会社員は安定している?
記事作成日:2015年10月19日
人によって向き・不向きがあるため必ずしも会社員以外の選択肢をお勧めするわけではありませんが、会社員でいることには様々な問題を抱えていることは知っておかなければいけません。会社員は安定しているようで、安定していない部分があるということを意識しておく必要があります。起業することにもリスクがありますが、会社員にもリスクがあるのです。
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会社員は安定している?
よく言われるのが会社員は安定しているということです。極端な出来高払いでもない限り、仕事が上手くいってもいかなくても、休暇を取得してもしなくても、基本的には毎月安定して決まった日に給料を受け取られるからです。更によほどのことがない限り解雇されることはなく、労働契約が続いていくからです。
ただし正社員のみ
この場合、安定している会社員とは基本的に正社員を指していて、非正規雇用のアルバイトやパート、派遣労働者、日雇労働者、嘱託、契約社員など呼び方は様々ですが、雇用期間の定めがなく、フルタイムで労働契約を結んでいる正社員でない人は指していません。正社員以外の雇用は正社員と比較するとかなり不安定だからです。
中小企業や外資系企業でも当てはまらない場合が
ただし、中小企業や外資系企業では比較的簡単に実質的な解雇が行われることがあるようです。また、大企業であっても自主退職に追い込んでしまうような実質的な解雇を行っている事例も時折報じられます。
継続しない会社も多い
会社はずっと継続していくことを目指して活動していることがほとんどですが、残念ながら継続していく会社と継続しない会社があります。
世界的な貿易構造の変化や科学技術の発展によって産業自体が衰退していくことも多いです。日本で昔盛んだった産業が今現在もすべて残っているわけではありません。衰退してしまった産業に属する企業でも業種の転換を行うことができたならば売上を上げ続けることができますが、時代の流れに飲まれてしまえば倒産してしまいます。
また、インターネットなど情報通信技術の発達や、企業活動が国際化、貿易の活発化により、企業を取り巻く競争環境も一層激化しています。海外の製品が簡単に手に入ることができるようになったため、携帯電話やパーソナルコンピューターなど日本の企業が競争力を失ってしまった例は数多くあります。
会社員でいるということは所属している会社と運命を共にするということになります。会社が傾いてしまえば、その会社の会社員は安泰ではありません。
自分が高い営業成績を上げていても、経営の失敗により会社全体の業績は悪化してしまうことがあります。1人の会社員ではどうにもできないことも多いです。
会社内での地位や待遇も不安定
会社員は会社の中での地位や待遇も安定したものではありません。昇給や昇進、出世などは上司や経営幹部、社長の意向に沿って行われることになり、自分が決められるものではないからです。真面目に頑張って勤務しても社長や経営幹部、上司に嫌われてしまっては出世できなくなってしまいます。
営業成績など客観的な指標があったとしても、人事評価は人間関係を前提に行われることも多いため、人の好き嫌いが自分の会社内での地位を左右してしまうことがあります。
また、今は良い待遇を受けていても社長や経営幹部、上司の交代や異動などによって自分の評価が変わり、悪い待遇を受ける可能性もあります。
会社員は安定しているわけではない
会社員でいるということは会社の上司や経営幹部、社長などに自分の人生を託しているということであり、自分の努力ではどうにもならない部分があります。経営の失敗により会社は倒産してしまうかもしれませんし、社長などの意向次第で自分の会社での地位は変化します。
毎月給料がもらえるということは確かに安定していますが、会社員は安定していない部分もあるということは知っておかなければいけません。
会社員としてできることは
会社員が安定していない部分があるため、会社員として幸せになるには、会社が傾いたり会社内での自分の評価が変わったりしても乗り切れるような対策を立てておかなければいけません。なお、会社員に拘らないのであれば、起業するという方法もありますが、リスクが高いため、全ての人にとって良い選択肢という訳ではありません。
会社内での評価が高まるように努力する
会社員として生きていくのであれば、会社の中で認めらることが大切です。そのためには、社長や経営幹部、上司の意向に沿った形で働くことが大切になります。仕事で成果を上げることも大切ですが、社長や上司などと良好な人間関係を構築することが大切です。
転職しても通じる経験やスキルを身につける
会社が傾いてしまった場合や、会社の中で評価が得られない場合に、転職しても通じるような経験やスキルを身につけることは大切です。今の会社以外の会社でも働くくことができるのであれば、特定の会社にしがみつかなくても生きていくことができます。
ある会社の中でしか通じないような経験・スキルを身につけるだけではなく、他の会社でも役立つような経験・スキルを身につけるように努力しておくことでいざという時を切り抜けられます。
貯金をする
先立つものはお金ということで、人生では何をするにもお金が必要になります。会社員としての地位が揺らいだ場合でも十分な貯金があれば、次の仕事を見つけたり、起業したり、何か行動を起こすことができます。
貯金をすることで様々な人生のリスクに備えることができるようになります。
副業をする
会社員としての収入しかないということは、収入減が会社ただ一つだけであって、会社からの収入に異変があった時には家計がピンチになるということです。
収入のリスクを分散するためには副業をするということが一つの対応策になります。ただし、本業に影響が出てしまうような副業は会社員としての地位を脅かしてしまうことがありますし、副業をしてはいけないとしている会社も多いです。
資産運用をする
会社員としての収入を複数にするためには副業の他に資産運用を行うということがあります。つまり、お金に働いてもらってお金を稼ぐということです。
資産運用は運用する資産の規模によって得られるお金が大きく変わってくるため、少額では本業とは別の収入源として活用することが難しいですが、運用金額を増やしていけばそれなりの収入を確保できることがあります。
共働きになる
もし結婚していて配偶者がいる場合で夫婦の片方しか働いていない場合は共働きになることも選択肢の1つです。2人が働くことによって収入源を2つもつことができるため、リスクを分散できるからです。
まとめ
- 会社員のうち正社員は、基本的に毎月決まった日に一定の給料がもらえ、雇用契約は基本的に続いていくことから安定していると言えます。
- しかし、1人1人が努力していても、会社の経営が傾いてしまうことがありますし、会社内で満足いく人事上の待遇が得られない場合があります。その点では、不安定であると言えます。