。

残業は尊いもの、残業をする人が偉いという社風がある会社では、生活残業であっても残業が評価されることがあるのです。

仕事を急ぐ必要がない

努力して仕事を効率的に速く処理して早く帰るよりも、ダラダラと仕事をして遅くまで残業をした方が残業代によって収入が増えてしまう場合があります。

仕事が速い人よりも、ダラダラ仕事をしてたくさん残業をする方が、少ない仕事量でより多くの収入が得られてしまうことがあるのです。そのため、仕事を急いで処理する必要も、効率化する必要も、努力する必要もなくなってしまうのです。

忙しいと思われて仕事を振られなくなる

生活残業で残業が多いと、忙しいんだ、仕事が大変なんだと誤解されて、仕事をあまり振られなくなったり、仕事が減らされたりすることがあります。

労働契約において業務に関する明確な取り決めがないことが多い日本では、仕事が速い人ほど手が空いているとみられて、次から次へと仕事を振られる場合があり、頑張れば頑張るほど仕事が増えてしまうということがあります。

しかし、生活残業で残業を多くしていると、別の人に仕事を振ろうということになり、新たに仕事が降られないことがあります。

生活残業の労働者側のデメリット

生活残業は会社によっては人事評価を下げてしまう恐れがあります。また長時間労働によって時間を失い、健康を損ねてしまう可能性があります。

生活残業は人事評価を下げてしまう恐れがある

長時間の残業が評価される会社は別ですが、仕事の成果や効率性で人事評価を行う会社の場合、生活残業をしていると労働時間当たりの仕事量が少なくなってしまうことから、人事評価が低くなってしまうことがあります。

特に定量的に成果を図ることが容易な業務では仕事の効率性・生産性が可視化されやすく、生活残業がばれてしまい評価が下がることで昇進・出世が遅れ、長期的な収入を下げてしまうことがあります。

生活残業の長時間労働で時間を失ってしまう

生活残業を行うことで、必要がないにもかかわらずダラダラと残業をすることになるため、残業をする分だけ時間を失ってしまいます。もちろん、残業をした時間分は残業代という対価を得ることができるため、完全に無駄になってしまうということではないのですが、残業によって、休息する時間、好きなことをする時間、家族との時間、自分を磨く時間などが失われてしまうのです。

生活残業の長時間労働で健康を害する恐れがある

生活残業によって長時間の労働を行うことで健康を害してしまうことがあります。生活残業によって睡眠時間が削られてしまったり、家でゆっくりとくつろぐ時間が無くなってしまったりして、疲れが蓄積し、健康を損ねてしまうことがあります。疲れが取れない、だるい、頭痛がするといったようなことが続くと、一段と仕事の効率が落ちてしまいます。

生活残業は同僚などの怒りや恨みを招く恐れがある

生活残業を行っている人を周りの同僚が快く思わない場合があります。きちんと仕事をして残業をしないでなるべく早く返ろうとしている人から見ると、生活残業をしている人はずるがしこい、迷惑だと感じてしまうことがあります。

ダラダラと仕事をしているのに残業代で稼いでいる、仕事が遅いのに残業で努力していると誤解されて評価されているというように怒りや恨みを買ってしまうことがあるのです。

生活残業で帰りづらい雰囲気を作ってしまうことがある

生活残業をする人によって、残業をするのが当たり前、帰りづらいという雰囲気を職場に作ってしまうことがあります。ある程度の年齢や役職の人が生活残業をすることによって若い人や部下が帰りづらくなってしまい、お付き合いで残業をせざるを得なくなってしまうことがあります。このような場合は残業をしないで早く帰りたいと思っている人の強い反発を招く恐れがあります。

残業が禁止・抑制された時に困ることがある

生活残業による残業代を前提に毎月の家計のやりくりを行ってしまうと、何らかの事情で残業が禁止・抑制された時、残業ができなくなってしまった時に家計のやりくりに困ってしまう恐れがあります。残業代がなくなってしまって住宅ローンの支払いができなくなってしまう、生活費が足りなくなってしまうというようなことが起きてしまうのです。

生活残業をしないための労働者の対応策

生活残業は残業代がもらえるというメリットがあるものの、生活残業には問題点も多く、生活残業ができなくなるリスクもあります。生活残業による残業代に頼らなくてもいいような家計のやりくりを行うことが重要です。

家計の収支を見直して残業代に頼らなくてもよいようにする

生活残業による残業代がなくても、家計の収支のバランスが取れるように家計の収支を見直すことが重要です。収入面では、収入を増やすために転職をしない場合には、副業をする、資産運用を行う、夫婦の場合には共働きをする、といったことなどが考えられます。支出面では、固定費の見直しを行い支出を減らす、生活水準を上げないように心掛けて、贅沢なことをしないようにするといったことが考えられます。

残業代を前提として住宅ローンを借りない

生活残業をしてしまう原因の1つに残業代を前提として住宅ローンを最大限まで借りてしまうということがあります。住宅ローンを借りて家を購入する時に、一生に一度の買い物だからと背伸びをして、残業代を前提として、借りられるだけ借りてしまうことがあるのです。

住宅ローンに限らず、賃貸の家賃、自動車ローン、子どもの教育費、その他高額商品の買い物などでも同じことが言えますが、残業代を前提として、高額な借金をしたり、高い買い物をしたりすると、生活残業に依存せざるを得なくなってしまいます。

給与水準が高い会社に転職をする

生活残業をしなければいけないほど給与水準が低いような会社の場合には、転職を視野に入れた方が良い場合も多いです。しばらく頑張れば昇給・出世によって給与水準が上がるのであれば転職をしない方がよいこともありますが、生活残業をしないと家計のやりくりが苦しいという場合は、ずっとその状況が続く恐れがあります。

そのため、転職をして給与水準が高い仕事に就くことで生活残業が必要なくなることがあるのです。

生活残業は経営者側にメリットがない

労働者の生活残業は経営者側のメリットは基本的にありません。全くいいことがないと言ってもいいでしょう。労働者側には生活残業を行う意味やメリットがありますが、経営者にとっては生活残業は迷惑なものでしかありません。

経営的に基本給を上げることができないため、経営者が生活残業を黙認している場合もありますが、抜本的な問題解決につながりませんし、職場の雰囲気を悪くする恐れがあるため、良い状態ではありません。

生活残業の経営者側のデメリット

生活残業は経営者にとってデメリットが多く、望ましいものではありません。ダラダラと仕事をするため、仕事の成果は変わらず、売り上げの増加につながらないにもかかわらず、残業代が増えてしまいます。

残業代の支払いが増えてしまう

生活残業を見逃してしまうと、仕事の成果は変わらないのに、残業代の支払いが増えてしまうことになります。残業した分だけ売り上げが伸びていれば経営者にとってもよいのかもしれませんが、生活残業は必要がないのに意図的に不要な残業を行うため売り上げの増加には基本的につながりません。これは、事実上労働者の意志によって給与アップが行われてしまっているような状況になってしまいます。

効率性・生産性が落ちてしまう

生活残業が行われると、労働者がダラダラと仕事をし、残業代の支払いも増えてしまうため、効率性・生産性が落ちてしまいます。仕事はなかなか処理されないのに、労働者への支払いが増えてしまうという経営者にとっては望ましくない状態です。仕事の成果が落ちてしまうため、会社の経営に影響を与えてしまいます。

残業が常態化することがある

生活残業が行われていて、経営者が何の対策も打たない場合には、残業をたくさんしても問題ない、生活残業が容認されていると労働者が受け止めるため、労働者の間で生活残業が広がり、常態化する恐れがあります。また、生活残業をする人の存在によって、早く帰りづらい、残業が当たり前な職場風土が醸成されてしまう恐れもあります。

職場の雰囲気が悪くなることがある

生活残業をする人の存在によって、帰りづらい雰囲気ができてしまい、早く帰りたいと考えている人の不満を高めてしまうことがあります。また、生活残業をしている人はずるいと考える人が出てきて、職場に不穏な雰囲気ができてしまうことがあります。働いている人の間で険悪な状態となってしまい、雰囲気が悪くなることがあるのです。

労働者の健康を害する恐れがある

生活残業が行われると、長時間の労働によって労働者の健康が損なわれる恐れがあります。これは労働者だけの問題ではなく、経営者にとっても損失となる恐れがあります。労働者が実際に体調を崩せば、生産性が落ちたり、働けなくなったりして対応を迫られてしまいます。何より、労働者の健康管理ができていないということで経営者にとっても何らかの責任が発生する可能性があります。

労働基準監督署に目をつけられやすくなる

生活残業が常態化してしまい、長時間労働が当たり前になると、労働基準監督署(労基署)に目をつけられてしまうことがあります。他と比較して異常に労働時間が長いということになれば、何か問題があるのではないかという疑いの目を向けられる可能性が高まることがあるのです。

有能な人材が辞めてしまう

生活残業が蔓延していると、生活残業を望ましくないと思う有能な人が会社を去ってしまう恐れが高まります。時間内に仕事を処理するよりも、ダラダラと仕事をした方が残業代で稼ぐことができるという状態を生み出してしまうと、真面目に努力している人がしらけてしまうのです。生活残業を容認していると有能な人材が辞めてしまう恐れがあるのです。

生活残業が行われる理由・背景

生活残業が行われる理由・背景としてはもともとの基本給が低いため、基本給だけでは生活が難しいため、残業代に頼らざるを得なくなるということがあります。

基本給が低い

生活残業が行われる理由・背景として、基本給が低いということが挙げられます。残業をしなくても満足できる給与が得られるのであれば残業をする必要性がないためです。

労働者の年齢や家族構成などから考えて標準的な生活費を満たすような基本給が支払われていない場合には、労働者が生活残業によって生活費を稼ごうという気持ちになることがあります。

労働者が金銭面で個人的な問題を抱えている

労働者の個別的・個人的な問題として、お金の使い過ぎなどによって生活が困窮している場合、高額な欲しいものがある場合、借金を抱えている場合、何らかの理由によって収入を増やしたいと考えている場合などに生活残業が行われることがあります。

生活残業を容認する職場環境

生活残業を容認するような職場環境も生活残業につながります。仕事の効率性を求めていない場合、評価の軸が仕事の成果ではなく労働時間の長さに重きを置いている場合、長時間労働を評価する風土がある場合、経営者や管理職が適切な組織運営を行っていない場合などが考えられます。

経営者側の生活残業の解決方法・対応策

生活残業をなくすためにできる経営者側の解決方法・対応策についてです。

給与の引き上げ

生活残業を無くすためには根本的には給与水準の引き上げが有効です。給与水準が低い場合には残業で稼ごうという風潮が生まれやすいですし、残業を禁止・抑制すれば給与に不満を抱いて離職が増えてしまいます。しかし、経営的に難しい場合には、別の方法を考えざるを得ないこともあります。

仕事量や進捗について確認を行う

必要がない残業を防ぐためには、労働者の仕事量や仕事の進捗状況について管理者が頻繁に確認を行うことも効果的です。上司から仕事の進捗を頻繁に確認されるようになれば、手を抜いてゆっくり仕事をすることが難しくなりますし、必要がない残業を行うことが難しくなります。また、どうしても仕事が進まず残業が発生しそうな場合は仕事を減らすことで残業しないようにすることもできます。

残業を許可制・申告制にする

生活残業を無くすためには何らかの形で残業に対する管理を行うことが必要になります。残業を行う場合には、会社の許可を得なければいけないようにする、残業を行う場合にはあらかじめ申告するようにするなど、労働者側の意志で自由に残業ができるような状態ではなく、管理者が残業の可否に何らかの形で関わるようにすることが重要になります。

仕事の成果を評価するようにする

生活残業を無くすために労働時間の長短で評価するのではなく、仕事の成果にも注目するようにすることが有効です。ただし、仕事の成果の評価は非常に難しく、評価結果を巡って労働者間で不公平感を生んでしまうこともあるため、成果主義・成果給は必ずしも効果的とはいえず、極めて慎重に行うことが重要です。

残業を評価しないということを伝える

生活残業を無くすために経営者が残業を評価しないということを明確にすることも効果があります。残業をすることによって人事評価が低くなるということが理解されるようになると、長い目で見れば生活残業が割に合わないものであるという意識が労働者に広がり生活残業が手控えられるようになる効果が期待できるためです。

まとめ

  • 生活残業とは、生活のために行われる残業で、生活が苦しいた生活費を確保するために行われる本来必要ではない残業を意味します。
  • 働く人にとっては、いつ残業ができなくなるかわかりませんし、生活残業にはデメリットもあるため、残業代に頼らなくても毎月の家計のやりくりに困らないように家計の収支の見直しを行うことが大切です。

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【生活残業とは・経営者と労働者の問題点と解決方法・対応策の記事は終わりです】

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