仕事のやりがいとは何か
記事作成日:2018年12月25日
仕事のやりがいとは、その仕事をするだけの価値があること、その仕事をやることで気持ちの張り合いがあること、その仕事に充足感や手ごたえがあることを意味します。仕事のやりがいを感じるためには、仕事を通じて「周りから認められること(評価)」、「自分の何かが満たされること(満足)」、「将来に希望が持てること(期待)」のいずれかの要素があることが重要になります。
- 周りから認められること(評価)
- 自分の何かが満たされること(満足)
- 将来に希望が持てること(期待)
スポンサーリンク
周りから認められること(評価)
仕事のやりがいを感じるためには周りから認められること、すなわち評価されることが重要な要素の1つとなります。
お客さんから感謝されること
仕事で関わるお客さんから感謝されることは仕事のやりがいにつながります。お客さんから「ありがとう」といったような感謝の言葉をかけられることで、仕事のやりがいを感じることができる場合があります。他の人から感謝されて評価されるということはやる気につながり、仕事のやりがいを感じることができるのです。
同僚から認められること
一緒に仕事をしている人から、この人はこの分野に強いとか、この人は仕事の納期を守る人だとか、この人に任せれば安心といったように仕事を通じて自分の何かが認められるようになることは、仕事のやりがいにつながります。仕事で頑張ったことを見てくれている人がいるんだという気持ちになり、仕事で頑張ろうと思えるからです。
会社から評価されること
仕事での成果が会社(上司)に認められて評価されることは仕事のやりがいにつながります。仕事で頑張っても会社で評価されなければ、仕事をどれだけ頑張っても意味がない、報われないと感じてしまいますが、評価されるのであれば頑張ろうという気持ちになるからです。仕事が会社(上司)から正しく評価されることで仕事のやりがいを感じられるのです。
仕事で有名になること
仕事が会社の外部からも評価されて、口コミが広がったり、メディアで紹介されたりして有名になることで仕事のやりがいを感じられる場合があります。沢山の人に注目される、評価されるということは多くの人にとって嬉しいと感じることなので、仕事に対する前向きな気持ちを生み出しやすいのです。
仕事で自分が必要とされること
どのような仕事であっても、誰かから必要とされることで仕事のやりがいを感じられる場合があります。誰にも必要とされないよりも、誰かに必要とされた方が、社会の中で生きている人間にとっては嬉しいと感じやすいためです。仕事で自分が必要とされること自体が仕事のやりがいにつながることがあるのです。
自分の何かが満たされること(満足)
仕事でやりがいを感じるためには、仕事を通じて得られることで自分の何かが満足することが重要な要素の1つとなります。
お金が得られること
金銭面の報酬が多いことは仕事のやりがいに結びつきやすいです。お金は生きていくために必要であるだけでなく、自己実現のためにも重要です。仕事でお金がたくさん得られれば、より豊かな生活を送れますし、自己実現に近づくことができます。仕事でお金をたくさん稼げるということは、頑張っただけ報われる仕事なので、やりがいを感じやすいのです。
人間関係が得られること
仕事を通じて人間関係が得られることが仕事のやりがいにつながることがあります。素晴らしい同僚と出会い、一緒に仕事ができ、良好な人間関係を築くことができることが仕事のやりがいにつながることがあるほか、接客の仕事では沢山のお客さんと出会い人間関係を築くことができる場合にも仕事のやりがいを感じられることがあります。
人の役に立ち社会に貢献していると感じられること
自分が仕事を通じて人の役に立っている、社会に貢献していると感じられると、仕事のやりがいを感じられることがあります。人の役に立つような仕事、社会に貢献するような仕事は満足感を得やすいのです。例えば社会的に弱い立場の人を助けるような福祉関係の仕事や、公益性が高い道路や橋などの社会基盤(インフラ)を作る仕事などはやりがいを感じることができます。
やりたいことができることや自己実現につながること
自分がやりたかったことや、自分の夢や希望を叶えることができること、自己実現につながることができる仕事はやりがいを感じやすいです。仕事を頑張ることが自分の夢や自己実現につながるので、仕事をすること自体が満足感につながり、仕事のやりがいを感じることができるためです。
好きな仕事や楽しい仕事ができること
世の中には自分が楽しいと感じられる仕事、自分が好きなことができる仕事、自分がわくわくするような仕事があります。感じ方次第というそうめんがありますが、好きな仕事や楽しい仕事、わくわくする仕事に関わることができる人は仕事でのやりがいを感じられることがあります。つまらないことややりたくないことよりも、好きなこと、楽しいことが仕事になった方が満足感を感じやすいのです。
会社のブランドを背負って仕事ができること
会社のブランドを背負って仕事ができることにやりがいを感じることもあります。よく知られているブランドを背負って仕事をすることで、お客さんからの反応が良くなり仕事がやりやすくなることはもちろんですが、自分が会社のブランドを背負っているんだという気持ちからやりがいを感じられることがあります。
自分の経験や能力、知識、スキルを仕事で生かせること
誰にでもできるような仕事ではなく、経験がある人、能力がある人、知識がある人、技能がある人でないとできないような専門的な仕事、難しい仕事をすることで仕事のやりがいを感じられることがあります。自分の経験、能力、知識、スキルを活かすことができる仕事をすると、自分が役に立っている、自分が活躍しているということを実感しやすく、満足感につながることがあります。
仕事が自分の性格に向いていること
仕事の性質が自分の性格に合っている場合、自分の性格に向いている場合には、仕事に取り組みやすくなるため、仕事のやりがいを感じられることがあります。自分が苦手な仕事よりも、自分が取り組みやすい仕事の方が、成果を出しやすいですし、仕事で苦痛を感じづらいからです。
自分の時間を持ちながら仕事ができること
仕事の時間が短いことや仕事の時間を調整しやすいことで仕事と自分の生活の時間のバランス(いわゆるワークライフバランス)がとれていることでやりがいを感じられることがあります。自分の時間を確保しやすいと仕事と家事・育児・趣味・生活などの両立や調和を図りやすくなり、仕事に前向きな気持ちで取り組めるようになるのです。
大きな仕事ができること
スケールが大きな仕事にできること、地球規模でのプロジェクトに携われることで仕事のやりがいを感じられることがあります。大きな仕事は人や社会に大きく貢献していることも多いですし、難しい仕事であることも多く創意工夫が要求され達成感も味わいやすくなります。様々な人とも関わることになるため人間関係の面でもやりがいを感じやすいと言えます。
裁量が大きく努力や創意工夫で成果を上げられる仕事であること
仕事の裁量が大きく、自分が努力や創意工夫をすることで仕事の成果が変わる仕事をしている場合、仕事のやりがいを感じやすくなります。自分がしたことで仕事の成果が左右されるため、仕事に満足感を感じやすいのです。逆に、マニュアル通りにやれば誰でもできる仕事、単調な仕事、工夫する余地がない仕事は味気ない仕事だと感じやすいのです。
目標を達成しやり遂げられる仕事であること
仕事の目標を達成して、仕事をやり遂げることができることに仕事のやりがいを感じることができます。目標を乗り越えることで達成感が得られ、仕事からの満足感につながるのです。難しい仕事であればあるほど、目標を達成してやり遂げた時の満足感は大きくなります。逆にできない仕事ばかりやらされていると、やる気を失ってしまいやすいのです。
新しいことや珍しいことに関わる仕事であること
新しい会社、新しい業態、新しい職種、新しい商品、新しい技術など新しいことに関わる仕事、希少価値があるものやなかなか得られないもの、一品ものなど珍しいことに関わることができる仕事はやりがいを感じやすいことがあります。他ではなかなかできないような貴重な経験ができるというところに仕事のやりがいを感じるのです。
集団やチームでの達成感が味わえる仕事であること
一人で淡々と仕事をするよりも周りの人と協力して仕事を達成することにやりがいを強く感じる人がいます。集団やチームでないと達成できないような仕事を、集団やチームで協力して達成した時に、仕事のやりがいと感じることがあります。他の人との関わり合いを通じて仕事をすることが自らの満足感につながるのです。
同僚やライバルと切磋琢磨できること
自分の身の回りに張り合うことができるような同僚やライバルがいる場合には、同僚やライバルと切磋琢磨しながら仕事を行うことで仕事のやりがいを感じることがあります。自分一人では味気なく感じられたことでも、周りとの比較や競争をすることによって励みになり、仕事にやりがいを感じられるようになることがあります。
尊敬できる人と一緒に働けること
自分が尊敬する人と一緒に働くことで仕事のやりがいを感じられる場合があります。多くの場合は経営者や上司ということになりますが尊敬できるような経営者や上司の下で働くことで、経営理念や仕事のやり方に共感しながら働くことができるため、仕事のやりがいを感じやすくなることがあるのです。
社会的な地位や名誉が得られること
仕事を通じて社会的な地位や名誉が得られる場合、有名になる場合などには仕事のやりがいを感じられることがあります。会社などの組織内での地位が向上することによって満足感が得られることがありますし、仕事がメディアなどで報じられてよく知られるようになることで満足感が得られることがあります。
将来に希望が持てること(期待)
仕事を通じて将来に希望が持てるようになること、すなわち期待感が持てることが仕事のやりがいにつながります。
将来成長する業種や会社で仕事ができること
将来成長するような期待が持てる業種や会社で仕事ができることは仕事のやりがいにつながります。閉塞感が漂うような業界や会社で働いていると将来に希望が持てず、仕事のやりがいを感じられなくなってしまいますが、明るい未来を感じられるような仕事に関わることができれば、仕事のやりがいを感じやすくなります。
将来の報酬に期待が持てること
仕事を続けることによって将来の収入が増えることが期待できる場合には、仕事のやりがいにつながります。年功序列でも、成果報酬のどちらであっても、仕事を頑張ったことが将来報われるのであれば、仕事を頑張ろうという気持ちになれるのです。将来の報酬が増えると思える仕事であれば仕事のやりがいを感じやすいのです。
将来の出世に期待が持てること
仕事で努力をして成果をだすことで、出世できるような環境であれば仕事のやりがいを感じやすいと言えます。どれだけ成果を出しても出世できない、地位や立場が変わらないというのであれば、努力をしようという気持ちが薄れてしまうためです。経営幹部が親族や親会社からの天下りなどで固められていて出世が期待できないような場合は、仕事のやりがいを感じづらいことがあります。
将来の自分の成長につながること
仕事を通じて自分の仕事の経験を積むことができて、自分の能力、知識、スキル、人間性などの向上や成長につながると感じられる仕事はやりがいを感じやすいと言えます。仕事を通じて、自らの成長という報酬を得ていることになり、仕事に取り組むことで自分が報われるからです。成長することによって人生や仕事をより豊かにすることができます。
仕事のやりがいは必要なのか
仕事でやりがいを感じられると仕事に対するやる気が高まり、仕事での成果を出しやすくなります。また、仕事の時間を苦痛だと感じづらくなります。仕事はお金を稼ぐ手段として重要ですし、仕事の時間が人生に占める割合も大きいため、仕事のやりがいがあった方が人生を楽しく送ることができる可能性が高まります。
そのため、仕事のやりがいはないよりもあった方がいいということになります。仕事のやりがいを感じられないよりも、仕事のやりがいを感じられる方が、仕事の面では幸せを感じやすくなります。
仕事のやりがいはあった方がいいがなくてもいい
しかし、無理して仕事のやりがいを見つけようとすると上手くいかないことがあります。仕事はどうしても苦痛な部分、忍耐が必要な部分があって、やりがいを感じらいようになっていますし、全ての仕事が働く人にとって魅力的であるかといえばそうとは限らない部分があるからです。
仕事のやりがいを感じられないからといって、仕事のやりがいを探し求めて悩んだり、転職を繰り返したりしてしまうと、かえって仕事の面で不幸になってしまうことがあるからです。
仕事のやりがいは考え方次第で感じられることもある
仕事のやりがいは「周りから認められること(評価)」、「自分の何かが満たされること(満足)」、「将来に希望が持てること(期待)」が重要な要素となります。
このうち、「周りから認められること(評価)」は自分ではどうにもならない部分がありますが、「自分の何かが満たされること(満足)」や「将来に希望が持てること(期待)」は自分の考え方次第で感じられるようになることがあるのです。自分の考え方や見方を変えることによって、やりがいを感じられなかった仕事にやりがいを感じられるようになることがあるのです。
自分の外部に求める仕事のやりがいよりも内部に見出す仕事のやりがい
仕事のやりがいを自分の外部に求めてしまうと周りの状況次第で仕事のやりがいを感じられたり、感じられなかったりします。自分が努力していても、周りが認めてくれなかったら仕事のやりがいを感じられなくなってしまうことがあるのです。
しかし、自分の気持ちの内部にやりがいを見出すようにすれば、周りに左右されずに仕事のやりがいを感じられるようになります。自分の仕事に対する見方や捉え方を変えていくことで、自分の気持ちの中に仕事のやりがいを見つけられるようになるのです。
まとめ
- 仕事のやりがいとは、その仕事をするだけの価値があること、その仕事をやることで気持ちの張り合いがあることを意味します。
- 仕事のやりがいを感じるためには、仕事を通じて「周りから認められること(評価)」、「自分の何かが満たされること(満足)」、「将来に希望が持てること(期待)」のいずれかの要素があることが重要になります。