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分散投資と集中投資の使い分けとメリットとデメリット

記事作成日:2017年4月21日
最終更新日:2022年4月24日

分散投資と集中投資のメリットとデメリット

投資手法の分散投資と集中投資の特徴や使い分け方とメリットやデメリットについてです。資産運用・投資と言えば、分散投資というイメージがありますが、必ずしも分散投資が万能というわけではありません。

分散投資は、価格変動リスクを抑えるという点でとても大切なのですが、リスクを取らない投資手法なので大きな値上がり益は期待しづらくなってしまいます。分散投資と集中投資の特徴、分散投資と集中投資のメリットとデメリット、使い分け方について整理します。

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分散投資とは

分散投資とは、投資する対象を分散させることによって、価格変動リスクを抑える投資手法です。仮に1つの投資対象に投資資金を集中して投資させてしまうと、その投資対象の価格が大きく値下がりした時に、大きな損失を受けてしまうことになります。

しかし、複数の投資対象に分散させて投資すれば、投資した1つの投資対象の価格が大きく値下がりしても、損失を限定的なものに抑えることができます。つまり、投資で大外れとなってしまう可能性を抑えるのです。ただし、大当たりもしなくなります。分散投資の反対は集中投資です。

分散投資は、価格変化のパターンが異なった投資対象を組み合わせて投資すると分散投資の効果(分散効果)が大きくなります。一方で、価格変化のパターンが似た投資対象を組み合わせて投資すると分散投資の効果(分散効果)が小さくなります。似た価格の動きをするのであれば、集中して投資しているのと同じになってしまうからです。

投資信託やETFに投資するような場合には、通常、投資信託やETFは様々な投資対象を組み合わせて作られているので、分散投資をしていることになる場合が多いです。投資信託やETFは手軽に分散投資ができます。

分散投資には、投資する対象を分散する方法(資産分散、地域分散、通貨分散、銘柄分散、業種分散、規模分散)と投資する時を分散する方法(時間分散)があります。

集中投資とは

集中投資とは、投資する対象を集中させることによって、大きな利益獲得を狙う投資手法です。大きな値上がりが期待できると判断した投資対象に投資資金を集中させて、大きな利益を狙うのが集中投資です。ただし、目論見が外れると大きな損失を被ってしまいます。集中投資の反対は分散投資です。

また、インデックスに投資(パッシブ運用)する場合と比較して、インデックスを構成する全ての銘柄に投資するのではなく、より値上がりできる銘柄を厳選して投資対象を絞るという意味でも集中投資という言葉は用いられます。

集中投資は、ハイリスク・ハイリターンの投資手法であると言え、大当たりの可能性も、大外れの可能性もある投資手法です。

投資信託に投資すると、1つの投資信託に投資していても、投資信託自体が複数の投資対象に投資していることが多いので、分散投資になります。投資信託を介さずに、自分で投資する資産・銘柄を選び特定の資産を直接購入するような場合に集中投資になります。

分散投資と集中投資のメリットとデメリットのまとめ

分散投資のメリットやデメリットについてです。分散投資のメリットは価格変動リスクを抑えられるということで、デメリットは分散によって投資対象の管理が大変になることやリターンも抑えられてしまうということです。

集中投資のメリットは大きなリターンを得られる可能性があるということや投資対象の管理が比較的容易ということで、デメリットは価格変動のリスクが大きいことです。

分散投資と集中投資の主なメリットとデメリット
投資手法メリットデメリット
分散投資リスクが減るリターンが減る
管理が大変(注)
集中投資大きな利益の可能性大きな損失の可能性
管理が容易

(注)分散投資でも投資信託を利用すると管理負担を減らせる場合があります。

分散投資のメリット

分散投資を行うメリットについてです。

価格変動リスクを抑えられる

分散投資によって価格変動リスクを抑えることができます。1つの投資対象に投資資金を集中させてしまうと読み間違えた時に損失が大きくなってしまうリスクがあります。しかし、複数の投資対象に投資資金を分散させておけば、全て読み違えない限り損失は抑えることができます。

分散投資の最大のメリットは価格変動リスクを抑えて、大きな損失の発生を防ぎやすくなるということです。

相場の平均的な値動きになる

分散投資は、複数の投資対象を組み合わせて投資するので、分散投資をすることで投資対象全体の平均的な値動きに近づくことになります。自分の資産の価格変動が、相場の平均的な上昇や下落の動きに近くなるため、大負けや大外れが少なくなり、他の人も同じように下落している、といったように割り切りやすくなります。

インデックスに連動するパッシブファンドを購入したり、複数の銘柄を組み合わせたりするなどすれば、自分の投資対象の価格変化を相場の平均的な値動きに近づけることができます。自分だけ大きく損失が出たというようなことは減らせます。

分散投資のデメリット

分散投資のデメリットについてです。

リスクも抑えられるがリターンも抑えられる

分散投資の最大のデメリットはリスクも抑えられるがリターンも抑えられてしまうということです。機関投資家が年金資産を運用するような場合は、ローリスク・ローリターンやミドルリスク・ミドルリターンの方が望ましいと考えられますが、個人投資家の場合は敢えてリスクをとってもいいような場合があります。

分散投資をすると価格変動リスクを抑えられますが、大きな値上がり益を得る機会も失ってしまう可能性があるのです。

少額の資金だと分散する意義が薄い

少額の投資資金しか準備できない場合は、大きな価格変動リスクを取ったとしても損失の絶対額は少額にとどまるので、敢えて分散投資をする意義は薄くなります。また、少額の投資資金をいくつかに分けると更に少額の資金になってしまって、投資対象の最低購入金額を満たせない場合がでてくることもあります。

個人投資家の分散投資は難しい

機関投資家であれば、多様な投資資産に分散投資をすることも比較的容易ですが、個人投資家は分散投資自体が難しいという側面があります。

例えば、機関投資家であれば国債の購入も比較的容易で流動性もある程度ありますが、個人投資家は個人向け国債の購入が基本となり、価格変化を追求して売買するのではなく、満期保有が意図された商品になっています。ただし、投資信託を利用すれば比較的容易に分散投資ができます。

個人投資家の分散投資はコストが高くつきやすい

海外の資産を購入しようとすると手続きや管理が煩雑になったり、投資対象の情報が得づらかったり、手数料が高くなったりします。投資信託の形で投資をする場合でも、個人投資家が投資しづらい投資対象に投資している投資信託は信託報酬(コスト)が高くなる傾向があり、コスト倒れになる恐れがあります。

投資対象が増えると管理が大変になる

分散投資をするということは、多くの投資対象に投資をすることになります。投資対象が1つや2つであれば投資対象の情報を得たり、投資対象について研究したり、投資対象の価格変化を日々追ったりするなど、管理することは容易です。

しかし、投資対象が10や20になった場合には、1つ1つの投資対象について十分に時間を割いて管理することができなくなってしまいます。ただし、投資信託を利用する場合には、コストが追加で発生してしまうことがありますが、手軽に分散投資ができる場合があります。

よく分からない投資対象に投資してしまう

分散投資をするということは必然的に多くの種類の投資対象に投資をすることになりますが、投資をする対象の中には自分がよく分かっていないような投資対象が含まれてしまう場合があります。価格変動の仕組みなどがよく分からない場合や複雑な場合があり、よく分からないものに投資してしまう危険があります。

集中投資のメリット

集中投資を行うメリットについてです。

大きなリターンが得られる可能性がある

集中投資は大きなリターンが得られる可能性があることが最大のメリットです。特定の投資対象だけに投資をすれば、その投資対象の値上がり益を全て享受することができます。しかし、別の投資対象にも資金を分散させていれば、値上がり益は少なくなってしまいます。

自分の読みが当たって狙い通りにいけば大きな利益が得られるのです。ハイリスク・ハイリターンの投資方法なので、短期間で大きな利益を得られる可能性があります。

相場全体の動きに引きずられない場合がある

集中投資は相場全体の動きに引きずられない場合があることがメリットになります。株式を例にすると、投資家のリスク回避姿勢が高まり相場全体が軟調な値動きをしていると、分散投資によって平均的な相場の値動きに連動させていると、相場全体の下落に引きずられて資産価格が目減りしていきます。

しかし、相場全体が下落していても、全ての銘柄が下落するということは珍しく、物色されて上昇する銘柄も僅かながら存在していることも多いです。そのため、集中投資をしていれば、相場全体が軟調でも、自分は利益を上げるということも可能になるのです。

投資対象が少ないので管理しやすい

集中投資は投資対象が少なくなるので、管理がしやすいというメリットがあります。投資対象の研究に十分な時間をかけることができ、日々の値動きを追うことや、関連するニュースの動向を確認することも比較的容易です。投資対象を絞り込むことで、投資対象のことをじっくりと見ることができるのです。

よく分かるものだけに投資できる

集中投資であれば、投資対象が限られるので、自分が良く知っているものだけに投資することができます。よく分からないものには投資をしなければよいのです。自分が価格変化の特性などをよく理解している投資対象であれば、利益を得られる可能性が高まります。分散投資になると、投資対象が広がるのでよく分からないものに投資してしまうことがあります。

集中投資のデメリット

集中投資を行うデメリットについてです。

価格変動リスクが大きい

集中投資は特定の投資対象に投資資金を集中させるため、投資していた投資対象が値下がりした場合には大きな損失を被ってしまうことがあります。自分の読みや狙いが外れた場合のダメージが分散投資の場合よりも大きくなってしまうのです。特に大きな資金を集中投資してしまうと、再起が難しくなってしまうほどの損失を出してしまうことがあります。

投資信託を利用しづらい

投資信託は、通常複数の資産や銘柄を投資対象とし組み入れています。そのため、投資信託を使う時点で通常は既に集中投資ではなく分散投資となっています。もちろん、投資対象を絞った投資信託もありますが、通常は自分で投資対象の資産や銘柄を厳選し、自分で運用しなければいけないため負担が大きくなってしまうことがあります。

分散投資と集中投資の使い分け

どのような場合に分散投資あるいは集中投資が向いているのか分散投資と集中投資の使い分けについてです。通常投資ではリスク管理の観点から分散投資が勧められますが、集中投資にもメリットがないわけではありません。

投資に時間を割けない場合は分散投資

忙しくて投資に時間を割くことができず、日々の値動きを追えないような場合には、損失を抑えやすい分散投資が向いています。相場の平均的な値動きを享受しやすくなるので、忙しくて相場を見る時間がなくても、分散投資であれば相場以上に大負けする可能性を抑えられます。

安全な資産運用をしたいのであれば分散投資

大きなリスクを取りづらい資金で安全な資産運用を行いたい場合は、リターンを追求するのではなく、リスクを抑えた運用に徹するべきで、分散投資によってリスクを抑える投資を行うことが重要になります。将来の資金用途が決まっているお金や退職金の運用など、大切にしなければいけないお金を運用する場合には分散投資を行うことが望ましいです。

大数の法則・確率的な投資をする場合は分散投資

機関投資家などが行うような大数の法則によって得られる結果を活用する場合や確率的な投資をするような場合は、特定の銘柄に資産を集中させるよりも、確率の要素が働きやすくなるよう複数の投資対象に分散して投資することによって、より期待に近い投資成果が得られるようになります。

大きな値上がり益を狙いたい場合は集中投資

集中投資は見通しが当たればリスクを取る代わりにリターンも大きくなる投資手法なので、短期間で大きな値上がり益を狙いたい場合に向いています。

特定の投資対象に資金を集中させるので、投資した対象が大きく値上がりすれば、その値上がり益がそのまま自分のものになるのです。分散投資をすると、別の投資対象にも投資しているため値上がり益の全部を受けることはできません。

相場の見通しに自信がある場合は集中投資もあり

自分の相場の見通しに自信がある場合には、敢えて分散投資をさせるよりも集中投資を行った方が大きなリターンを得られる可能性が高まります。しかし、見通しが外れると大きな損失を被ってしまうこともあります。思い通りにいかないのが投資ということを常に意識しておくことが重要です。

少額の投資資金の場合には集中投資もあり

自分の投資資金が少額の場合には、分散投資をしようと思っても1つ1つの投資対象に回せるお金が少ないので、最低購入金額に足りず投資できなくなってしまうようなことも考えられます。投資信託を活用しないで少額の投資を行う場合は、資金を分散させると思ったように投資対象を購入できない場合もあるので、集中投資が向いている場合もあります。

まとめ

  • 分散投資のメリットは価格変動リスクを抑えられるということで、デメリットは分散によって投資対象の管理が大変になることやリターンも抑えられてしまうということです。
  • 集中投資のメリットは大きなリターンを得られる可能性があるということや投資対象の管理が比較的容易ということで、デメリットは価格変動のリスクが大きいことです。

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【分散投資と集中投資の使い分けとメリットとデメリットの記事は終わりです】

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