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資産運用のパフォーマンス(運用成績)を左右する5つの要因

記事作成日:2017年1月11日
最終更新日:2022年5月18日

資産運用の運用成績を左右する5つの要因

資産運用のパフォーマンス(運用成績)に影響する5つの要因についてです。資産運用の成否は、どのような資産(資産クラス)にどのくらいの割合を投資するかという資産配分(アセットアロケーション)、選んだ資産(資産クラス)でどのような銘柄に投資するかという銘柄選択、いつ売買を行うかという投資タイミング(売買タイミング)、資産運用を行うために必要となる手数料(売買のコスト)、資産運用によって負担しなければいけない税金の5つの要素に左右されます。

なお、投資金額の多寡も収益に影響しますが、パフォーマンス(運用成績)を騰落率(割合)と位置付けて説明しているので、投資金額の多寡はここでは除外しています。

  • 資産配分(アセットアロケーション)
  • 銘柄選択
  • 投資タイミング
  • 手数料(コスト)
  • 税金

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資産配分(アセットアロケーション)

資産運用の世界では、どの資産(資産クラス)にどれだけの割合投資するかという資産配分(アセットアロケーション)が資産運用の成績の大部分を方向付けると考えられています。

例えば、価格変動が少ない債券などの低リスク資産だけに投資する場合と、価格変動が大きい株式など高リスク資産だけに投資する場合を比較すると、債券の中でどのような銘柄を選ぶか、株式の中でどのような銘柄を選ぶかという以前に債券投資か株式投資かで既に大きな差が生じていることがイメージできると思います。

個人向け国債を買って満期まで持ち切る場合と、ある企業の株式を購入する場合を想像してみます。金利水準が低迷した場合、個人向け国債から得られる収益は極めて限られる一方、好景気から企業業績が大きく伸びた場合、株式からは高い収益が期待できる場合があります。どの資産を選ぶかの時点で、既にパフォーマンスが大きく方向づけられていることが多いです。

資産配分では、株式(日本株式、外国株式(先進国株式、新興国株式))、債券(国内債券、外国債券(先進国債券、新興国株式))、代替資産(オルタナティブ:不動産、コモディティ(商品)など)といったような資産クラスのレベルで配分を決めることが一般的です。

銘柄選択

資産配分(アセットアロケーション)でどの資産(資産クラス)にどれだけの比率で投資するかを決めますが、銘柄選択ではその資産クラスの中でどのような銘柄に投資するかを決めます。

株式をイメージすると分かりやすいですが、A会社の株式を買うのか、B会社の株式を買うのかといった違いです。債券であれば、国債を買うのか、国債以外の企業が発行する債券(社債)を買うのかといった違いです。

銘柄選択は、資産配分よりは資産運用のパフォーマンスに与える影響が小さいと言われていますが、個人投資家の場合は資産配分以上に重要な場合があります。

個人投資家は投資できる金額が限られている場合があり、そもそも資産配分をするほどの金額がなく株式だけに投資をするといったようなことがあり、銘柄選択が運用成績に直結する場合があります。

また、銘柄を選択する場面でも、銘柄を分散して投資をするほどの金額がない場合、敢えて集中的な投資をする場合には、どの銘柄を選んだかが決定的に重要になります。

急上昇する株式を発掘できたのか、急落する株式を掴んでしまったかによって天国と地獄が分かれてしまうというようなことがあります。

そもそも、個人投資家の目線で投資という場合、投資対象商品の制約から株式投資を連想する場合も多いと考えられ、資産配分という概念自体が抜け落ちてしまっている場合もあり、その場合は銘柄選択が運用成績を方向づけることになります。

投資タイミング

運用成績を左右する要因のうち、重視されているようで意外と軽視されがちなのが投資タイミングです。

投資の基本は安く買って高く売るということですが、極論すれば、どんな資産、銘柄を選択したとしても、正しい投資タイミングで売買できれば利益を上げることが可能ですし、タイミングを間違えば、同じ銘柄に投資していて、他の人が利益を出していても、自分は損失ばかり出してしまうこともあります。

価格が上昇している資産、銘柄があっても、価格変動には波があって常に上がり続けているわけではなく、長い目で見れば価格は上がったり下がったりしています。いくら値動きが良い銘柄であったとしても、価格が高い時に買ってしまうと、収益を上げられないのです。

投資タイミングの見極めは資産配分や銘柄選択と並んで非常に難しい問題で、かつ、運用成績を左右します。しかし、投資タイミングを運用成績に結びつけられていない場合も多くあります。

手数料

資産運用を行う場合には、どの資産や銘柄が値上がりするのかという部分に注目が行ってしまいがちですが、忘れてはいけないのが資産運用に関する手数料(コスト)です。

株式などを売買する場合には売買手数料が発生しますし、投資信託を売買すれば購入手数料や運用管理費用(信託報酬)などが発生します。資産運用に必要な情報を得るために情報手数料を支払って、情報を購入する場合もあります。

手数料は、どの証券会社を選ぶか、どのような投資信託に投資するかということによって変わってくるため、事前に調べて比較することで安くすることが可能です。手数料について深く考えないで資産運用を行うと、高い手数料がかかってしまい運用成績を落としてしまうということもあるため注意が必要です。

売買手数料についていえば、1回の取引の差は小さくても積み重なると大きな金額となってきます。投資信託の運用管理費用の差が、例えば0.1%であっても投資金額が大きくなり、長期間の投資となった場合、手数料額が大きくなることもあります。

税金

資産運用を行う場合には税金の問題を避けて通ることはできません。税金を引く前のものが運用成績だと考えれば税金は運用成績と直接関係ないかもしれませんが、最終的に手元に残るのは税金を引いた後の金額なので、税金をどうするかという問題は重要です。

利益が発生すれば税金を支払う必要があります。税金の負担はそれなりに大きいですが、証券税制を理解して、法律に定められた範囲の中で、税金の負担がなるべく少なくなるような制度を利用することで税金の負担を軽減することができます。

日本では近年証券税制が大きく変化していて、特定口座、NISA(少額投資非課税制度)などの制度が利用できますが、どのような制度を利用するかによって税金の有利・不利が出てくるため、資産運用を行う場合には税制について理解して、税金の負担を軽減できるような選択ができるように努力することが重要です。

まとめ

  • 資産運用のパフォーマンス(運用成績)に影響を与える要因には、資産配分(アセットアロケーション)、銘柄選択、投資タイミング、手数料、税金があります。
  • 資産運用のパフォーマンスにとっては資産配分(アセットアロケーション)が重要だとされていますが、個人投資家の場合は他の要素が資産配分(アセットアロケーション)より重要になる場合もあります。

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【資産運用のパフォーマンス(運用成績)を左右する5つの要因の記事は終わりです】

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